ゆうゆうボカロ散歩への招待状



お久しぶりです。ゆうと申します。

大変長らくお待たせしました…というわけで投げ会「ゆうゆうボカロ散歩」の結果発表です。

2017年の7月に開いた企画の結果発表がまさかの今!

申し訳ありません、めちゃめちゃ時間かかりました。ここまで来るのに本当にいろいろありまして…

タブレットが固まったり、タブレットを修理に出したり、タブレットが修理不可能だったり…

まあつまりはタブレットが壊れたんですよ!!!(涙目) 

…タブレットも実話ですけど、他にもいろいろあった一年でした。2017年。


せっかくの機会だったので、「自分の好き」をとことん追いかけて、300曲あまりから、どうにかこうにか選んでみました。うぇぇしばらくはもういいです…

というわけで、選んだ曲の「好き」を私なりの言葉で伝えますので、ぜひとも最後までお付き合いください。

正直どこまで伝わるのかがわからないものも多くなってしまったんですけど、とりあえず一回これで公開します…orz

(良かったらプレイリストとご一緒に…!)

※NicoBoxインストール済みの方向けです、すみません。




1曲目 てむらさん推薦「ロストチャイルドの空想紀行」


こちらが今回の優勝曲です。ありがとう、そしておめでとうございます!

あー…どこから語ればいいんでしょうね…

千年前に生きてた人も、今を生きてる人も、案外変わらないことを思ってる。そして、どうしようもなく生きてたんだなって。月並みですが、古典作品や史実に触れているとき、そう思うことがよくあります。

静かな夜にテレビを消すと、思ったよりはっきり虫の声がして、こんな感じの声を昔の人も聴いていたのかな?なんて思うと、ちょっとだけ気持ちが楽になる瞬間があったり。

今この作品を私が読んでいるのは、だれかが心に思ったことを、生み出して、だれかがみがいて、まもり育ててきたからなんだと思うと、むしょうに心があたたかくなったり。

詩も漫画も小説も、ゲームも音楽も、そこに誰かの心がある、なんて。


うう………その大事にされてきたものがこれでもかと登場するんです、こんなのずるいでしょう、無理です…

文学や史学は医学じゃないから、それを極めることで命は救えないかもしれないけど、そのかわりに、誰かの心のそばにいられるものをつくったり、みがいたり、まもっていけたりするはず。

大切にされてきたものをたくさん知って、触れて、心にとりこんで。そうしたら、少しだけ足に力をこめて、昨日よりいっぽ、踏み出せるのかな?

そんな風に思ったきっかけをくれたのが、私にとってのこの曲です。



2曲目  ygchさん推薦「Juvenile」


「お願いさ せめて今だけは そう 繋いだ手と手が離れないように」

あたたかく、やわらかくつつみこむような、このフレーズがどうしようもなく好きです。


小さなこどもがお父さんとお母さんに連れられて、小さな隠れ家みたいな劇場で、木でつくられたお人形の劇を見に行きました。

開演のブザーに驚いたこどもは、ちょっと涙目になってぎゅっと目をつむるけど、微かに聞こえ始めたきらきらとした音につられておそるおそる目を開けます。すると、幕が上がって光がこぼれ始めたステージが目にとびこんできて、思わずわあっと声をあげそうになって_


……そんな瞬間に立ち会っていそうな曲だなと思いました!


こどものころの楽しかった思い出を、忘れていく私たちの代わりにこの曲がやわらかくつつんで、聴く人にもう一度届けるような。

イメージするもので一番近いのは、昔好きだったものをみつけて、思わず手にとって見てみるときの気持ちかな、なんてね。



3曲目 みちょこさん推薦「シバレンジャー」


あれ、おかしいな、どうしてこんなにも苦しくなるのだろう…?

