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結婚式のおはなし

本日、6月29日にお届けするのは、結婚式のおはなしです。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

2012年9月26日。
私と夫は、私の31歳の誕生日に入籍しました。

この時点でスケジュールがまったく読めない状況だったので、結婚式は仕事が少し落ち着いてからゆっくり考えよう・・・と決めていました。
もちろん、新婚旅行も。

入籍したといっても、夫とは既に10年以上のお付き合いだったので、新婚ムードはゼロ。
いつもと変わらない日々を過ごしていました。

そして2013年になってしばらく経ったある日のこと。

仕事を終えて帰宅すると、夫からこんな話をされました。

「いつもの寿司屋(いきつけの素敵なお寿司屋さんがあるのです)で会長さんに会ったから、入籍したことを報告した。
結婚式はまだやってないと話したら、『うちの会場を使いなさい!!』という話になって、今度下見に連れてってくれると。」

会長さんというのは、このお寿司屋さんの古くからの常連さん。
私たちがお店に通うようになってから度々お会いするようになった素敵なおじいちゃまで、なんと某不動産会社の会長さんなのです。

初めてお会いした時から何故か私たちのことをとても気に入ってくださっていて、お会いする度に美味しいものをご馳走していただくなど、たくさんお世話になっていました。

それがなんと、まさかの結婚式の会場までお借りすることになるなんて!!!!

数日後、お迎えの車に乗って夫婦で会場に移動。
オシャレな夜の街に出発です。

とある駅に直結の、高ーいタワー。
エレベーターで高層階に上がり、素敵すぎるロビーでウェルカムドリンクをいただく私たち夫婦。
高級感が半端ない・・・!!!!
夜景が素晴らしすぎる・・・!!!!

一息ついたところで、支配人さんが担当のスタッフさんを連れて会場を案内してくださいました。

「ここが披露宴会場としてお使いいただける大広間です。」
「上のフロアにチャペルを作ります。」
「ロビーに受付を設置して・・・。」
「ここは迎賓館なのでプランナーはおりませんが、当日は近くのホテルからウェディング専門のスタッフを呼びますので。」
「カメラマンも用意します。」
「引き出物も、うちのものでよければご用意します。」
「ご親族の皆様のホテルも手配いたします。」

ぽかーんとしている間に、話がどんどん進んでいきます。

「披露宴の内容、ドレス、タキシード、招待状、席次表など、そういうものだけご準備していただけたら、あとは全部こちらで手配いたします。
ご安心ください。」

えええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!
そんなことってあるの!!!!?

頭の中はもはやメダパニ状態でしたが、言われるままにその時点でわかっている私のスケジュールと会場の空き状況を照らし合わせて出てきた候補日が、6月29日。
そう。
8年前の今日です。

こういう話って、進むときはびっくりするくらいとんとん拍子に進むんだな・・・と帰りの車の中で思ったのを覚えています。


翌日から、猛スピードで結婚式の準備を始めました。

まずは朝一で事務所に電話して事情を説明。
スケジュールの調整をしてもらい、無事に6月29日をおさえることができました。

次にお互いの両親に連絡。
急に決まったことに驚きつつ(その経緯にも)、とても喜んでくれました。

その後は、

プランナーさんがつくわけではないので、お式と披露宴の内容を練りまくり。

ご招待するお客様のリストアップをして。

ドレスやタキシードの手配をして。

招待状と席次表の準備をして。

引き出物にプラスする焼き菓子やプチギフトを選んで。

プロフィール映像等も手作りして。

会場担当のスタッフさんとマメに連絡をとりつつ、ひとつずつ確実に準備を進めていきました。

不思議なことに、こういう時に限って仕事が立て込むんですよね。
やってもやっても終わらない準備と、ありがたいことにどんどん仕事で埋まるスケジュール。
夫婦ともにひーこら言いながら、でもなんだかワクワクしながらの忙しい毎日を送っていました。


そして迎えた結婚式当日(準備終わらず徹夜明け)。

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ドレスは、ウェディングドレス・カラードレスともにセミオーダーのお店で購入したので、お店のメイクさんにお願いして終日ついていただきました。

お花の髪飾りは自作です。

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一目惚れして決めたウェディングドレス。
ヴェールはマリアヴェールにしました。

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袖がついている珍しいデザイン。
レースがほんのりゴールドなので、とっても素敵。

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夫は赤いタキシード。
もう1着選ぶのかと思っていたら、「これだけでいい」と。
お色直しの際には眼鏡だけ交換していました。
もちろん誰にも気づかれず(笑)。

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このリボンとお花も自分で。
グルーガン最高!!

