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空蝉のこと①

セリフを喋ってくれるキャラたちの動画を作ってみました。


空蝉周辺には内心の葛藤の場面が多く、地味な印象を持っていたのですが、
絵にしてみると、
空蝉の場面もひどく刺激的で、
17歳の孤独な源氏が可哀想なような気もしてきたりして、
読み逃していたことの多さに改めて気付いたりもします。

『空蝉の巻』以前に、『帚木の巻』で、
雨夜の品定めの宿直から帰って中流の女に興味津々の源氏の、
空蝉との関係が始まります。

動画の内容は以下のようなものです。
17歳、近衛中将の源氏が、方違えで紀伊守邸に泊まる。
源氏は、紀伊守の父 伊予介の若い後妻の噂に興味を持っている。
雨夜の品定めで高評価を聞いて挑んでみたかった中流の女で、
しかも入内の話があったほどの出自の女だと聞いている。
酒肴を運んできた紀伊守に、催馬楽に事寄せて夜伽を要求する。
紀伊守は暗黙裡に、父 伊予介の若い後妻を差し出すことを合意する。
酒食の接待をされていた従者達は皆、酔って寝入ってしまう。

~以下 つづく

この形の動画に躊躇うところはあったのですが。
御殿の雀さん達に喋ってもらっているうちに、『対話』はいいなという気持ちが強くなりました。
余情とか趣とかそんなものと対極にあるのかもしれませんが、
現代語というか普通のお喋りをしているうちに自然に浮かび上がって来る『もののあはれ』というものもあるのではないかという気が、
今はしてきています。

                        眞斗通つぐ美

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