こういうことを言うと、ちょっと大袈裟なようでそこまで好きではないのですが、この曲を聴いていたらむしょうに心が苦しくなって、感極まって泣いてしまったことがあります。

泣きたくて聴いてたわけでもないのに、どうしようもなくて。

跳ねるような音づかいの「ジャンプ ジャンプ ジャンプ」の部分や、ちょっと早口に歌われる「悲しみにピリオド打つために生まれたんだ」という部分。

極めつけは最後のサビ前、韻を踏みつつ畳み掛けるように歌うこの部分。

「所詮私は愛玩動物 
 パンティングで汚した空気
 乱した風紀
 心と言葉のバイパス
 シェイプシフターがこわいんだ
 you are the one
 見参 ピースメーカー発砲
 ご一緒にこちらもいかがでしょう
 肉汁染みたカルビも骨も
 愛には変えられないな」


日常に起こりうる出来事を、こう切りとって歌にすることができるのかと思うと、ああ、すごいなあと深く感じます。



4曲目 くろーさん推薦「電脳少女は歌姫の夢を見るか?」


「いつも夢を見ていた 今日の日のような」

この歌い出しからデデッデデッデッデッデンという前奏に入るとき、めちゃくちゃテンションが上がるんですよ、あああ~~~!!!って感じ(おい)。

※尚前奏の聴こえ方には個人差があります

視聴前の印象は、あっこれくろーさんがわりとしんどくなるようなタイトルの系統だ…しってる…なんて思ってたんですけど(失礼)、


視聴後のわたし「これめっちゃすき~~~!!!」

って感じでした。んんーおかしいな?

とりあえずそんな感じです!!ちょっとくろーさんに騙されたと思って一回聴いてください!!


……さすがに丸投げしすぎなのでもうちょっと語りますね。


「君は言った
 形あるものに魂が宿るとしたら
 音にだって心はあるさ
 だから僕の声も響くはずだって」

はいすき~~~!!!

…こういうのほんと好きです、うへぇ趣味がバレてる……りしゅなーこわい……


5曲目 ちゃたさん推薦『無題』


うぅ……この曲を投げてくれてありがとう、って気持ちでいっぱいです、ありがとう。

昔くるふぃさんのマイリストを見ていたときにたしか一回聴いたことがあったはずのこの曲。

ちょっと年を重ねて聴いたら響き方が変わった気がしました。

あれ、こんな曲だったっけ…?という、ささやかな違和感。

曲は変わっていないのだから、変わったのは私のほうなんでしょうね…

がんばれない時期にあえて縋るように聴いてみたり、がんばる人の歌だから私は聴くべきじゃない、って遠ざけたり、いろいろこの曲との距離感を試してみたんですけど、最終的にはまあいいかーってなっちゃいました。


慌ただしく毎日を過ごしていくと、いつの間にかすり減ってなくしそうになる気持ちを、そっと思い出させてくれる曲。そんな感じがします。



6曲目 空ウサギさん推薦「Talking」


やったーーー!!とても好きです!!!

曲中にスキスキポイントはたくさんあるんですけど、えーと…例えば、

「ずっとずっと」とか、「きっときっと」ってあえて同じ言葉を重ねて歌ったり、

サビの部分、

「ああ今顔あわせ
 ふーたり話せば
 笑顔の記憶だけでも
 残るから」

ここのメロディーが階段をぴょこ、ぴょこ、とのぼるように音が一音ずつ上がるのにあわせて、言葉をかたちづくるひとつひとつの音を一個ずつ発音して歌う感じ…!うう~んSo cute!!

