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RISE WORLD SERIES 2023 1st Roundの雑な感想 前編

 昨日(2023年7月2日)、エディオンアリーナ大阪にてRISE WORLD SERIES 2023 1st Roundが開催されました。
 presentsがCygamesからABEMAに変わってから初めての大会になります。

 その大会についての雑な感想です(前編)

 いつにも増して独断と偏見と暴言と戯言と妄想です。
 悪しからず。

 前編は計量オーバーがあったオープニングファイトから第3試合の数島vs松岡まです。

 本当に雑です。

Hotaru(Continue)vs 聖愛(魁塾)


 Hortaruは階級上のモンタナ・アーツ(ピーター・アーツの娘)と体格差がえぐかったにも拘らず、引分試合をしたことで知っていたので(YouTubeに映像あり)、今大会地元大阪でのRISEデビュー戦ということで楽しみにしていました(まさかRISEのリングに対してあそこまで思い入れがあるとは知らなかったけど)

 公開計量は見ていたんですけれど、相手選手を見た瞬間に「あ、こりゃオーバーしたな」と思いました。お腹のたるみ具合と表情で。
 見てた人は皆そう思ったんじゃないかな。

 RISEは現在公式計量時に2kgオーバーしている時点で失格なので、Hotaruの「何キロ差があってもいいので試合させてください」という悲痛な叫びには胸が痛くなったけれど、この選手とはもう試合は出来ないです(このtweetをしたときは公式計量後。その時点で3.7kgオーバーだったので、残り2時間弱で1.7kg超落とせば失格にはならない。当然落とせるはずもなく3.5kgオーバーで失格)
 本人がいいんだからやらせろ的な意見をちらほら見かけたけども、それは流石に違うでしょ。何のためのルールなんだって話でさ。

 なので、誰かエキシの相手とか務めてくれないかなと思っていたんですけれど、女子は選手層が薄いうえに階級的にも更に選手が少ないから、うーんって思っていたら魁塾の聖愛がタイトルマッチ前なのに引き受けてくれました。
 まさに地獄に仏。
 勿論、Hotaruは公式試合がしたかっただろうけど。

 Hotaruはいまだ無敗の期待の選手なんだけれど、やはり聖愛とは経験値が違うし、55kgのタイトルマッチに備えて体も大きくしているであろう聖愛だと、本気ではないにしても結構押されるシーンが目立ちました。
 それがまた良かったですね。
 練習はいつでもできるだろうけれど、エキシと言えど大会場でトップ選手相手に試合をするなんてことは今の戦績ではあり得ないですしね。

 せめてそう前向きに捉えるしかないかなと。

 次Hotaruが試合をするときには、あーあのRISEデビュー戦でとんでもない計量オーバーされて、急遽聖愛がエキシを務めてくれた選手ねって今回の騒動を知っている人なら覚えてくれているでしょう。今回の試合前後のコメントでファンになった人も結構いたんじゃないかな。
 次戦に期待ですね。

 普段から格闘家を下品な叩き方してそれを生業にしている奴らや、ただ単に天心やTEPPENが嫌いな奴らがこのことに乗じて、オーバーした選手やジムを叩いてるさまは本当にクソだと思うんですけれど、流石にこの数字(3.7kgオーバー)はジムの管理責任も問われるよなあって思っていたら

那須川会長のInstagramより

 今までに計量オーバーしたジムの代表が、自身にこういったペナルティを科したケースってあったんですかね(まあ僕が知らないだけかもしれないけど)

 この責任の取り方が正しいことかどうかは僕にはわからいないですが、今年TEPPENの選手が試合に出るたびに、彼女の計量オーバーのことが思い出されることになりました。
 そして、来年那須川会長がセコンドに復帰したときもまた思い出されることでしょう。
 

 頻発している計量オーバーは格闘技界全体の問題です。
 ボクシング、UFC、Bellator、RIZINでも起こるし、大幅な水抜きを禁止している(原則は。実際は水抜きしている)ONEでも起きています。

