本気で「地方の生き残り戦略」としての「教育改革(幼稚園から小学校低学年まで、それも国語に限って)」を語ってみた。 その2

はい、今回は


これの続きである。

前回の記事では
青森県 青森市 (人口28万人) を例に
青森県内トップの青森高校(定員240名程度)に

ついて
英検2級(高校卒業程度)
数検準一級(数3修了程度)
取得済の中学生向けに推薦入試制度を導入し
この資格を満たした者は

学科試験を免除し面接のみで合格させる、という案

そして10年以内に青森高校に進学してくる生徒の
8割強をこの推薦入試制度で入学してくるよう
青森市、行政、民間、住民、一体となって
全力で取り組む、という案を書いてみた。

今回はそれについて、もう一歩
ふみこんで、具体的に書いてみようと思う。

前回も書いたが
英検2級(高校卒業程度)
数検準一級(数3修了程度、高校数学修了程度)

これは東京都内でいうと
開成高校(東大合格者数で全国1位)の
高校一年生ぐらいと、ほぼ同等である。

これを中学校1年生からの3年間でやれ、となると
絶望的にシンドい。

が、これを幼稚園での2年間を含めた
小学校、中学校の11年間の
トータルパッケージとして考えると

割と一般人にも可能な話である。

青森県には「東大合格あたりまえ、な中高一貫の私学」がないし

当然ながら、そのためそれ相応のレベルの塾もない。

おそらく、東京と大阪あたりの大都市圏をのぞいて
日本国内の地方都市のほとんどがそうだと思う。

その状態で、どうやって

英検2級(高校卒業程度)
数検準一級(数3修了程度、高校数学修了程度)

をクリアしていくか?
について、今回は具体的に語ってみようと思う。

前置きが長くなった、では始めよう。

仮に、もしも私が青森市長ならば
まずは幼稚園の「年中(5歳)」の全児童を対象に

二年間、最大で月額1万円を上限とする
「塾の助成金」を実施する。

このターゲットは完全に「公文式」なんだけども。

青森には
四谷大塚もなければ日能研もなく
浜学園もなければ馬渕教室もない。

公文式で「こくご」を選択した場合
月謝が7200円程度かかる。
これを青森市が負担した上で

年中にあたる幼稚園児(5歳)が
小学校に進学する前の2年間で
「ひらがな、カタカナ、小学校一年生で学ぶ漢字(80字)」

の修得を目指す。

これに必要な学習時間の目安は
公文式の教室が週2回なので
教室に通う日以外、日曜日を除いて

週4日、自宅で1日15分

公文式のプリントをといてれば
ちょっとやそっとのアホな子でも
2年あれば小学校一年生の範囲は余裕で終わる。

公文式、というのは
「自分のペースでチンタラ学習をすすめていく」
というタイプのやり方であって

「ひらがなで『あ』という字を書いてみましょう」
→100点満点から始まって
誰でも「これなら出来るわ」ってレベルから

チンタラ、ひたすら努力していく勉強メニューである。

乳幼児、小学校低学年までの児童というのは
個体差が、かなり激しい。

「おなじ学年」という、くくり方はされるけども
小学校1年生の時点で
4月生まれの子と
10月生まれの子と
3月生まれの子とでは

同じ学年でも
知能や体格の発達において
かなり大きな違いがある。

それをガン無視して「同じ学年」という形で
ほうりこんで、教育を受けたところで
個体差が出てくるのは当たり前なのだ。

で、その状態で学校の授業についていけないと
その時点で「落ちこぼれ」となってしまう。

繰り返しになって申し訳ないが

公文式のやり方って
「自分のペースで、ひたすらプリントをチンタラやる」
っていうのがベースなので

週2日の教室のある日以外
1日15分、自宅でチンタラとプリントをこなしてれば
2年あれば小学校1年生の国語の範囲は終わる。

ここで一番、大事なのは
「親が他人の子と比べないこと」と
「あくまで学習時間の上限を15分にすること」である。

この年齢の児童は個人差がすごく激しい。

おなじ時間勉強していても
早い子はあっという間に小学校2年生以降の内容まで
到達してしまうし

遅い子は、ひらがな、カタカナを覚えるだけで
精一杯、というケースも多々ある。

親がそれで一喜一憂しているようでは
話にならないのだ。

「・・さんトコの子はもうカタカナ終わった」とかで
変に他人の子と張り合おうとしたり
親の虚栄心のために、無理やり必要以上の学習量をやらせるのは
愚の骨頂である。

が、そういう親御さんって結構おおい。

一番大切なのは、この時期に
「日曜日は完全オフ、それ以外の日は
一日15分、くもんのプリントを解く」

というのを習慣づけることである。

幼稚園の時点で
週に2回、塾に通って
日曜日以外は自宅で毎日15分、自習できる

もうこれで100点満点あげようではないか。

個人差で習熟の違いはあれど
この年齢で「自分から学習する習慣」を身に着けた子は
かなり強い。

キッチンタイマーできっちり時間はかって
「15分べんきょうしたら、あとは遊んでていいよ」
と親が言える環境が一番大切である。

この約束を親は絶対に守るべきである。

もちろん、30分、1時間、勉強してたら
その分だけ進度は早くなるけども
勉強というものを学習時間量「だけ」で
考えてる家庭の子って

一時的には「この年で、すごいね!」ってなるけど
長期的には、お子さんが「燃え尽き症候群」でつぶれていく。

民間の試験でいうと「漢字検定(通称:漢検)」
っていうのがあるんだけども
年に3回実施される。

幼稚園を卒園するまでに
漢字検定10級(小学校1年生程度 出題範囲 漢字80字)
に合格した児童に対しては
これまでの2年は原則、無条件であったのに対して
翌年以降も青森市として塾助成金として
毎月、一万円を上限として支給する。

小学校入学以降は受給資格を
少しハードルをあげて
「小学校1年生2学期までに
漢字検定 9級(小学校2年生程度 出題範囲 漢字 240字)
以上の級に合格した児童」

みたいにハードルを上げていく。

塾に通うのに行政がおカネを出すのは結構だが
その仕組みとして
成果を求めないような制度設計では
単なるバラまき、自己満足で終わってしまう。

「人参はぶらさげるけど、成果も求める」は
制度設計として健全なのではなかろうか?

最終的には青森市内の児童の半数以上が
小学校三年生修了時点で
漢検 5級 (小学校6年生程度)
小学校六年生終了時点で
漢検 3級 (中学校卒業程度)

を目指す。

このレベルでいくと
国語に関しては
青森市内の小学生は
都内の中学受験生らと

ほぼほぼ並ぶ。

まずはこれを目指す。

幼稚園の時点で1日15分、
小学校に入学してからは1日30分

これを日曜をのぞき
週6日コツコツやってれば
この程度のことは
アタマの良し悪し抜きで

普通に実現可能である。

これに関しては
児童本人の能力、才能よりも
親御さんの意識、行政の補助等
のチカラの方が

かなり大きく影響すると思う。

次は算数(数学)について書いてみる。

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