一音一音ていねいに歌っている印象を受けます…かわいい…

歌詞を区切って歌う歌いかたと、ドレミ、みたいに上がっていく音の動きがかなり好きなので、好きな要素がつまった一曲でした。

ほんとこの曲、かわいいポイントしかないのでみんなで聴いてかわいい成分をたっぷり摂取しような………



7曲目 ygchさん推薦「いたみどめ」


いたみどめ。

その類いは普段あまり飲まないんですけど、中には飲むと眠くなってしまうという人も一定数いるそうですね…


「ほろ苦い想い出も 忘れられない悲しみも
 皆みんな全部聞いてあげよう
 それだけで少しでも気が晴れるなら

 繰り返す毎日を 退屈な日常を
 何時かいつか全部 変えてあげよう
 それで少しでも安らぎ与えられるなら

 思い出なんて何もない
 解りたくても何もない

 ぼくらはただの悲しい入れ物
 だから 心 気持ち 涙 伝えて

 懐かしい想い出も 楽しかったあのときも
 皆みんな全部 忘れないでいて
 それは自分だけの大切な時間

 悔しさで流す涙も 嬉しさで溢れる涙も
 ひとつひとつ全部 思い出に変わる
 それがいつか命の絵を描いてく

 話したくても何もない
 歌いたくても何もない

 ぼくらはただの寂しい入れ物
 だから 怒り 笑い 涙 教えて」


歌詞がすーっとしみこんで、じんわりじんわりなじんでいくような。

けれど、ちゃんと聴く人のところまで届くように作られていて、なるほど確かに「いたみどめ」なんだなぁと思いました。



8曲目 びーえふさん推薦「ぬけがら」


うう…とあさんのアルバムはボカロにはまってCDを集め始めた頃にちょうど買ったのでとても印象深いCDのひとつです。

そのアルバムの中でかなり好きな!この曲を!投げられるとは!

……まあ思ってませんでしたよね!!!


とあさんの特徴ともいえる、こまやかな言葉選びと調声がいかんなく発揮されてると思うので……ぜひ…



9曲目 左馬さん推薦「Starbirds of Zenith blue」


今回の投げ会は既知曲もインストもありのわりとなんでもオッケーな会だったのですが!

あー!お客様!いけません!そこまで数を投げては主催がしんでしまいます!あー!!!

って感じのペースで投げてくださったうちの1人が左馬さんだったなーと思います(本当にありがとうございました)。


本当に空を飛び回ってるみたいな気分になれるので私からも改めておすすめします…わくわくする…。

あと視聴後に気づきましたがこの曲の作曲者さんは「君の知らない空は」の作曲も手掛けてらしたんですね、納得…!



10曲目 びーえふさん推薦「GHOST」


聴き終わったときにやっと、聴き入ってたんだ、と分かったのが印象的でした。それくらい初回視聴時に引き込まれてた曲です。

死んだあとに自分の存在が消える、というのはどんな感じなんだろう?どんな曲なんだろう?と思って聴きましたが…これは…

攻さんの調声が好きなのもあってすごく聴きやすかったです。

中でもぞわっときたポイントは、「これならば気楽でしょ?」というフレーズの部分。何度聴いても、来ると分かってても、やっぱり少しどきっとします。



11曲目 さとさん推薦「アベリアに代わる何かを」


イントロから最高すぎるのでは……?って感じの曲でした、すごーく好きです…

コメントでも言われてましたけど、

「劇を見て夏を見て
 月を見たっていつも観測者で」

このフレーズ、なんとなーく、ナから始まってナで終わるあの方の歴代のアルバム名をなぞっているように見えるんですよね…しかもアベリア……アベリアかぁ……

「夏、君を想って 
 春、さよならしたって」

ウウーンこれは…これは……

なんて勝手にいろいろ考えてしまったりもしますが、とりあえずとても曲調が好みです。イントロ部分のタタッ、タタッっていうドラムも好き。

あと最後のほうの盛り上げかたが最高すぎるのでとりあえず一回聴いてくれー!!

無人駅といいこの曲といい、私は絵を描く人が出てくる歌が好きになりやすいんですかね…


12曲目 海石さん推薦「憧憬ノスタルジア」


「彼女が話したその言葉のほんとの意味を
 僕はまだ半分も理解出来てはいないんだ
 無知な僕と世間知らずの彼女は
 今日も世界を探す旅に出る」

この歌い出しからの前奏が…好きだ~~~!!!って曲です。

こんなわくわくする歌い出しの歌詞他にあります??私はまだ知らないです??

ってわけでとても聞いてて楽しい曲なんですけど、サビがまたスキスキポイントが多くて……

「どんな空想も想像も及ばない世界を見せて
 そう言って彼女は微笑う
 憧憬でいっぱいの思い出も全部忘れる光景を
 創造を2人で見つけ出していく」

まずメロディーがとても好きです、

次に抑揚の付け方が好きです、

最後にまとめるとつまり最高です!!