 僕は、柔道みたいに、前日計量からの当日戻し制限5%以内にするとかにして(柔道のようにランダムじゃなく全員にする)、極力試合中の体重に差がないことが一番望ましいと思っています。
 当日計量でも戻しがあるし、だったら戻し幅が極力ないように試合2~3時間前にしなきゃいけないけれど、興行として直前でオーバーされていたら困るので前日計量からの試合3時間前くらいの戻し制限がいいと思っています。
 まあそれでも問題は起きるでしょうけれど。
 
 
 よく格闘家が、試合前日の過酷な水抜きをしている動画をYouTubeにUPしてますけれど、結局自分が有利な条件で戦うためにやっていることですからね。
 僕は水抜きなんてやったことないから、勿論凄いなあとは思いますけど。
 
 大幅に戻せることも強さの内みたいなことを仰る方もいますし、現行のルールだとそりゃごもっともだなと。
 でもアルジャメイン・スターリング(現UFCバンタム級王者)とかを見ちゃうと、階級制の意義って何なのかなとも思っちゃいますけどね(笑)
 
 まあ僕が考えたことは今のプロ格闘技では実現するわけはない夢物語なのでスルーしていただくとして。

 ただ、もう計量オーバーは常に起こる可能性があると大会側も選手・ジム側もファンも理解していないといけないのかなと。
 それはとても残念で悲しいことですけれど。

 いじめをなくそうは決して間違ってはいないけれど、現実にはなくならないので、起こったときの対処を考えていくしかないのと一緒です。

 僕が思うのは、自分(選手)、そして所属ジムの選手、もしくは親しくしているジムの選手たちが絶対に計量オーバーしないなんてことは最早言い切れないので、現役選手や関係者はことが起こったときにあまりキツいことは言わない方がいいんじゃないかなと。
 言いたい気持ちは重々分かるし、間違ったことを言っているとは決して思わないけれど。

 以前、大雅が中村寛との試合決定会見時に、前試合で減量失敗して試合を飛ばした中村に対して、減量のことで煽っていましたが(まあ別にその煽りを悪いとは思わないけれど。本当のことだしね)
 その後自分も減量失敗して一馬との試合を飛ばしました。

 選手たちには耳が痛い話だけれど、敢えて名前を出します。

 現RISEスーパーフライ級王者 大﨑一貴
 現RISEスーパーフェザー級王者 チャンヒョン・リー
 現RISEライト級王者 中村寛
 現RISEミドル級王者 海人

 上記の選手は計量オーバーしたか、減量失敗で試合中止になったことがあります。
 時期RISEバンタム級王者挑戦者候補の大﨑孔稀に、前RISEフライ級QUEEN小林愛三もそうです。今回、エキシに手を挙げてくれた聖愛もです。
 でも僕は今名前を上げた選手全員応援しています。
 
 なぜなら彼らはその後の試合で信頼を積み重ねてきたからです。
 尚、上記で上げた選手たちの中で聖愛とチャンヒョン以外は皆オーバーしたときの契約体重ではその後試合をしていません。

 結局、その後どうするかなんですよ。なんでもそうなんですけれど。
 起こしてはいけないことなんですけれど、起こしてしまったものは今更変えようがない。

 そして、迷惑をかけてしまった団体・ジム・スポンサー・応援してくれるファンの為に何が出来るかって、やっぱり試合をするしかないんですよ。
 そりゃ当然きつい言葉も浴びせらえるだろうけれど、試合を重ねていって、実績を積み重ねるくらいしかやることないじゃん。選手なんだし。
 計量オーバーをしない期間を今後、ひたすら伸ばすしかない。引退するまで。
 
 何か月間とか○○年出場停止とかの罰則を科しても、誰かの気持ちは晴れるかもしれないけれど、それが抑止力になるとは思えないですしね。

 大﨑一貴とかチャンヒョンとか海人の計量オーバーって知らなかった人意外と多いんじゃないかな。
 それは彼らが実績を積み重ねてきて信頼を勝ち取った証だし、痕は決して消えないけれど、時間が経つことによって見えにくくなっていきますから。
 
