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『トランスジェンダーになりたい少女たち』の広告戦略

◉KADOKAWAの文芸ノンフィクション編集部がヘタれた翻訳書『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』を引き取って、『トランスジェンダーになりたい少女たち』に改題して発行した産経新聞出版ですが。興味深い広告戦略を展開しています。読売新聞への広告や自社広告は当然にしても。4月9日に西日本新聞、4月10日に北海道新聞、4月11日に中日新聞と、論調が左寄りと目されるブロック紙・地方紙に、積極的に広告を打っているんですね。これって、ある作品が採った手法ですよね?

【広告掲載】
本日04/11中日新聞に『トランスジェンダーになりたい少女たち』の広告を掲載しています。

https://x.com/SankeiBooks1/status/1778245751145169283

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、原書『Irreversible Damage: The Transgender Craze Seducing Our Daughters』の表紙です。

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■積極的に無視する戦法■

そう、和製フェミニストに狙い撃ちにされた『宇崎ちゃんは遊びたい!』がやった、積極的無視の戦法です。ただの無視ではなく、積極的無視。相手の言うことは聞かず、むしろ相手の痛いところに、しれっと正拳突きを入れる手法。宇﨑ちゃん側も、朝日毎日を含む朝刊五紙に全面広告を入れることで、「天下の朝日新聞様が問題なく掲載して、全国の幼稚園生から後期高齢者まで、ゾーニングすることなく読者に見せた絵を、関東の献血施設の限られた場所でポスターやお礼のクリアファイルにして、何が問題ですか?」と、間接的に示したように。

新聞自体の売り上げよりも、広告収入がメインの新聞各社は、よほどのことがないと、広告は断れないですし、編集部も口出しは出来ないです。そもそも地方の赤い新聞は、広告を拒否する積極的理由がないですから。議論が分かれてるから出版しない、なんて論理は通用しません。なにしろ、欧米各国で出版されてる本ですから。非科学的な医学系のトンデモ本は、平気で広告を載せていますし。なので、琉球新報や沖縄タイムスにも新聞広告をドーンと載せてやれば良いのですよ。ついでに、宣伝効果は薄いでしょうけれども、神奈川新聞にも。

そもそも、『宇崎ちゃんは遊びたい!』も『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』も、同じKADOKAWAの本だったのですが……。宇﨑ちゃんで出来たことを、後者では出来ず。編集部ごとの、覚悟が出来ていなかったのか、経営陣の介入があったのかは、解りませんが。産経出版に手法を真似られてるのは、ちょっと痛いですが、妙手ですね。お金は必要ですが、逆に札束で殴られて屈した感が大きいですしね。しょせん新聞社も営利を追求する企業とバレて、一石二鳥です。

■拒否する理由がない?■

SNS上では、今や朝日新聞以上の急進派である東京新聞への、広告出稿を期待する意見もありますが。親会社の中日新聞を抑えれば、それで充分かと。 それよりも、左派としてある意味で東京新聞以上に左の神奈川新聞には広告を出して、でも東京新聞には出さない、という〝積極的無視〟もありかもです。沖縄の新聞も、琉球新報には出して、沖縄タイムスには出さないとかも。アベ記者とか、喜びそうですが、営業部は苦虫をかみつぶしたようになるかもです。

沖縄タイムス社も、表だっては反対する理由がないので、どこも断れないと思いますよ。反対したら、言論の自由に対するダブスタがバレちゃうので。問題あるとは言えないので、無視してたら広告が載っちゃう。止める力はないです。もし18禁でもない本の広告をを拒否したら、その新聞社は理由を説明する必要があります。その説明に説得力を持たせられるかと言えば、まず無理でしょう。だって、法的根拠なんてないんですから。非科学的なトンデモ本ですら、100%間違いとは言えないと、逃げ道を用意する新聞社です。


■校閲をする新聞社?■

徒党を組んで騒いで、法律によらない自主規制という名の圧力をかけたい和製フェミニストの本質が、宇﨑ちゃん騒動で、バレちゃいましたからね。やってることは、解同朝田理論に、とても似ています。でも広告掲載を依頼されれば、新聞社が言論弾圧に加担できないです。原典は各国で、権威ある賞まで受賞していますし。ヒトラーの『我が闘争』が普通に売られる日本で、拒否は出来ない。しょせん新聞も、利益を追求する私企業ですから。この件に対する自分のポストに、一部の左派アカウントが引用ポストで絡んできたんですが、まぁ、悔しいのう悔しいのうで、終わりですけどね。直接リプライする度胸もないし、一人はブロック越しの引用ポストですし。

ポリコレジャンキーが悔し鳴きしてるから札束で張り倒すのはある意味有効な攻撃法であると言えるかも。

https://x.com/ZQ8HcnJ2sfK8t5x/status/1778620526128427226
https://x.com/ZQ8HcnJ2sfK8t5x/status/1778620526128427226

この件に関しては、こちらの指摘が、重要ですね。

2014 朝日新聞の慰安婦報道の取消騒動(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E6%97%A5%E6%96%B0%E8%81%9E%E3%81%AE%E6%85%B0%E5%AE%89%E5%A9%A6%E5%A0%B1%E9%81%93%E5%95%8F%E9%A1%8C#%E6%9C%9D%E6%97%A5%E6%96%B0%E8%81%9E%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E6%85%B0%E5%AE%89%E5%A9%A6%E5%A0%B1%E9%81%93%E3%81%AE%E5%8F%96%E6%B6%88_(2014)など)が賑やかだった頃、朝日にもこの問題を取り上げる週刊誌の広告が載ってたが、伏字が多かった。

広告出す人も広告営業の人も大変そうとは思ったものの、見た目は「読者 由らしむべし、知らしむるべからず」感が出てた。

https://x.com/isaac_asimot/status/1779035771187671048

朝日新聞が、慰安婦報道の偏りを認めた現在となっては、あれは検閲だったと、バレちゃった。伏せ字とか、戦前の軍部かよって話で。いわんや原書『Irreversible Damage: The Transgender Craze Seducing Our Daughters』は、そういう種類の本ではないです。科学的に誤りがあるなら、データを元に反論すれば良いだけです。出来るのなら、ですが。と言うわけで、Amazonの売り上げ総合ランキングで1位という、大ヒット確実の本書。赤い地方紙を、個別撃破して欲しいです。


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