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ルンペンブルジョワジーの終焉

◉ルンペンブルジョワジー───バラモン左翼などと同じで、現在のリベラルを表現するのに、なかなか的確な言葉ですね。意味は〝生産性は低いが高給と社会的尊敬を得られる職についている大卒社会人〟ぐらいの意味のようですが。でも、そういう人が 表現を燃やしたり、Twitter社などに就職して世論を誘導したりすると、とたんに迷惑な存在に。

【「ザ・ルンペンブルジョワジー」】tarafuku10の作業場

米国のジャーナリストであるレイトン・ウッドハウス氏のSubstackから「ザ・ルンペンブルジョワジー」という記事を訳してみた。IT企業をはじめとして、アメリカ社会はなぜこれほどまでにウォーク(左傾)化してしまったのか。今回のTwitter社の大量レイオフにもつながる話です。

「ルンペンブルジョワジー」とは、ここでは生産性は低いが高給と社会的尊敬を得られる職についている大卒社会人ぐらいの意味。労働市場での競争で明確に有利となるスキルを持たない主に人文系の卒業生が各産業に入り込み、大学で吹き込まれた道徳的資本を頼みの綱にしてキャリアを築こうとする。その過程で社会がWoke化していったとする議論。

イーロン・マスクが今回レイオフしたのは、こうしたルンペンブルジョワジーの階級に属する人々だったのかもしれません。

https://tarafuku10working.hatenablog.com/entry/2022/11/07/045631

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、東京大学安田講堂です。

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■アメリカの進学格差問題■

先日のnote【トランプ前大統領が語った真実】にも書きましたが、アメリカでは教育の格差が、そのまま収入の格差に直結しているという現実があります。アメリカでは高卒未満の平均年収が2万8829ドル、高卒が4万6835ドル、学士号持ち=大卒が8万0075ドル、修士号で9万0709ドル、博士号で11万5065ドルとのこと。高卒と大卒で約1.71倍も違います。さらに高卒と博士号では、約2.456倍も違います。

アメリカの名門大学といえばほとんどが私立大学で、学費が驚くほど高いので有名。もちろん公立の大学もありますし、奨学金の制度は日本より充実しているのですが。やはり狭き門なのは事実です。かなり優秀でないと、貧乏人が大学に行くのさえ大変なようです。アメリカで大卒ははっきり言えば、上級国民。ただアメリカの大学進学率は74%で、日本の51%よりは遥かに高いです。

これは、各地のコミュニティカレッジが充実しており、それが大学進学率にカウントされているのではないかと思われます。これは、ノムヒョン大統領によって専門学校や短大も4大卒に含めてカウントする韓国も同じ。なので、ルンペンブルジョワジーというのは大卒というよりも、大学院に学んだ連中、あるいはアイビー・リーグレベルの名門私立大学に進んだ人間と考えた方が、より正確ではないでしょうか。

■日本の進学率と生涯年収■

北陸銀行の記事によれば、日本人男性の生涯年収は高校卒で約2.58億円、高専・短大卒で約2.52億円、大卒で2.92億円とのこと。また 女性は、高校卒で約1.88億円、高専・短大卒で約2.06億円、大卒で約2.44億円だそうです。男性だと高卒と大卒で約1.13倍。女性だと約1.29倍。男性よりも女性の方が、格差が大きいのは驚きです。最も格差がある高卒女性と大卒男性で比較しても、1.55倍でしかないです。

日本は大学進学率が低いと、よく欧米出羽守や韓国好きな方が言いますが。高卒と大卒でそこまでの差がないのですから、無理して大学に行く必要はないのですから、それってむしろ、職業選択の多様性があって健全じゃないでしょうか? 自分のように二浪もしちゃうと、突然すぐ働き始めた人と6年もキャリアが違っちゃいますからね。

無理してFランク大学に行って、学費との費用対効果が割に合うのか? 例えば私立美大だと、慶應義塾大学の学費が安い学部の、2倍近くかかります。また、山田五郎さんも以前に指摘されていらっしゃいましたが、技術職の場合は早く就職して、若いうちに技術を磨いた方が良いですからね。それこそ中卒で、技術を磨いた方が良い伝統工芸の分野などもありますから。

■共産主義思想の凋落■

小人閑居して不善をなす、という言葉が礼記の大学にあります。取るに足らない人物は暇で一人でいると要らんことをしがちである、という意味ですが。自分は社会のエリートだと勘違いしたバラモン左翼が、愚かな大衆を啓蒙してやろう・善導してやろうとして、いらんことをするわけです。Twitter社のクビになった社員たちが、キュレーションチームなんて作って、事実上の検閲をやっていたようなもので。

はっきり言えば共産主義思想と言う、ユダヤ・キリスト教の千年王国思想を焼き直した、疑似科学でむしろ純化された宗教だとバレてるものを、信奉している東大名誉教授たちに可愛がられ、アカデミズムの世界でポストを得たり発言力をもったりしている人たちも、この範疇でしょうかね。社会学者にやたら多いですが。後は、司法試験という超難関をくぐり抜けた弁護士先生様たち。

しかし、バートランド・ラッセルのような本物の知性は『西洋哲学史――古代より現代に至る政治的・社会的諸条件との問題における哲学史』で1945年には、共産主義思想とキリスト教の類似性を指摘しています。それに先行する、ニーチェなどの研究があるわけで。日本でも福田恆存が、D.H.ローレンスの『黙示録論』の邦訳『現代人は愛しうるか』を1951年に刊行し、1954年には『平和論の進め方についての疑問』を中央公論に発表し、進歩的文化人を一刀両断にしています。

■キャンセルカルチャーをキャンセル■

ほぼ180年ほども昔、日本で言えば天保から弘化の時代に、キリスト教に改宗したユダヤ教のラビの家系という宗教コンプレックスを持つカール・マルクスが、チャールズ・ダーウィンの進化論の適者生存を、優勝劣敗の理論と誤解して、机上でひねくり出した思想に過ぎません。科学ではありません。でもそれが、現在のリベラル思想の源流として大きな影響を未だに保持しているわけです。

人文系、という乱暴なくくり方には疑問がありますが、そう言われても仕方がないぐらいには、日本の社会学者とそのコマンダー達が、社会に悪影響を与えているのも事実でしょう。中国などは、これからはコンテンツビジネスだと気付いて、映画やアニメや漫画や小説に、力を入れているのに(少なくとも胡錦濤時代は)。日本のラディカル・フェミニストたちは、表現を燃やすのに血道をあげているのですから。

15歳以上就業者数6151万人で、第1次産業は315万人で5.1%、第2次産業は1592万人で25.9%、第3次産業は4138万人で67.3%と、日本はもう内需で回る国。幸いなことに、今から1000年も前に清少納言や紫式部、和泉式部といった女流作家がその才能を競い合ったような、 文学の国。萩尾望都先生ら24年組が、映画界には入れなかった少女たちに、才能と活躍の場を用意してくれた国です。亜インテリの妄言に負けず、表現を守っていくことが、国益にもなるのです。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

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