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ナナホシテントウ

今日の夕方のことだ。
ベランダに出て、ふと足もとを見ると、てんとう虫がいた。
ナナホシテントウだ。
あ!ナナホシテントウ!可愛い!
わたしは写真を撮ろうとナナホシテントウをつまみ上げて部屋に持ち込んだ。
ナナホシテントウは、怯えて脚を縮めた。
あ、わたしが怖いんだ。
ナナホシテントウとしては、いきなりわたしという巨大な生き物に、ちからづくでつまみ上げられ、部屋に連れ込まれたわけだ。
かわいそうだ、と思った。
写真なんかいいや、外に放そう。
そう思ってナナホシテントウを逃がした。
ナナホシテントウは、わたしに触られたことで、ケガはなかっただろうか。
今後も元気で外を飛びまわれるだろうか。
そうだったらいいけど。
なんでもかんでも写真撮りたがるもんじゃない。
写真撮りたい、その程度のエゴにつきあわされたら、誰だって大変だ。
虫だってそうだ。
自分勝手もほどほどにしよう、と思った。

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