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インタビューとコラムの掲載

毎日毎日暑いですね、暑中お見舞い申し上げます。

さて今日は新しいお知らせです!7月にオープンしたばかりのオンラインジュエリーセレクトショップ Naomi inc 様にて新規お取り扱いと共に、インタビューと、私が執筆させていただいたコラムを掲載していただいています。

ジュエリーのセレクトショップは数ある中でも、Naomi さんは特に日本の宝飾職人の置かれている現状や技術の衰退に危機感を抱き、それを改善すべく社会貢献を目指して起業された志のある会社です。単に商品のデザインやイメージだけにフォーカスせず、クリエイターの考えや方向性に焦点を当て、ジュエリー業界に新しい風を吹かせたいという意志の元に活動されていて、光栄な事に MOEMI SUGIMURA も立ち上げからの取り扱いブランドとしてお声がけいただきました。

そもそもの出会いは今年3月の展示会。Naomi inc さんのウェブサイトがまだ立ち上がってもいない頃、代表の山口さんが私のnote を読んで是非話を聞きたいと足を運んでくださいました。

《 新しい時代を自分らしく生きる 》 というnote の記事を読んでくださった方は既にご存知かと思いますが、この時の展示会は私にとっても一つの転換点のような、ある意味覚悟のようなものを持って臨んでいました。自分の中で今後の方向性を自問自答し、2ヶ月かかって自分なりに出した答え。

正直なところ、純粋に天然石やジュエリーを楽しみに来てくださる方にとっては必要のない主張なんじゃないかと内心不安でしたし、現にお客様でそこに突っ込んでくださる方は殆どいなかったんです 笑。でも同じようにモノづくりに関わる周りの人たちはすぐに反応してくれて、共感のメッセージをくれたというのが実際のところです。

そしてその一人が Naomi inc さんでした。「note を読んで感激しました!」と言って表参道の会場まで来てくださった、びっくりしました。

この頃はちょうど帰国してから2年が経っていて、日本を離れている間にハンドメイドの商品を販売するプラットフォームが人気になっていたり、Instagram が浸透していたり、ミネラルショーがブームになっていたりと、帰国してこれから自分と関係してくるであろう環境が大きく変わっている事をますます実感していました。そんな中で自分はどういう立ち位置で仕事をしていくのか、そういった事を日々考えていたんです。

今年の元旦に知人がこんな事を言っていました。毎年新年に算命学で ”今年はこんな年になる” というのを出すんだそうですが、今年は「プロと素人の境がなくなる」年なんだそう。何気ない世間話でしたが、その通りだと思ってとても印象に残っていました。

ジュエリーや宝石業界も例外ではありません。今でこそ生産は職人さんありきですが、既にジュエリーの3Dプリンタや機械制御の宝石研磨機は存在していて、現状まだまだ高価ですが必ず価格が下がり、プロでなくても使えるくらいに性能が上がり広く流通していく。今では家庭にプリンターがあるのが当たり前なようにです。

SNSのおかげである程度なら個人で販売やプロモーションが容易にできるようになった事もそう。誰でもバイヤーと名乗れるし、誰でもデザイナーと言える。人気が出たり売れたりという ”実力” は商材に対しての専門的な事だけではなくて、今はITの知識やネットを使いこなせる力も含まれます。逆に言えばそちらの方が長けているから売れている人、というもの同じフィールドに沢山います。そういう時代に自分はジュエリーや天然石の販売をやっていこうとしているんだと考えた時、その渦から早く抜け出さなければいけないと強く感じていました。

先日、とあるアート関連のイベントで夫が聞いたこんな言葉。

「一点ものの時代は終わった」

聞いてなんだかストンと腑に落ちてきました。私自身が販売しているものも、ほぼ一点ものなんですが、実はここ最近私もそう感じ初めていたんです。「イッテンモノ」「世界に一つだけの」「one of a kind」特別なものを指すはずの言葉なのに、だんだん耳慣れてしまっていませんか? 私も自分のブランドや商品を説明する時に、既になるべくなら使いたくない言葉になっています。ファストファッションに消費者が飽きた後、それと比較するように多用されるようになった言葉たち。

今はそれ以上の何かがないといけない。

そういった意味で Naomi inc さんは本当にスタートアップの最初の最初ですが、きっと一緒にお仕事させていただいたら面白い事が起こるんじゃないかと今から楽しみにしています。

私は正直日本の ”ジュエリー業界” には全く精通していません。なので山口さんと何度かお話させていただいて、うんうんわかる!という点もあれば、初めて聞く話だったり客観的に見える部分もあったり。でもやっぱりジュエリーに限らず私たちの世代から見ると、古い業界体質があるというのはどこも同じなのでしょうか。

これからは ”業界”といわれる大きな枠組みに関わらず、同じ考えや意識をもった仲間が集まる小さな組織が沢山できる、そんな時代だと思います。若い人は大きな組織にあまり興味がない。だから Naomi inc さんの活動もこれから共感を集めて輪が広がっていくのではないでしょうか。

私がインタビューで着ていた服は Mame Kurogouchi という同級生のブランドです。ファーストコレクションからずっと買っています。最初はもちろん応援の意味もありましたが、なぜ私が彼女の服を買うのかという大きな理由は日本のモノづくりを大切にしているから。

私たちが学生だった頃はファストファッション全盛期。アパレルの仕事柄、日本の縫製工場や生地屋さんがどんどん廃業して行くのを目の当たりにし、高い技術や日本にしかない機織りの機械が継続していけるようにしたいんだ、と立ち上げの時から言っていました。

彼女は自らが描いたデザイン画、インスピレーションを受けたもの、それを作る工場の様子などもSNSにシェアし、素敵な服たちが時間をかけて出来上がっていく過程や、作り手が "請負い" なのではなく共に創っているというスタイルを、ユーザー側にも魅力的に見せてきました。そういった事がジュエリー業界でも実現していけば良いと心から願っています。

インタビュー記事 : https://naomi-inc.jp/story/moemi_sugimura/

コラム : https://naomi-inc.jp/daily/day_0001/

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【2019年 秋の受注販売会】
▶︎2019年 9月25日(水)~29日(日) 12:00~18:00 ( 最終日 15:00 close )
 gallery re:tail 吉祥寺
http://thetail.jp/contact-map

上記の時間はどなたでもご来場いただけます。
2020年春の展示会はお休みさせていただく予定ですので、是非この機会に皆様のお越しをお待ちしております。

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♦︎Jewellery MOEMI SUGIMURA ♦︎ Website/ Instagram/ Facebook

♦︎天然石ショップ SELSHA ♦︎ Website / Instagram/ Facebook



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