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80の壁をどう乗り越えるか、アップル・ウオッチを買うのはやめた

 さて、久々に新宿まで出た昨日でした。
若者が歩いていましたが、こちらの気のせいか、どことなく寂しげに見えました。クリスマス・イブのウキウキ感が出ていません。華やかさがないのです。買い物袋を下げている人も少なかったですね。日本は本当に貧しい国になってきたのかなあ、と実感させられる年の瀬でした。

 ところで、肝心なスマート・ウオッチは買ったのか・・・?
型、色、サイズなど90%まで決めていたので真っ直ぐモバイル売り場に足を運びました。しかし、結局買わずに帰ってきました。機能に不満があったからでした。
 アラーム機能・・これは確認済みで、バイブで十分に目を覚ますことができそう
         です。
 睡眠の質の測定・・完璧は望めませんが、ほぼ予定通りの機能(時間と質の測
          定)です。
 体温測定・・ここで引っかかりました。

 体温測定といっても皮膚温度の測定であることは予めわかっていましたが、測定値の表示がありません。ウオッチを5日間腕に巻いておくと、ウオッチが「基準値」を自動的に判断し、6日目以降は基準値に対して〈+−〉の表示がされます。例えば「36.5度」の表示ではなく「基準値+1.2」と言うような表示です。これが折れ線グラフで表示されるシステムになっていました。
 皮膚温度が何度なのかは不明ですし、基準値が何度なのかも不明です。
アップルからの派遣社員さんがいたので聞いてみました。
「5日間体温計で体温を測って、基準値の目処をつけてください」
一瞬言葉を失いました。19世紀のアナログの世界です。80の爺さんでもそう言うことは考えません。これはシステムの不備・不十分に相当すると思えてしまいます。
「医療器具と誤解されたくないから・・」
という説明がありましたが、ウオッチを医療器具として使う人はいないでしょう。誰もが考えているのは簡単に体温の見当をつけたいと言うことです。それでも医療器具だと誤解する人はあまりにも認識不足の人です。
 アップルウオッチがなぜこう言うことになったか・・・ですが、
アップルは「基礎体温」を決め、皮膚温度の上下を測定することで「排卵日」を推測できるシステムを設定し、その一部に皮膚温度の測定を使っているからです。おそらく、欧米の女性は「排卵日」を体温計で調べることに難儀を感じていて、腕時計で測れる機能を欲していたのではないでしょうか・・これが私の推測です。

 体温(または皮膚温度)を表示するより、「排卵日」を推測できる数値を表示することの方がマーケットの理屈としては意味のあることなのではないか、と思うのです。女性の需要・マーケットに期待が大きかったのではないですか。

 買うか、買わないかギリギリまで迷っていましたから、あっさりと止めにしてしまいました。対応した派遣の社員さんのプロモーション力にも問題があるかもしれません。最近新聞に出ていた記事を思い出したのですが、日本はこの30年、特にこの10年であらゆることが停滞または後退していて、一人当たりGDPは韓国、台湾に抜かれ、学術論文の引用数に至っては世界で12位に低下し、一位の中国から見ると10分の1でしかないとのこと。

 一般市民が「子ども食堂」を開催し(6000件以上に及ぶと出ていました)、そこには子供を連れた親も来ている。「大人食堂」も増えてきたそうだし、フードバンクの需要も急激に伸び、ボランティアの食料配布には長い列ができる・・・貧しく、衰退する国力。この状態が放置されていて、鉄砲やミサイルを増やしていったい日本はどうなるのか。老人は自分の死んだ後が心配になります。
 横道にそれました。
時には街に出てみることも高齢者には大事なことだとわかりました。

〈表紙の写真も下の写真もタイ・パタヤのビーチロードです〉


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