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捨てる神あれば拾う神あり | mofi ニュース

『スタア誕生』のリメイク映画がヒットしたり、マーベル・シネマティック・ユニバースから置き去りにされた感のある『スパイダーマン』フランチャイズから当たり作品が生まれたり。どこかで首にされた監督を起用するスタジオがいたり......。まさにタイトル通りな事件頻発の、今週の映画ニュース。(掲載:mofi 第223号 2018/10/15)

【興収:10月第2週(10/12-14)】
『ヴェノム』『アリー/ スター誕生』前週に続きトップ2独占
デミアン・チャゼル監督最新作『ファースト・マン』予想より振るわず

『セッション』『ラ・ラ・ランド』の監督デミアン・チャゼルの最新作は、テイクオフに苦戦したようだ。『ヴェノム』『アリー/ スター誕生』の勢いがあるなかの『ファースト・マン』の初週は、予想の$20Mを下回る$16Mという結果に終わっている。評論家の評価が高い作品だけに、賞レースでの巻き返しはなるか。(M)


【興収:10月第1週(10/5-7)】
『ヴェノム』$80Mで10月最高初週興行達成、2位『アリー/ スター誕生』も$42.6Mの快挙

『ヴェノム』は同週末で全世界$200Mと爆速スタートを切っている。2位の『アリー/ スター誕生』は、ロマンス映画のくくりでは近年最も大きい興収スタートを切っている。2作の貢献があって、10月興行そのものも史上最高記録を更新する勢い。(M)


【#metoo】ワインスタイン裁判 6件の立件のうち1件を棄却 NY最高裁

残りの立件についても判決を延期するとのこと。ワインスタインにとっては少しの間命拾いした形だろうが、残りの件で刑は免れないだろう。(M)


【映画】マーベルからDCへ『スーサイド・スクワッド2』の脚本・監督にジェームズ・ガン監督抜擢へ

10年前の不適切ツイート問題で先月『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー2』の監督から降板させられたジェームズ・ガン監督に、マーベル最大のライバルコミックフランチャイズを擁するWBから『スーサイド・スクワッド』の続編の打診が入り、結果的に脚本、そして監督の可能性も視野に入れて関わるという珍しい話題。捨てる神あれば拾う神あり。(M)


【映画】『ブラック・パンサー』監督ライアン・クーグラー、続編を脚本・監督へ

2018年の大ヒット作がそのまま続編なしに終わるわけはないと言われながらも、これまでタイミングは明かされていなかった。2019年終盤〜2020年前半の撮影を目指し脚本執筆を開始する見込み。なお、クーグラーは他にも『スペース・ジャム』続編、そして『クリード』続編にエグゼクティブ・プロデューサーとして参画し進行中。(M)


【調査】テレビ番組における女性監督の起用率の上昇記録 全米監督協会調査

全テレビ番組のうち女性が監督をつとめる割合は昨年比+4ポイントの25%を記録した。この水準は5年前の2倍と、着実に男女の機会格差は埋められていることが伺える。マイノリティの監督も増加傾向にはあるものの依然として進歩は遅め。(M)


【中国】中国国税庁によるエンタメ業界の納税再調査へ ファン・ビンビンの脱税事件をうけ

一時的に失踪が報じられていたファン・ビンビンは、$129Mの追徴および罰金を支払っている。これをうけ中国エンタメ業界に国税庁のメスがさらに深く入ることが見込まれる。過去の納税状況を振り返り、2018年内に未納の税金を自己申告すれば罰則を受けないとする方針。とんでもない氷山の一角を突いてしまった印象が拭えないが、これをうけてエンタメ業界はどのように反応するか。(M)

編纂三谷匠衡 / 初出:2018/07/02 第213号
有料メールマガジン「Ministry of Film - ゼロからのスタジオシステム」より

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