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DX展示会に行ってみた

先日、東京の某国際展示場で行われていたDXの展示会に行ってきました。
以前は『IT』の名で開催されていたと思いますが、国策でDX化を推進して補助金ジャバジャバ貰うために『DX』と名を変えたウハウハな業界がどういう進化してきているのか気になったのと、CMバンバン出している大手以外のメーカーで何か仕事で使えそうな面白アイデアの会社があるか情報収集がメインでの参加です。

結果から言うとかなりガッカリの印象でした。
業界大手が何となくDX化できそうな分野、所謂バックオフィス系の業務改善や顧客データのデータベース化による共有や部署間の連携的なモノを提供するタイプが多かった。一例としてインボイス対応に伴う負担をスマホ等を使ってOCRで文字認識させて自動仕分けさせる等、人員を多く抱えている大手企業の事務作業を効率化して『うちのソフトを導入してくれれば人件費1人分のコストで今までの2/3まで人を減らせます』的なヤツですね。
このタイプのDXに関してはうちの会社の様に『事務員1人定時勤務で何とか回せます』って会社にはメリットが無いどころかデメリットの方が多いです。伝票の入力ミスは減るかもしれませんが、どちらにしても確認業務はありますから全体の効率化は限定的なのに対し、事務員も生活がありますから安易に正社員から時短勤務パートに格下げできる訳でもないのでコスト軽減効果はほぼ0です。

そこで痒い所に手が届く的な面白アイデアがありそうな中小メーカーを散策しましたが、大手と同じようなバックオフィス系やIT人材確保の為のツールばかりです。現場を知らない人が「大手がやってるようなソフトを参考にカスタムすればお零れに与れる」と安易に考えているのか、「IT人材居ないなら育てればいいじゃん」的な人手不足が叫ばれている中で社長の思い付きで急に訳の分からない教育業務を増やして従業員の不満を募らせて人材流出を加速させるかのようなメーカーばかりでした。

DX化をしたいけど中々導入が出来ない中小零細企業の立場としては『IT人材がほぼ0でもスモールスタート出来るモノ』が欲しいんです。0から1にするのに抵抗があるから1にならない・出来ないのであって、『ITツールをある程度使ったことがある、運用するのに抵抗がほぼ無い』を前提としたアプリケーションツールはそもそもダメなんです。メーカーの営業が言う『誰でも出来る』は【普段からスマホやアプリを使っている人なら】が但し書きで付いてきます。うちの会社でも何度か試して失敗していますから間違いないです。
「普段、言葉や文書通達では意思疎通できるのにコミュニケーションツールとしてTeamsやSlack、LINE WORKSと言ったチャットツールすら社員全員で運用しようとすると上手くいかない、デジタルツールとしての第1歩としてのきっかけを提供してくれませんか?」が希望なんです。『社員同士の活発なやり取りが増え社員満足度が上がります』とか『コミュニケーションが活発化して離職率が下がります』なんて胡散臭い効果は求めてないんです。

『大手だと月20万だけど、ほぼ同じシステムがうちでは小規模対応プランを用意してあり月5万で提供できます』では意味が無い。コストも確かに問題ではありますけど、最重要ではないんです。

今回に限らずですが、どこも似たり寄ったりのシステムで完全にレッドオーシャン化しているバックオフィス系ツールって何百社も共存できると思っているのでしょうか?その中で自社は生き残れると思っているのか?と聞いてみたかったです。経営者側からすればある程度の規模になったら企業買収されて吸収されるか上場して上場益稼いでトンズラなのかも?


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