#16 ベターな金ETF&金投資信託を見つけるまでの長い道のり⑬(ファンドラップ)
結論はこちら↓
金(ゴールド)を投資先とする国内の投資信託を漏れなく調査するため、一般社団法人投資信託協会が提供する「投信総合検索ライブラリー」で検索したところ、24件がヒットしました。
24件のなかの7つには「~~専用」とか「~~向け」という文言が銘柄名に入っていました。次のとおりです。
ピクテ・為替ヘッジ付き・ゴールドF(野村SMA・EW向け)
OneゴールドF(為替ヘッジあり)<ラップ専用>
(ラップ専用)SBI・ゴールド
ゴールドF為替ヘッジあり(SMA専用)
ダイワ・ゴールドF(ダイワ投資一任専用)
日興FWS・ゴールド(為替ヘッジあり)
日興FWS・ゴールド(為替ヘッジなし)
※24.04.27追記
「日興FWS・ゴールド(為替ヘッジあり)」と「日興FWS・ゴールド(為替ヘッジなし)」の2件が漏れていたので追記しました。
「SMA」など、さまざまな名称が使われていたので最初見たときはよく分からなかったのですが、これらの投資信託はすべてファンドラップで専用に利用されている投資信託でした。
ファンドラップとは銀行や証券会社などが提供するサービスの一つで、顧客一人一人のニーズに合わせてカスタマイズされた資産運用を顧客の代わりに行うサービスです。
説明を読む限りは魅力的に感じられるサービスですが、金融庁「平成27年事務年度金融レポート」(平成28年9月25日公表)において他の投資商品よりも割高な手数料を指摘された曰く付きのサービスでもあります。
最近の金融庁のレポート「リスク性金融商品の販売会社による顧客本位の業務運営のモニタリング結果について(全体版)」(令和5年6月30日)でも改善が十分でない金融機関があるとの指摘があり注意が必要です。
ファンドラップのコストは高いといわれているため、金(ゴールド)に投資するための手段としてはまず考えられないのですが、念のためコストを調べてみることにします。
ファンドラップのコストには「投資一任契約に係る報酬」と「投資信託の信託報酬」がありますが、ここでは「投資一任契約に係る報酬」のみを記載します。
なお、ファンドラップのコースが複数ある場合は、金(ゴールド)に投資できるコースのうち、最も少ない金額で投資を始められるコースの手数料を比較対象としました(コース名はカッコ書きで記載)。
ピクテ・為替ヘッジ付き・ゴールドF(野村SMA・EW向け)
【販売会社】
・野村證券
コスト:運用資産額の最大1.023%~1.738%(プレミア・プログラム)
最低投資額:1,000万円
※プレミア・プログラムはリスク水準により費用が異なってきます。一番リスクが低いRR1で最大1.023%、一番リスクが高いRR7で最大1.738%のコストがかかります。
OneゴールドF(為替ヘッジあり)<ラップ専用>
【販売会社】
・みずほ証券
コスト:運用資産額の最大1.43%(ファーストステップ)
最低投資額:500万円
(ラップ専用)SBI・ゴールド
【販売会社】
・SBI証券
コスト:運用資産額の0.660%
最低投資額:1万円
・愛媛銀行
コスト:運用資産額の1.98%
(資料には「1.98%」のみの記載。おそらく運用資産額の1.98%)
最低投資額:50万円
ゴールドF為替ヘッジあり(SMA専用)
【販売会社】
・三井住友信託銀行
コスト:固定報酬で運用資産額の最大1.760%
成功報酬で運用成果の16.5%
最低投資額:500万円
ダイワ・ゴールドF(ダイワ投資一任専用)
【販売会社】
・大和証券
コスト:不明
最低投資額:不明
(資料請求しないと詳細は分からない)
日興FWS・ゴールド(為替ヘッジあり)
日興FWS・ゴールド(為替ヘッジなし)
【販売会社】
・日興SMBC証券
コスト:運用資産額の1.32%
(エドモンド・ロスチャイルド・セレクション)
最低投資額:300万円
「投資一任契約に係る報酬」は1%台が多く、一番低いSBI証券でも0.660%かかります。さらにハードルとなるのは最低投資額。数十万から数百万かかるところが多いようです。
ファンドラップは厳しい資産運用手段のようです。
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