5/4 あっちゃんと山ちゃん

5/3放送の『あちこちオードリー』オリエンタルラジオゲスト回が面白かったと評判で、その日の佐久間宣行ANN0でも話されていたので、観たのだけど、やはりそこまでノれなかった。やはりというのは俺がオリラジあっちゃんにそこまでノれてないから、予告のときからノれなそうだなと思ってたからだが。
一方で、番組を観ながら、あっちゃんって南キャンの山ちゃんに似てるなーとか思っていた。どちらも売れるために努力と計算と執念を重ね、見事若くしてブレイクし、しかしブレイクそのあとに様々なことで苦汁をなめている。タイプの違う相方と険悪になったりしてるあたりも含め。規模や期間など細かいところは違えど、大枠は似ている。
山ちゃんのことは俺は結構好きなのに、どうしてあっちゃんのことはそんなに好きになれないんだろうと理由を考えていくと、山ちゃんは、なんだかんだで周りの人間から愛されていて、あっちゃんは、スゴいスゴいとホメられてはいるけど愛されてはないってとこが違いかなと思い至った。山ちゃんは若林や大悟、加藤浩次、JUNKの面々……気づけば結構周りに愛してくれてる人がいる。その絡みを観ていることが面白い。一方あっちゃんは、何度かしてるブレイクは、全部自分発信のセルフプロデュースによるもので、それ自体はとてもスゴいのだが、結局それで周りを全部観客にしてしまい、愛され……言い方を換えれば、イジられしろがない。めちゃめちゃ単純化すれば、あっちゃんはボケで、山ちゃんはツッコミであったことが、結局俺の中のお気に入りボックスの振り分けを左右していたのではないかと、結論しようかと思った。
ただ……そう考えると、俺の山ちゃんへの好きって、山ちゃんそのものが好きなのではなく、山ちゃんへの周囲の芸人たちの愛情が好きってことになりはしないか? という疑問が首をもたげた。
そしてこれはもう、山ちゃんあっちゃんの話を跳び越して、俺の「好き」という感情そのものに対する疑問へと肥大化していきそうで、ちょっとこれ以上先へ進むのを躊躇している。お前の「好き」って何なの? 実はお前ってじぶん一人で好きになったものとか全然なくて、誰かの誰かへの「好き」に便乗していただけなんじゃない? とか。
あっちゃんに対しては、まあ別に誰かに便乗してまで好きになろうとは、今は思わないけども。ひとまず『あちこちオードリー』、厄介な疑問をもたげさせてくれた程度には、面白かったということにしてやろうかなとは思うのだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?