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mofi|はみだしコラム

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mofiの週刊マガジンに掲載し、小原および三谷個人のページで無料展開している「ご挨拶」「編集後記」のコラムたちをまとめたマガジンです。その週のコラム紹介や、ニュースに関するこぼれ… もっと読む
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#note映画部

てんのトムさまのいうとおり。

スムーザー討って、バンバンバン。(字あまり) 人気フランチャイズ最新作『ミッション:インポッシブル / フォールアウト』がブルーレイ/DVDで発売されたことを受けて、シリーズ主演のトム・クルーズが変わった動画を公開してます。 業界関係者一同、称賛のオンパレード。実際、すごくいい影響を与えてくるはずです。 一緒に登場しているのは、前作『ローグ・ネイション』に引き続き『フォールアウト』の監督・脚本を手がけたクリストファー・マッカリー。もはやトム・クルーズ作品にとって欠かせな

フルカラーの戦争を伝える意義

ここ数年で、ドキュメンタリー映画の視聴環境が急に整い始め、出色の名作たちが多く世に出ています。ぼく自身も、できるだけ多くの作品に触れるようにしていますが、ともすれば追いつかなくなるほど。 「答えあわせ」でもどんどん話題にしていきたいところではありますが、今回、そんな中でも珍しいドキュメンタリー長編について、ピックアップしたくなりました。勢いあまって、ぼく自身もまだ鑑賞できていない話題作を取り上げます。 実際に期待通りかどうか、ぼく自身も含めて、見てからのお楽しみ。 ピー

『ミッション:インポッシブル / フォールアウト』は一体、なにがどうスゴイのか

mofiがお休みをいただいている間に、クーリエ・ジャポンさんでの第11回目の連載を仕上げました。すでに配信していただいていますので、ぜひご笑覧ください。 前回はほぼ全編が有料記事として区分されていたのですが、今回は(ありがたいことに)最後まで無料で読める仕様になっています。 三谷とともに続けさせていただいているこの連載が、クーリエさんの登録者数増に直接起因しているとはとても考えにくいので......これを機会にぼくらの記事を読んでいただける方が増えるだけでも、と、全文公開

ハリウッド大作映画の出来に、目くじらを立ててもいい理由

前回の『レディ・プレイヤー1』に引き続き、ウェブデザインもリニューアルされた講談社「クーリエ・ジャポン」さんで掲載させていただいている「現場目線のハリウッド」。第10回の今号は『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を取り上げています。 アップしていただきましたので、ご紹介です。 「クーリエ」さんは会員制のウェブ・マガジンですので、一定領域を越えると、残りの文面を読むのに登録が必要となっています。 前回までの9話分は寛大な無料スペースを設定してくださっていたため、ご登録いた

真夏の週末興行。アメリカで注目のインディ映画7選

今週のmofiは海の日でお休み。ということで、この「はみだしコラム」で全米の週末興行をおさらいしつつ、現在アメリカで公開中の注目のインディ映画たちを紹介。大作映画だけではない「スペシャリティ」作品カテゴリーで、北米映画の層の厚さに触れます。 『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』に、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』。日本の海の日の連休は大作が目白押しだったようですね。 一方の北米では、マーベル/ディズニーの『アントマン&ワスプ』が2週目でも2位に食い込む一方、ソニ

ムービーパス:最新15記事のスクラップブック

211号のコラム用に引用した記事の数々を、リストにして掲載。すべて英文ですが、邦訳タイトルを読み通すだけでも雰囲気は掴めるはず。詳しく調べたい方のために。 先週のコラムは、mofi上で正式にムービーパスについて取り上げたわけですが...。いつもは注釈をつけて引用元の記事を列挙するところ、長文になったので割愛しました。 かといって、そのままでは正確性を問われかねないので、今回は「編集後記」の場を借りてソースを紹介していきます。 いずれも、5月末から6月後半にかけての主だっ

モーガン・フリーマンの至言

三谷のコラム「撮影初日の感慨、契約の世界」のトピックに絡んで、少し横道に逸れつつ、むかし話。モーガン・フリーマンに投げかけた質問への回答と、コラムが触れている「プロデューサーの仕事」のあり方とのつながりに触れます。 「父の日」をはじめて父として迎え、「父」の肩書きにお似合い(?)なビール腹をさすりながら、穏やかな週末を過ごす日曜日。 全米ではこの週末に公開されたピクサー最新作『インクレディブル・ファミリー』(日本では8月1日公開)を家族で鑑賞することができたので、お父さん

