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息子を出産したときのおはなし

ついに臨月に突入しました。

計画分娩なので、あと2週間とちょっとで娘に会えます。

というわけで、このあたりで息子を出産した時のことを書いてみようかと思います。

2016年11月14日(月)

午前2時頃
刺すような痛みで目が覚める。
明らかにこれまでの前駆陣痛とは痛みの質が違う。
はじめは20分間隔だったのが、その後不規則に。
痛みは1分~1分30秒ほど続く。
(陣痛アプリで記録)
破水はなく出血もしていなかったので、急いでシャワーを浴びる。
荷物の最終確認をして、様子見。

午前7時45分
トイレに行くと少量の出血。
お腹に鈍痛あり。

午前8時24分
念の為に病院に電話。
GBS陽性で抗生剤の点滴をしなくてはならないため、破水or規則的な痛みになったら再度電話することに。
ここぞとばかりにオレオを食べる。
(GBS・・・『B群溶連菌』のこと。常在菌なので妊婦さんに悪さはしないが、経腟分娩で赤ちゃんに感染し大変なことになる可能性があるため、抗生剤の点滴が必須になる)

午後1時25分
10分より短い間隔の時もあるが、まだ不規則。
再度電話して指示を仰ぐ。
自宅にて様子見。

午後5時56分
いよいよ10分間隔に。
病院に電話して、陣痛タクシーを呼んで、荷物をまとめて、夫と一緒に病院へ。
午後6時30分頃、病院に到着。
この時点でなんと既に子宮口が5~6cm開いているとのこと。
「よく耐えましたね」と言われたが、実はまだまだ耐えられる痛みだった。
入院の手続きを夫に任せて、私は陣痛室に移動。
GBSの抗生剤点滴スタート。

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メタルキングのうちわで仰いでくれている夫。

午後9時頃
なかなか本陣痛にならないので、夫は一旦帰宅することに。
希望していた個室に空きがあるとのことで、私も一旦そちらで休むことに。

午後10時頃
部屋の説明を受け、荷物の整理等をしていると、突然痛みの間隔が短くなった。
陣痛アプリで測ってみると、なんと5分。
痛いけれどしばらく様子を見て、これは間違いなく本陣痛だとナースコール。
夫にも電話。
ちなみにこの日はウルトラスーパームーンの日で、地球最接近が午後10時52分。
本陣痛が始まったのもこのあたりから。
月の影響、すごい。
内診(死ぬほど痛い)をして、再び陣痛室へ移動。
夫、病院に到着。

2016年11月15日(火)

午前0時頃
いきなり痛みがMAXに感じられ、呼吸ができないほど辛くなる。
この日は陣痛室に私しか妊婦がいなかったため、「声出しても大丈夫ですよ」と言われ、遠慮なく声を出した。
もはや獣。


午前2時頃
内診したところ、息子が斜めにおりてきているらしい。
このままだと良くないので、「このバランスボールに乗ってください」と言われる。
痛みで意識が朦朧とする中、バランスボールにうつ伏せになり、ぼよんぼよんしながら叫ぶ。
夫はしっかり付き添ってくれていたが、流石に休憩してもらわないとと思ったので一度席をはずしてもらうことに。
自販機でコーヒーを飲んで戻った夫。
何故かコーヒーの匂いにイラッとして、気分が悪くなる私。
「ごーひーの゛に゛お゛い゛がづら゛い゛い゛い゛い゛い゛、あ゛っぢい゛っでえ゛え゛゛ええ゛え゛え゛え゛え゛え゛ええええ」と理不尽なことを言い始める。
助産師さんがいなくなると不安すぎて、「い゛がな゛い゛でえ゛え゛ええええ゛ええええ゛え゛え゛」とめんどくさい彼女のようなことを言っていた。


