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韓国統一地方選挙、保守系が圧勝

◉韓国の統一地方選で、尹錫悦大統領の政権与党・国民の力が、17の主要知事・市長選で12勝を収めたたとのこと。圧勝ですね。ソウル特別市などの主要市などを除く、一般首長選でも全国226カ所中6割以上で与党系候補が勝利とのこと。革新系の牙城であるソウル特別市でも25区中17の区長を与党系が占めたようで。でも、前回の文在寅政権のときは、共に民主党が圧勝だったんですよね。なるほど、これが本場の事大主義か……と。

【韓国統一地方選、尹政権与党が勝利「12対5」 最激戦区は野党が一矢】産経新聞

 【ソウル=時吉達也】1日に投開票された韓国の統一地方選で、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の政権与党「国民の力」が主要17の知事・市長選のうち12勝を収めた。革新系野党「共に民主党」は5勝にとどまったが、人口が最多の最激戦区、京畿道(キョンギド)知事選では同党候補の金東兗(キム・ドンヨン)元経済副首相が0・1ポイント差の得票で勝利し、一矢報いた。
(中略)
 一方、前回18年の選挙は「14勝」で圧勝していた共に民主党は、今年3月の大統領選に続く敗北で党の刷新を迫られる形となった。大統領選で尹氏に惜敗し、今回は党選挙対策トップを務めた李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事は選挙結果を受け「国民の厳しい叱責を謙虚に受け止める」と述べた。李氏自身は地方選と同時に行われた国会議員補選で当選した。

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、ソウルにある光化門だそうです。

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■事大主義の国■

事大主義とは、大に事《つ》くこと。要するに、勝ち馬に乗ることですね。三方を海に囲まれた半島国家としては、常に大陸の京強大な王朝───中華王朝のみならず、北方の遊牧民族王朝からも常に侵略され、勝ち馬に乗り損なうと一族皆殺しの憂き目にあう歴史ですから。モンゴル帝国に抵抗した高麗王朝、清朝に抵抗した李氏朝鮮と、結果的にボッコボコにされて屈辱的な扱いを受けていますからね。それは、仕方がない面もありますが。容認するかと言えば別ですが。

前回は文在寅大統領の共に民主党が、17の主要知事・市長選で14カ所も勝利したんですよね。もう、圧勝。それが、4年でそこまで変わるのかと。日本なら、統一地方選挙は、その地元の利害関係が絡むので、そこまで大きくは変わりませんよね。国政では1議席になって消滅寸前の泡沫政党、ボロボロになっている社民党ですが。旧社会党以来の地盤があるので、地方ではまだまだ議席を持っていたりします(分裂でだいぶ減ったとは言え)。韓国だって、事情は似てるはずですが。大統領選挙で、ここまでコロコロ変わってしまう。

■開発独裁と民主主義■

けっきょく、韓国の『漢江の奇跡』と呼ばれる経済発展は、朴正煕・全斗煥という軍事独裁によって、長期的な政策が施行できたってのが大きいですしね。もちろん、その原資としてアメリカからのベトナム戦争の押しかけ参戦による援助金、日韓基本条約による日本からの莫大な借款、という存在が大きかったんですけどね。共産主義国でも軍事独裁国家でも、途上国では選択と集中によって経済発展が起きるのは、よくある話です。これを、開発独裁と呼びます。

しかし、1987年大韓民国大統領選挙以降、普通選挙が行われて、民主化されましたが。もう完全に、大統領選挙が易姓革命になってしまっているんですよね。そして、政権が保革で入れ替わると、前大統領が逮捕・起訴・有罪・収監・恩赦の、繰り返し。暗殺された朴正煕大統領はともかく、全斗煥・盧泰愚・金泳三・盧武鉉・李明博・朴槿恵、本人か親族が逮捕されていますね。ノーベル平和賞の金大中氏は、なんとか逃れましたが。それでも親族に捜査の手が。

■東アジア型専制君主国家■

けっきょく、北朝鮮も韓国も、李氏朝鮮の制度が最も民族文化的に、しっくり来るのでしょう。李氏朝鮮は、1392年8月から1897年10月まで存在し、その後継国家である大韓帝国は、1897年から1910年まで存続したわけですが。なんと518年間も存続した王朝。日本だと、足利義満によって南北朝が合一された明徳三年から、戦国時代や江戸時代を経て、明治43年まで存続したことになります。二年後には、大正時代です。日本だって、江戸時代と明治だって、ずいぶん違います。

日本的なものをすべて形成したと言われる江戸時代、これが、1603年の徳川家康の征夷大将軍の就任から、1868年の大政奉還までの265年間。まぁ、実質は関ヶ原の戦いの勝利から始まっていると見ても、268年です。ほぼ倍ぐらいの期間、継続したのですから。もう文化として、骨絡みなんでしょう。日帝36年や、大韓民国建国からの70年ちょっとの歴史では、そこは容易に変わらない。共産主義体制を採用したはずの北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)はもっと露骨に、世襲王朝化。

■これからの日韓関係■

けっきょく、こうやって右から左、左から右へと流される文化では、日韓関係の改善とか、大統領が変わっても、本質的な部分は変わらないのでしょう。反日が国是ですから。たとえ、尹錫悦大統領時代に改善されたかのように見えても、5年後に今度は革新系が勝利したら、またリセット。その繰り返しです。そして、文在寅大統領時代にわかったことは、別に韓国とは有効な関係を維持しなくても、普通の国としてドライに付き合えば良い、という現実。

安倍晋三内閣総理大臣と朴槿恵大統領時代の日韓合意だって、アメリカの意向を汲んで日本としては、やらなくてもいいおかわりを受け入れ、譲歩して交わしたわけで。でも、それをあっさりと反故にしてくる。けっきょくそれは、文在寅大統領だろうが尹錫悦大統領だろうが、変わらないと思います。ここらへんが、アメリカにもバレちゃったわけで、日本としては結果的に、アメリカの信頼を得たわけですから。後は、国際的なバランスを見て、対等な関係でドライに付き合えば良い。

北朝鮮も韓国も、日本は国交断交していますが、その内実はかなぁ〜り違うように。是々非々・ケースバイケースで対応するのが、政治でしょう。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

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