君でもあなたでもなくて「彼女」と表現するのがとてーもはまっている曲だなーって思います。好き。


13曲目 めさん推薦「Fake Lover」


なぜか投げられた曲第1弾(えっ)。

ハア~~~!!!??ってテンションそのままでやりやがったなこんにゃろー!的なリプを送った覚えがあります。

とりあえず誤解を生まないように言っておきます。

とても好きな曲です。

この曲を初めて聞いたときは実はオリジナルじゃなくて、トリビュートアルバムのバージョンだったので、聴き終わって即座にオリジナルで検索をかけたことを今でも覚えてます…

そして歌詞も改めて読んで頭を抱えるんですよ、「なんだこれは!?」って。

そのころまだ今よりもっとお子さま(やわらかい表現)だったのですが…お子さまなりにわかるんですよね、

「この腕をもいでくれてやる」

いや待って!!?腕はもがないで!!?  …みたいな。

好きな人と目があった気がした~とか友達ときゃっきゃしてたら本人が近くに歩いて来てたのに気づくのが遅れてあわあわした~とかそんな次元じゃねぇ、なんだこれは、とりあえずええーと…す、すごい!って感じで見事に圧倒された思い出があります。すごい。

だから未だにこの曲、私の中で「歌詞から衝撃を受けた/つよい歌詞だと思う曲」ランキング堂々の一位のままなんですよ……ハア~~~

ちなみに他にランクインしてる曲はほぼないです(普段そこまで歌詞で圧倒されることはない)。

そしてだんだんこの歌詞を聴かせるこの曲のつくりもすごいんだな、というところまで思考が及ぶようになります。かなりずしっと重たいはずなのにどうしてかっこよくまとまるんでしょうね…?


…こたえはきっとようじょせんせいがおしえてくれますね!!

みんなでもういちどよんじゃおう!!



14曲目 投げ人知らず「モノクロ∞ブルースカイ」


ついにこの曲ですか………

わたしはわりと「一番好きなボカロ曲は?」というときに大体この曲の名前を挙げていたと思うんですけど…

というわけでもう何度聴いたかわからないほど聴いているのぼるさんのモノクロ∞ブルースカイです。

まだニコニコじゃなくてYouTubeでボカロを聴いてた時代に出会った曲で、ブルースカイ……青空かぁ、聴いてみよう!っていうかるーいノリでクリックしたのをなんとなく覚えてます。

そして聞こえてきたのはノイズみたいなよくわからない?小さな音。あれ?

ピピッっという音が聴こえたと思ったらプスーっと最後に音がして…んんー?

「窓の外はモノクロの世界」…わっ、歌が始まった…!

「変わりのない日々は退屈」んん、退屈…退屈かぁ…

「生きる事がわずかに重たい」 あ、あれ?なんかつらそう…

「飛び降りたら 軽くなるかな」 ええっ!?ちょ、ちょっと待って!?

…といった感じでフレーズのひとつひとつにあたふたしながら聴きはじめ、サビでぶわーっと視界が開けたような感覚になって、最後まで聴き終えると、ああ…終わった…って。

感情のジェットコースターみたいな感覚が忘れられなくて、繰り返し聴くうちに、一番大事な曲になりました。

あと今でも特別大好きな、

「人間がここに生まれてきた意味なんて、無いよ
 だからみんな見つけ出すんだ "生きる理由" を…」

この部分。なんとなく聴いただけの曲にそんな風に言い切られるとは思いもしなかったので、「無いよ」というあの部分は…

未だになかなか、同じように心が震えた経験が見つからないです。


大好きだぞー、これからもよろしくね!



15曲目 左馬さん推薦「サイエンスフィクション」


ゆうゆうボカロ散歩、いかがだったでしょうか?少しでも楽しんでいただけたなら、とても嬉しく思います。


というわけで最後の曲です。サイエンスフィクション。

絶対この曲はラストに紹介を持ってこようと決めてました。

VY1ことみずきちゃんの声はかなり好きなんだけれどなかなか意識して探さないと見かけないなぁと思っていたところにこちらを投げていただきました。

……リスナーの正体はエスパーかな??

どうしよう、語るべきなんですけれどエンディングの曲でもあるので、ちょっととりあえず聴いていただきたい…


「冷え切った夢も去った 悲しいな だけど生きてる。」

だけど生きてる。……だけど生きてるんです。




それでは、今回のお散歩はこの辺で。

おつきあいくださりありがとうございました!