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幸いお天気にも恵まれたので、全面を大きな窓に囲まれた会場には陽の光が射しこみ、なんとも温かい雰囲気に。

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落ち着いた深いブルーがメインの会場だったので、カラードレスは思い切って赤に。
結果的に夫のタキシードとうまくマッチしたので、良い選択だったと思います。

The Zig Zagsの生演奏、大先輩方や友人たちからの一言メッセージ、贅沢すぎて鼻血が出そうだったとあるお方の生歌など・・・。
お客様にはゆったりとお酒とお料理を楽しんでいただけて、披露宴は本当に素晴らしい時間になりました。

夜は同じ会場で二次パーティー。
昼間参加できなかった友人やお世話になっている皆さんが駆けつけてくださり、夜景を眺めながら楽しいひとときを過ごしました。

弟が「恒松家の在庫がはけました」とスピーチして笑いをかっさらったこと、姉は一生忘れへんで(笑)。

急遽決まって短期間で準備した、手作りの結婚式。
「うちの会場を使いなさい」という会長さんの言葉がなければ、「スケジュールが・・・」というのを理由に、やらないまま今日まで過ごしていたかもしれません。

ご出席くださった皆様からは、8年経った今でも『素晴らしい結婚式だった』とお言葉をいただきます。

全ては会長さんのおかげです。

「気にしなくていいんだよ」とニコニコしながら言ってくださったそのお言葉に、夫婦でたくさん甘えさせていただきました。

後日、お礼の品を持ってご挨拶に伺うと、「よかったよかった!!」と喜んでくださいました。

それからもちょこちょこお寿司屋さんでお会いしていましたが、ご高齢だったこともあり、お店に足を運ばれる回数が徐々に少なくなっていきました。

しばらくお会いしていないうちに、我が家には息子が生まれました。

「会長さんに会っていただきたいね」「でもお忙しいだろうし、お身体のこともあるし・・・」と話していたある日のこと。
息子が2歳になって間もない頃のおはなしです。

お出かけの帰り道。
息子が突然いつもの道ではなく、「こっちにいきたいの!!」と普段は通らない道を進み始めました。

てくてく歩いていくと、お寿司屋さんとは別の、たまに会長さんが顔を出すと言っていた飲み屋さんが目に飛び込んできました。

「覗いたら会長さんがいたりして(笑)」
と、そんなタイミングのいい話があるはずもないのに、夫と私は笑いながらお店のおかみさんにご挨拶をしようと扉を開けました。

すると!!
なんと!!!!
会長さんがいらっしゃるではありませんか!!!!!!

私たちびっくり。
会長さんもびっくり。
経緯を話したらおかみさんもびっくり。

いつもと違う道を歩きたいと言った息子、ファインプレーすぎる!!!!

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記念にと一緒に撮っていただいた写真です。
撮影はおかみさん。

少しだけご一緒させていただき、久しぶりの再会を喜び合う夜でした。

そして。
この日が、会長さんにお会いできた最後の日となりました。

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今日は6月29日。

私たち夫婦にとって特別な日。

会長さん。

お寿司屋さんで知り合っただけの私たちに、あんなにも良くしてくださってありがとうございました。

私たちの結婚式は本当に素晴らしいものだったと、心からそう思います。

ケンカもするし、つまらないことでぶつかることも多い夫婦ですが、これからも一緒に歩んでいきます。
息子も、そしてお腹にいる娘も一緒に。

2021年6月29日
結婚式記念日に
改めて、会長さんにお礼をお伝えしたくて。

ここに書き記しておきます。

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