ストーリーテリングの悪しきセオリー

定番、定石、おきまりの展開。物語には大抵、セオリーとでもいうべき「型」があるもの。 そんなセオリーや「型」には利点と欠点があって、その活用には良し悪しが伴ってくる。「型」にならう展開は、語り部に対する安心感や信頼感を与えてくれる。ところが「セオリー通り」でさえあれば観客の心を必ず掴める、とも言い切れない。使えばいいという話でもない。 もちろん、使わないという選択肢もある。 その代わり、レールから外れやすくはなるのだけれど。 使い古されたセオリーは、英語圏では「クリシェ

カンヌで迎えた30歳|mofi 205号 編集後記

2018年5月15日。30歳の誕生日は、カンヌ映画祭出張の最終日のミーティングが終わったあと、チーム3人で迎えた。これ自体に取り立てて意味はないのだろうが、30歳をこういうキリのいい形で迎えられたことは、個人的には感慨深い。 映画をつくる仕事をすることを志してから10年、ここに至るまでの歩み簡単に振り返りたい。(まだできていない自己紹介をいずれ記事にする予定だが、そのさわりだけでも。) 2008年。20歳で映画づくりを志す。 2011年。就活はせずに賭けに出た大学院留学

ビジネスSNS、使ってますか?

今号のmofiは、ビジネス特化型SNS「LinkedIn」と「ネットワーキング」について。 フェイスブックとほぼ同時期に上陸したSNSだったにも関わらず、日本ではいまだ定着しきっていない「LinkedIn(リンクドイン)」。ビジネス特化型SNSとしては全世界5億4,600万人(18年第1四半期決算)のユーザー数を数え、英語圏ではいまや必須のビジネスツールです。 日本ではsansanが展開している「Eight」が、2017年からSNS機能への拡張を図っていますね。デザインも

「コネ」はつくるもの|mofi 204号 ご挨拶

「コネ」という言葉に初めて触れたのは、人生ゲームだ。「コネカード」という特殊なカードをひき、自分の「人生」の「ゲーム」を有利に動かせることを無意識的にでも刷り込まれた人は多いはず。 次に目や耳にすることが多いのは、学生のとき、就職活動を行うときかもしれない。「コネ採用」「コネ入社」という熟語をつくるこの「コネ」ということばを、たとえば面接で落ちたときに聞くにつけ、嫉妬をおぼえた人もいるかもしれない。 とりわけエンタメ業界、テレビ局・広告・新聞などの分野では、どこどこの会社

ムービーパス騒動の現状まとめ

【2018/5/2:更新】5/2になって、ムービーパスが見放題プランを当初の通り$9.95均一に戻したと発表しました。ということで一部加筆してます。 今週はゴールデンウィークで、月曜祝日が休刊のmofiはお休みでした。そのことをすっかり失念していたため、締め切り(だと思っていた期日)までに書いたコラムは翌週までおあずけに。でも、それに合わせてしまうと挨拶文か編集後記で触れたかったニュースが古くなってしまう。 そこで、はみだし文を書いて発散することにしました。 毎回、しつ

映画ビジネスの基礎固め。|mofi 203号 編集後記

今週のコラムは、みなさんが普段行く映画館に払うチケット代がどのように作品に戻っていくか、ざっくりと語ってみました。 この映画興行の話は、「中の人」からすると当たり前のように扱われて、ことさら取り上げられることもありません。しかし、映画を語ったり、観たり、作ったりするうえでは、興行収入という指標は切っても切り離せない関係なのです。だから、note の連載の早い段階で押さえておきたいと思い、執筆にいたりました。 映画は芸術でありながらビジネスであるという、なんとも難しい立ち位

「大ヒット上映中!」の実態。

引き続き数字に斬り込む、今号のmofi。 コラムを執筆したケイン(三谷の愛称)は丁寧な語り口で、言ってみれば「いまさら人に訊けない」興行収入の仕組みをわかりやすく解説しています。 大手のハリウッド・スタジオが映画を公開するには、それなりの経費がかかるというもの。ましてや製作規模が世界最大級なブロックバスター映画ともなれば、元を取るための損益分岐点が天文学的な数字になることもあります。 そんなとき、映画産業にとって良質な映画とはなにか? 単に「当たる」「当たらない」「面白