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曽野綾子 予測は食い違う

その道の専門家が、

学問上のあらゆる知識を結集しても、

人間の予測は

食い違うのである。

人間の予測は

どうしても

間違うという。

専門家ではない私たちが、

自分のささやかな人生の計画が

思いどおりにならぬことを

見つめなければならぬのは

当然である。

自分のささやかな人生の計画も

思いどおりにはならない。


ある程度の運命に従い

その中で

ほんの少しの意思決定ができるだけに過ぎない。


そのほんの少しの意思決定ができれば

よいのだと思う。

一生は

間違いで

よかったのだ。

どうしたとしても

正解は見つからない。


何が正解なのかも分からない。

私も

間違い、

相手も

間違った。

生きることは

迷い、間違うことの連続なのだ。


自分も間違う。

人も間違う。

お互いに、

これで、

許し合うことにしたら

どうだろう。

そして

間違う人間として

お互いに

許し合うことができる時

人としての完成に近づくのだ

と思う。

『あとは野となれ』

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