壁が白い部屋では黒い服を着た方が好かれるし、会議室の壁には吸音材を貼った方が眠くならない

・2200字弱

・あの~、「身だしなみを整えろ」という主張は、言い換えると「画像認識にエネルギーを使わないようにさせてくれ」ということなんでないかなと思っているんだよね。例えばの話、鮮明な写真より、ガウスぼかしのかかった画像とかカラーノイズの乗った写真の方が人間にとって視認性が低いと思うのだけど、人間が、髪がボサボサの人とか、眉の輪郭がボサボサの人とかを嫌う理由も同じだと思うんだよね。言語化能力の低い人々って身だしなみについて説明するとき「相手に不快感を与えない、清潔感のある格好をしましょう」とゆーよーな、人間の共感覚に頼った説明をするので、我々のような不快感/清潔感とは何かという共感覚を持たないTCGオタクたちをいたずらに困らせるのだけど、身だしなみについてTCGオタクにわかりやすく説明するなら「画像認識が楽になるような、視認性の高い見た目にしてくれ。視認性の高さは、”その人を絵に描いたときの、線数の少なさ” にほぼ反比例するので、『君の視認性を高くしてくれ』という注文は、『君を絵に描くときの線数を少なくしてくれ』という注文に近似できる。例えば、鼻毛が出ている人は鼻毛を描く線数が増えるし、服がシワシワの人は、シワを描く数だけ線数が増える」という説明をしてくれたら、かなりしっくり来るのではないかと思っている。身だしなみという、まるで地歴公民のような暗記系科目を、暗記系科目でなくすことができる説明なのではなかろうか。共感覚に頼った説明って甘えだから。

・それで、当記事の本題はそこではない。自分は見た目でなく会話内容で他者を評価しているので、他者の身だしなみについてとやかく言うことは一生ないのだけど、発声はハキハキして欲しいと思っている。私は、聴覚障害とまではいかないまでも音声認識能力が人より低いようで、よく「今なんて言ったの?」と訊き返すことが多い。音としてはちゃんと聞こえているけど、雑音から言語を抜き出すのが人より苦手らしい。なので、口を縦に開けずに喋ってる人とか、声が小さい人、喋る場所に拘りがない人(車道の横を一緒に歩きながら雑談をする人や、壁がツルツルしていて反響音の多い部屋で話をする人)とかは、話していて疲れるなと思っている。(配慮しろと主張しているわけではなくて、単に疲れるな~と思っているよという話)

 音声認識できるか否かも重要だけど、それより、音声認識に疲れるか否かが重要だ。身だしなみもそうでしょ。どんなに全身がボサボサの人がいたとしても、その人がどういう姿勢でどういう動作をしているのかは問題なく認識できるのであって、問題は「画像認識できるか否か」という点でなく「画像認識していて疲れるか否か」という点にあるんでしょう。知らんけど。例えば暗い部屋では白い服、壁が白い部屋では黒い服の方が視認性が高いので、そういうのを気を付けると他者からの好感度が僅かに上がったりするのかもしれない。←かなり勘で喋っています。

 あのー、youtube上で何かを解説している動画を見ていても、その人が発声について素人だと、内容が面白くても疲れちゃってブラウザバックしてしまうので、そこは機械音声か声優を使って欲しいと思う。

 裁判傍聴してるときも思ったけど、なんか50代の法曹オジサンって身だしなみは綺麗でも発声に拘りがない人が多いように思えて、ヤダーと思った。身だしなみがボサボサでも相手を眠くさせることはないと思うけど、発声がボサボサだと相手を眠くさせるからよくないよ。1人が声をくっきりと/高く/大きくするだけで、聞き手の皆が疲れずに済むから、功利的だよ。授業もそうだよ。

 授業の眠さは、「別のクラスがワイワイと野球をやっているグラウンドからの声が教室に入ってくるかどうか」にも左右されると思うよ。あのー、全国の経営者の皆さん、会議室の壁に吸音材を貼った方が会議が眠くならなくなると思いますよ。壁がツルツルだと声にエコーがかかって、聞いてて疲れるから。←勘で喋っています。

 世間ではあんなに「身だしなみを整えると好感度が上がるよ」という共通認識が強いのに、「発声をシャキッとすると好感度が上がるよ」という共通認識はまるでないので、ギャップを覚えている。もっと身だしなみと同じくらい重要視されても良い気がする。

・あとね、フィラー(次の言葉を選んでいる間の隙間を埋める音のこと。えーっと、あのー、んー、等)も少ない方が音声認識していて眠くなりづらいです。フィラーって少ないほどカリスマ性が上がると思っているのだけど、そうじゃない? えーっと/あのー/んーが少ない人の方が、動物で言うとミミズクみたいな雰囲気がしない? フィラーが多い人はスズメです。

 あのー、いま卒論のテーマで困ってる人がいるなら「人間の画像をたくさん用意して、その画像を特徴線抽出した際の特徴線の数と、その画像を人に見せたときの清潔度のアンケート結果を照らし合わしたら相関があるかもしれないし、清潔度が簡単なアルゴリズムで定量的に量れるかもしれない」というテーマはどうでしょう。あと、「声優の朗読音声の書き起こし作業をした人間の疲労度と、ボサボサの朗読音声の書き起こし作業をした人間の疲労度の対照実験」とか。既にあるかもだけど。私はやんないです。


・おわり

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