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ホタテパウダーで農薬を除去?

◉とても科学的な内容なんですが、切り口が面白く、実証的で、プロの意見を揃えて、楽しんで科学に親しめる、とても良い記事でしたのでご紹介。日本農業新聞なんですが、これは良いですね。ひたしら自分の主観を絶対化し、事実の基づいた反論ができない某東京新聞記者や某沖縄タイムス記者や某神奈川新聞記者には、こういう記事を書く練習から始めてはいかがでしょうか? コミュニティノートで背景情報を追加され続けているんですから、少しは学習しないと。

【[農家の特報班]農薬を除去?「ホタテパウダー」怪しい効果(動画あり)】日本農業新聞

 「ホタテパウダーで農作物の残留農薬を除去できるという書き込みをSNS(交流サイト)で見て、残念な気持ちになった」。鳥取県の水稲農家の40代男性から、本紙「農家の特報班」にメッセージが届いた。真偽不明の情報で農薬や慣行栽培の農作物に嫌悪感が広がるのはよくないと思い、投稿したという。本当にそんな効果があるのか――。記者が検証した。

https://www.agrinews.co.jp/news/index/171623

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、ホタテの写真です。

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「ホタテパウダーで農作物の残留農薬を除去できる」なんてのは、この手の〇〇で●●を除去系のトンデモ疑似科学に慣れ親しんだ人間だと、もうそれだけで妖怪センサーにピピピッとくるのですが。それがかつては味噌だったり、麹菌だったり。あ、いや、もっと古いのは名作『はだしのゲン』でも描かれていた、人骨を粉末にして飲むとピカ(原爆)の毒が抜けるというやつですね。コロナ禍では、抗寄生虫薬のイベルメクチンが万能薬のような、訳のわからん扱いになりましたね。あの当時湧いて出た、PCR検査房も、その変形版ですが。

こういう事例は、文化人類学や民俗学で、顕著に見られる連想なんですよね。日本の神話でも、殺されたオオゲツヒメの頭から蚕が、目から稲が、耳から粟が、鼻から小豆が、陰部から麦が、尻から大豆が生じたという伝承がありますが。糞尿がすごく価値のあるものに変わった、という神話は世界中にあります。欧米だと、糞が金に変わった系の神話が多いですが。認知症の老人が糞尿に執着するように、なにか人間の深層意識に、そういうものを同一視する部分があるのか。哺乳類にも糞食は良く見られますしね。

農業は、科学ですから。特に現代農業は、肥料から農薬から品種改良、バイオテクノロジーまで含んだ、科学の塊ですから。そこの記者も必然的に、科学的な知識が必要になりますから。その意味では、俗耳に入りやすいところからしっかりとした記事に仕上げる、こういう態度は見習ってほしいですね。しかし、甲殻類の甲羅に含まれるキトサンには、かなりいろんな効能があるのが知られていましたが。ホタテパウダー? そんな万能薬的な存在になっているとは。なんですかね、ホタテの美味しさや生命力の連想ですかね? そっちも民俗学的に興味深いです。

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