午前3時~4時頃
子宮口が8cmに。
この時が一番辛かった。
痛みも半端ないし、『いきみたい』という感覚が凄まじい。
助産師さんがおしりにテニスボールをあてていきみのがしをしてくれる。
夫にバトンタッチするものの、明らかに技量の差が・・・。
またしても理不尽な怒りが発動。
「ぢがう゛、ぞごじゃな゛い゛いいいぃぃい゛、お゛じり゛ぃ、お゛じり゛ぃぃぃぃい゛い゛い゛い゛い゛い゛」
この時の私は「おしり」と泣き叫ぶ妖怪だった。
下半身にエンジンがついていて、勝手に飛んでいきそうなくらいずっとドルドルドルドルしている・・・そんな痛み。
あまりにも辛すぎて、「いっそのこと今からお腹を切ってほしい」という考えに支配されていた。


午前5時頃
ようやく子宮口が全開。
そして破水。
助産師さんにしがみつきながら分娩室へ移動。
徒歩。
死ぬ思いで分娩台に上がった。
「試しに1度いきんでみてください」と言われ、やってみる。
「いい感じですよ!!」とほめられる。
その後は何度かいきみのがしをしつつ、その時を待った。
そして指示通りに2回ほどいきんだら、どるんっと出てくる感覚。
(いきんだのは合計3~4回)
元気な産声が聞こえた。
午前5時41分。
息子、誕生。
3.196g。

あんなに痛かったのに、息子の産声を聞いた瞬間に何もかもが吹っ飛んだ。
やっと会えたね・・・!!!!
すぐに胸に乗せてもらい、カンガルーケア。
ちっちゃくてあったかい。
名前を呼んだら一際大きな声で泣き出した。
「ちゃんと名前を呼んでいたから、反応してくれたんですよ」という助産師さんの言葉に、涙がポロポロ。

(名前についての記事はこちらをご参照ください)

たぶん役者あるあるだと思うのが、『呼吸法を褒められる』ということ。
「教科書のような良いお産でした!!助産師が言うんだから間違いないです!!」
と言われ、息子を抱いたまま照れる私。
動画撮影はNGだったが、産声の録音はOKだったのでしっかり録ることができて満足。
初めての家族3人での写真撮影もできた。

分娩所要時間は6時間50分
初産としてはかなりの安産だったとのこと。


午前5時50分
胎盤が出てきた。
裂けた部分の縫合開始。
チクチクとした痛み。
おそるおそる裂け具合を聞いてみたら、「ごく普通の裂け方ですよ」と笑顔で言われた。
溶ける糸らしい。
このあたりで夫には帰宅してもらうことに。
いろいろ言ったけど、立ち合ってくれて本当にありがとう。

出血が通常の倍ほどあったらしく、分娩台の上で数時間安静にするよう指示が出た。
点滴&血液検査。
(倍量の出血にもかかわらず、何故か貧血の値は出ず。どれだけ血の気が多いんだと自分につっこんだのもいい思い出)
水分補給。
寝ようとしたけどアドレナリン出まくりなので全く休めず。
体温は37.5℃。
血圧異常なし。
脈多め。
股関節がくがく。
トイレにも行けないのでバルーンを入れることに。
これが痛かった・・・。


午前9時過ぎ
ようやく動けるようになった。
胎盤を見せてもらう。
想像してたのと違う!!!!
内臓感がすごい。
へその緒はすごく太くて真っ白。
そしてロープみたいに強い。
どちらも写真を撮らせてもらった。
触ってもみた。

車椅子で個室に戻る。
おなかがぺこぺこだったので、遅めの朝食を運んできてもらった。
ぺろりと完食。

午後になってから、授乳のために新生児室へ。
・・・ぷるぷるしてしまってうまく歩けない・・・。
歩くのがこんなに大変だとは・・・。
短い距離なのに、移動にものすごく時間がかかってしまった。

その後は息子におっぱいを飲ませたり、
面会時間になって夫や母が来てくれたり(父は後日来てくれた)、
5時間ぐっすり眠ってかなりすっきりしたり。

そんな、初めての出産。

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当時の記録ノートを見ながら記事にしましたが、懐かしすぎて涙が出そうに・・・。

『痛みなんてすぐに忘れるよ』と言われていましたが、陣痛のあの感覚は一生忘れられないだろうなーと思っています。

次のお産ももうすぐ。

今回は立ち合いなしなので、私一人で臨むことになります。

果たしてどんなお産になるのか。

期待と不安が入り混じる、臨月初日の夜でした。

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