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0 源氏物語のなんちゃって図像学

源氏物語百人一首が描かれているらしい絵を見てもどういう場面なのかはなかなかわかりません。
何となく雅で素敵という以上の情報を絵から得られないのです。
何となく、ずっと、歯痒いことではありました。
 
西洋絵画には女性が弓矢と月と一緒に描かれていたら女神ディアナだとか白百合と一緒に描かれていたら聖母マリア様だとかいう約束事に関する『図像学』という学問があるそうです。
 
それなら源氏物語も、そういう約束事を収集して、絵を一目見たらどの場面かすぐにわかるようにできたらどんなに楽しいだろうと思いました。

例えば、下の絵は全部、『帚木』の『雨夜の品定め』の中の『浮気な女』の話の場面ですが、
・男… 笛を吹く男 と 破れ築地塀から覗く男
・女… 琴を弾く女
・モブキャラ… 牛飼たち
・背景やアイテム… 池に映る月 散り敷く紅葉 移ろい菊 破れ築地塀 
          外で待つ牛車と従者

などなど、華やかアイテム満載でよく見る場面かもしれません。
下の絵のどれを見ても、これらの『目印』をいくつか見つけられればこの場面だとすぐにわかって嬉しい! というだけのことなのですが。
こういう例を集めていきたいなと思っています。

≪立派な源氏物語図(『帚木』の『 雨夜の品定め』の中の『浮気な女』)≫

これらの全てを、カードゲームの ❝役❞ を作るように、一つの画面に集めれば、
帚木』の『雨夜の品定め』の『浮気な女』の場が出来上がります。


☕ よく取り上げられるエピソード場面を順に並べていくだけでその巻のおおまかな流れがわかるのも楽しいことです。

☕ というわけで、『源氏物語のなんちゃって図像学』を始めていきたいと思います。

                         眞斗通つぐ美

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