見出し画像

テキトーでいいよ

朝起きられなかった。
8時の目覚ましで、一瞬強引に起きて、作業所に
「2便で行かせてください」
とラインを入れた。
送迎の時間だ。
通常通り、朝から迎えに来てもらうのが、1便。
遅れて迎えに来てもらうのが、2便だ。
8時50分まで眠った。
起きてから数十分くよくよ思い詰めた。
1便で間に合ったのではないか。
しばらく作業所を休んでいたから、今後やる気を見せていくべきではなかったのか。
くよくよするうち、ふと思った。
ねばならない思考、べき思考だ。
以前担当看護師になんども指摘された、わたしの欠点だ。
わたしは恐ろしく真面目な性格をしている。
その真面目さの多くは、恐怖心から来ている。
真面目にしなきゃ周りになんて思われるかわからない。
真面目にしなきゃ怒られる。
無意識のうちに、そう思い込んでいる。

テキトーでいいよ。
数年前、意識的にいつも自分にそう言い聞かせた時期がある。
ほんとうに、そうなのだ。
今の自分にできることを、大きく超えて、
「こうしなければ」
「ああしなければ」
ばかりでは、クタクタになってしまう。
テキトーでいいのだ。

B型作業所なのだから、体調に応じて、休んだり遅れて通所したりしていいのだ。
連絡さえ入れておけば。
朝から毎日筋トレしなくていいのだ。
やりたい日だけやればいい。
毎朝朝食をとらなくていいのだ。
お腹がすかない日もある。
周りに甘えていいのだ。
大きな迷惑さえかけなければ。
ステップアップも、なにがなんでもしなければならないわけではない。
そのときそのときの、自分の実力を見て、判断すればいい。

わたしは精神障害者だ。
住まいは障害者グループホーム、職場はB型作業所だ。
その生活の中で、少しテキトーにやることを覚えよう。
テキトーでいいよ、そう自分に言い聞かせることで、いろんな考えでがんじがらめになっている自分を少し解放してあげよう。
そう思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?