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ソイワックス(ソフト)の燃焼性比較 ~芯を変えた実験~

前回の記事では、コンテナ向きソイワックス(ソフトタイプ)について、どのメーカーのワックスがどのような特性を持つのか?と比較をした結果をご紹介しました。

その時の実験条件は・・・
4x3+2の太さの平芯(綿製)を使用
○ 燃焼時に発する熱の影響をできるだけ受けないよう、上に広がった形のガラス容器を使って実験
○ 120分連続燃焼を1サイクルとし、3サイクル燃焼

・・・といったものでした。

今回は、
容器の形状による燃焼性への影響を検証
使用する芯の太さ材質による燃焼性への影響を検証
・・・の2点を目的として、2種類の簡易実験を行いましたので、その結果をご紹介したいと思います!

◆実験①:容器の形状による燃焼性への影響

<実験に使用した素材>

・「プレミアソイワックスソフト」 カメヤマ

<実験条件>

・以下の図のような2種類の形状のガラス容器に、5x3+2の太さの綿芯を座金付きで設置し、溶解したワックス38gを投入した(投入時のワックス温度は約50℃)。

使用したガラス容器のイメージ図


実験開始前の様子

・十分冷えて固まった後、60分を1サイクルとした燃焼実験を行った。

・芯の長さは各サイクル開始前に5mmになるよう切りそろえた。

・消火後、十分冷えてから次のサイクルの実験を開始する、という形で合計3サイクルの実験を行い、途中の燃焼の様子を観察すると共に、各サイクル終了後のプール幅(※)をものさしで計測した。

(※)プール幅: 円状にワックスが溶解した部分の直径(下図)


<実験結果>

♳1サイクル目

1サイクル目(燃焼開始60分後)の様子を以下の図に示す。

○ 上広がり形の容器のプール幅は約3.8cm、上すぼまり形の容器は約4.5cmであり、上すぼまり形の方がワックスの溶解面積が大きくなる傾向だった。

1サイクル目終了時の様子(斜め前から)
1サイクル目終了時の様子(上から)


♴2サイクル目

2サイクル目終了時の様子を以下の図に示す。

○ 上広がり形の容器のプール幅は約4.0cm、上すぼまり形の容器は約4.5cmであり、上広がり形の方が1サイクル目よりも幅が広がったものの、依然として上すぼまり形の方がワックスの溶解面積が大きかった。

○ 上すぼまり形の方が炎の揺れが大きかった。

2サイクル目終了時の様子(斜め前から)


♵3サイクル目

3サイクル目終了時の様子を以下の図に示す。

○ 上広がり形の容器のプール幅は約4.0cm、上すぼまり形の容器は約4.5cmであり、いずれも2サイクル目からほぼ変化がなかった。

○ 上すぼまり形の方が炎の揺れが大きかった。

3サイクル目終了時の様子(斜め前から)


<実験①のまとめ>

以下に、実験①で計測したプール幅(ソイワックスが溶解した部分の直径)のまとめを示す。

今回の実験結果から、同じワックス・同じ芯を使用して作ったキャンドルであっても、使用する容器によってその燃焼性は変わることが明確になった。

"上に広がる形"の容器よりも、"上にすぼまる形"の容器の方がワックスの溶解が進みやすく、プール幅が大きくなることを確認できた。

各サイクル終了時のプール幅(cm)


◆実験②:使用する芯の太さ、材質による燃焼性への影響


<実験に使用した素材>

・「プレミアソイワックスソフト」 カメヤマ
・「ソイワックスソフト(NatureWaxC-3)」 kinari


<実験に使用した芯>

・ 平芯(H芯) 4x3+2 綿製
・ 平芯(H芯) 5x3+2 綿製
・ 平芯(H芯) 6x3+2 綿製
・ HTP芯 93 :平芯 6x3+2と同程度の太さで、木綿の組糸に紙製のフィラメントが編み込まれているもの


<実験条件>

・以下の図のような形状のガラス容器に、各種芯を座金付きで設置し、溶解したワックス38gを投入した(投入時のワックス温度は約50℃)。

実験に用いた容器のイメージ図

・十分冷えて固まった後、60分を1サイクルとした燃焼実験を行った。

・芯の長さは各サイクル開始前に5mmになるよう切りそろえた。

・消火後、十分冷えてから次のサイクルの実験を開始する、という形で合計3サイクルの実験を行い、途中の燃焼の様子を観察すると共に、各サイクル終了後のプール幅(※)をものさしで計測した。

(※)プール幅: 円状にワックスが溶解した部分の直径(下図)


<実験結果>

★ 4x3+2の芯

1サイクル目(燃焼開始60分後)の様子を以下の図に示す。

○ プレミアソイ(左)のプール幅は約3.2cm、kinariのソフトソイ(右)は約3.0cmだった。

1サイクル目終了時の様子(左:プレミア、右:kinari)
1サイクル目終了時の様子(上から)


プール幅の計測値をまとめた表


ここからは、大変申し訳ございませんが有料記事とさせていただきます。

理由は前回と同じで、ワックス自体の性能評価といった側面が含まれるため、メーカーへのご迷惑を避けたいという思いからです。
どうぞご了承下さいm(_ _)m

有料記事内には、上記の表の全貌の他に、たくさんの写真を掲載しておりますので、よろしければご参照ください!

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