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曽野綾子 不誠実

私はこの世で、

不誠実ということも、

時には

誠実と同じくらい重要だ

と思うことがある。

自分が誠実だと確信するほど

恐ろしいものはない。


自分の中にある

不誠実に気づいていることで

他人の中にある不誠実さに

寛容になれるのなら


時には

不誠実ということが

誠実であることと同じくらい

重要ということとなる。


つまり

誠実さと不誠実さの両面を併せ持つのが

人間というものだと

理解することから

始まるというのだ。


でないと

ちょっとした不誠実に

振り回される人生になってしまう。


それはもったいな過ぎる。

『ほんとうの話』

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