 なのでちょっときついことを言わせてもらうと、RISEの広告塔のようにいつも大会の宣伝を頑張っているAKARIも、復帰戦をするまではずっと計量オーバーした選手のままです。何を発言したとしても、直近で計量オーバーした選手が言っているだけにしか僕には聞こえないです(もしかしたら試合が決まっているかもしれないですし、何か復帰に向けて計画があったとしても。まだ計量クリアしてないですからね)
 
 

将太(KSS健生館)vs 山本 槻(TOP GUN GYM)

 将太は、初期のK-1MAXを見ていた方にはお馴染みの久保坂左近代表の息子さんですね。見事な逆転KOでした。
 山本もいい選手でしたね。17歳と若いので今後が楽しみです。

京谷祐希(TEAM TEPPEN)vs 翔磨(多田ジム)


 京谷は、ここに至るまで様々なことがあったと思うんです。勿論、詳細はわからないですけれど。
 1回キックを辞めていて、那須川会長に誘われて復帰して、まあその後も色々あったんでしょうけれど(おそらく本当に色々と)、TEPPENジムに移籍して、こうやってまた大阪で試合をすることになって、そして今度はTEPPENジム大阪所属という立場で。

 若手が台頭するRISEバンタム級のランカーで唯一の30代、唯一の80年代生まれの京谷が踏ん張って後半きつくなりながらも(拳が折れた)、勝利をもぎ取ったところは泣いちゃいましたね。
 
 翔磨もいい選手なんですけどね。ランカーの鷹介にも勝っているし。
大阪大会以外のナンバーシリーズでも見たいですね。

 京谷は自分の言葉を持っているのがいいんです。試合前会見とかでも同じことしか言わない、何のために会見開いたんだがわかんないような選手をちらほらと見ますけれど、京谷はオリジナルの言葉を持っています。
 
 後はやっぱり那須川会長との絆かな。
 そりゃクセもあるだろうし、指導方針や性格的に合わない選手もいるでしょう。業界内に敵だって少なくないかもしれない。
 でもそれだけだったらこんなに人がついてこないですよ。どんだけ大所帯だと思ってるんですか。
 今回の対応にしたって、なかなか出来ることじゃない。

 この人が旧態依然としたキック村にもたらした功績は決して忘れてはならないと思います。
 何かキックの指導をしたことがない(それこそ人に何もマトモに教えることができないような)方達が那須川会長の指導に疑問を呈してるの見ると笑っちゃいますね。
 試合前後の対策や試合中に見えているものは尋常じゃないと思いますけれどね。それをその選手が実行できるかはまた別の話でしょうけれど。
 
 平本を小学生のときに性根が腐っていると言い切ったのなんか流石でしょ。ある意味早い段階で予言していたわけだから(笑)


塚本望夢(team Bonds)vs 山川敏弘(MaynishKickBoxingGym)
数島大陸(及川道場)vs 松岡宏宜(H・K・A gym)


 

 この2つのマッチメイクは絶妙でした。
フライ級の上位ランカーの若手2人と階級は上だけど戦績はそこそこ(悪くもない)でタフで頑丈な選手。

 まあ塚本と数島の試合はやはり面白いですよね。もう倒す気満々で。
数島はRISEでKO量産しているけど、塚本はRISE初KO(全然そんな感じなかったけど。全ての試合で糖分が高かったからかな)
 これはベストKOは早くも決まったかなと、このときは思いました。
 中野のKOを見るまでは(笑)
 
 前試合の塚本のKOをめちゃくちゃ意識したって言ってた数島の試合後会見も良かったですね。倒すことは出来なかったですけど、これは松岡の気迫を褒めたいですね。

 そして、前項で会見やインタビュー時に同じことしか言わない選手が多いって話しましたけど、この2人は若いころからメディア慣れしていて、話も面白い。

 数島と塚本の初対決は、この試合を見てRISEフライ級いけるなって思ったくらいベストバウトでした。
 この2人に加え、トーナメント優勝した松本天志は勿論、空龍、龍心、相沢晟、伊藤琉之助、柊真と大分面白い選手が揃ってきた感じなんで、どんどん試合を組んでいって欲しいですね。

 ただ風音戦辺りから覚醒しだした現王者田丸が、再度51.5kgに落としてもこの強さを維持しているなら高過ぎる壁になりそうですね。
 


 (中編に続く)


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