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老化の解明はもう少し?

◉人生80年時代から100年時代へ。人類の身体自体は、50歳ぐらいで筋肉のタンパク質どうか能力はガクッと落ちて、子育てが終わる頃に死を迎えるのが普通だったのですが、科学の発達はどんどん寿命を伸ばす方向に向かっています。アメリカのロックフェラー一族とか、長寿の方が多く。ある意味で、寿命は金で変える部分があるんですよね。今は、一部の富裕層向けのものが、将来的には一般にも降りてきて、事故死以外では90歳100歳が珍しくなくなるのでしょうね。そのための研究も、だいぶ進んでいるようです。

【「制御できる日は近い」老化 研究の第一人者が語る可能性と懸念】毎日新聞

 「老化を防ぐ」とうたうサプリメントが売られ、かつてないほど注目が集まっている抗老化技術。果たして本当に効果があるのか。老化研究の第一人者、米ワシントン大卓越教授の今井真一郎さんは「老化を制御できる日は近い」と断言するが、そこには懸念もあるという。どういうことなのか。【聞き手・渡辺諒、寺町六花】

https://mainichi.jp/articles/20240403/k00/00m/040/321000c

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。

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■サーチュインが鍵■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。でも結局は、不健康な生活をしていて、長寿が可能かと言うと、それは難しそうです。ただ、例えば役者の大川橋蔵さんのように、酒も煙草もやらず健康に気を使っていても、55歳の若さで亡くなることもあるような人が、長寿になる感じでしょうね。結局健康の基本は、バランスの取れた食事・十分な睡眠と休養・適度な運動・健康な環境・他人と交流する意識などが、重要なんですよね。たぶん、生きがいみたいなものがあると、そのために節制した生活も、苦ではなくなるので。ただその上で、やはり医療技術の発展は不可欠。

 ◆老化研究はこの20年間で大きく進歩し、細胞や臓器のレベルで、老化や寿命を制御している仕組みが次々に明らかになってきました。中でも重要だと考えられているのが「サーチュイン」というたんぱく質です。

サーチュイン、酵素のような働きをして、遺伝子の働きを制御したり、体内のエネルギー代謝にも関係し、老化や寿命を制御している存在なんですが。どうも、遺伝子が製麺のすべてをコントロールしているかのような幻想は、だいぶ変わってきましたね。狂牛病で有名になったプリオンとか、タンパク質から成る感染性因子なのに、それが脳自体を破壊するわけで。遺伝子は体を作るタンパク質の設計図のようなもので、実際に人体を構成するのはタンパク質や、各種の物質ですから。そういう部分からアプローチしてくことで、生命の全体像が見えてくるのでしょう。

■ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド■

ただ、一条ゆかり先生が週刊アスキーのインタビューだか対談で、120歳まで生きたけど40年寝たきりでは意味がない、という意味のことを語っておられて。ピンピンコロリが理想ですね。そういう意味では、若い頃から栄養学とトレーニングは、必須だと思うんですよね。自分は大学時代、ボディビル部にいたおかげで、トレーニングはもちろん、過酷な減量のための栄養学をかなり学び、かなり勉強になりました。でも、多くの一般人は栄養バランスなんて、ほとんど考えていませんからね。高校では、マジにウェイトトレーニングは教えるべき項目だと思います。

 ◆サーチュインの働きを制御しているのが、NAD(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)という補酵素です。NADが加齢に伴って減ると、サーチュインの働きが弱まって老化が引き起こされる、ということが老化研究のコンセンサスになってきており、ここ5年くらいで大きな注目を集めています。

昔は、染色体の末端部にある構造であるテロメアが、不老長寿の鍵と言われたものですが。世界初のクローン羊として有名になったドリーは、このテロメアが最初から短かったとされますね。クローンで卵から作り直しても、テロメアは回数チケットのように、再生されないのですから。老化が早く進む早老症の、ウェルナー症候群の原因遺伝子も、このテロメアに異常が起きるためと解明されていますが。今はもっと具体的に、ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド(NAD)という補酵素が重要と、より具体的に。こういう研究の積み重ねが、老化という現象の解明になるのでしょう。

■ニコチンアミド・モノヌクレオチド■

飲むだけで長寿、みたいな薬を期待する人も多いでしょうけれども。それは、飲むだけで痩せる、みたいなものを期待するのと同じで、あまり意味がないことの可能性があります。けっきょく、そういう人は単品ダイエットで何度もリバウンドを繰り返す人と同じで、健康とか甘く考えている可能性が、高いので。そういう薬は、数百年先でしょう。ただ、普通に今の大富豪が投与されてるような薬品は、数十年かからず、下々のものに降りてくるような。ただそれでも、人類の寿命は120歳が限度のようですが。

 その一つが、ブームにもなっている「NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)」という物質です。ビタミンのような小さな化学物質で、体内でNADに変わります。NMNを補充することで、老化を防いだり、加齢性疾患の症状を改善したりできるとのデータが、マウスの実験では出ています。ただし、ヒトでの抗老化効果はまだ確認されていません。

日本では、安楽死の議論が強要か自発的かの論に偏りすぎるのですが。平家物語の平知盛の言葉ではないですが、「見るべき程の事をば見つ。」という心境に至れば、人間は死ぬものですし。うちの伯父も従兄弟も、奥さんに先立たれたら、気力を失って1年持たずに亡くなってしまいましたしね。井上純一先生の父上も、そんな感じでしたし。個人的には、周囲に誰も知った人もなく、新しい出会いも無くなってまで生きたいかと言われると、違う気はしますけれどね。


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