◉どこぞの県知事の、アホな発言が物議を醸していますが。どうやら、良い方向に着地できそうです。そんな中、流れてきたのがこちらの連続ポストでした。都会の怪しげなコンサルタントとか、地方を食い物にする助成金狙いが多いのですが。あるいは、安易なアニメーションとのコラボや、誘致。そういう、秋元康臭がする事案に巻き込まれないためにも、非常に示唆に富む内容ですね。たぶん今後、村おこし町おこしで、アニメとのタイアップやコラボが増えるでしょうけれども、これは参考になります。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、半田そうめんの写真です。
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■クリエイターの解像度■
今も日々ペケッターで流れてくる、●●とのコラボ商品の数々。でも、ほとんどが単にその作品のシンボルマークや、キャラクターがプリントされているだけの商品が、ほとんどですね。まぁ、それもグッズとして悪くはないのですが。しょせん安易な企画と言わざるを得ません。他のキャラクターに置き換えても、成立してしまう。それでは価値観の想像にはなり得ないんですよね。一時的には売れても、永続性がない。まさに、育てず刈り取る秋元康商法。
不快になったのは、ユーフォー近藤氏の不遜な態度もあったのでしょうけれども。経営者たちの思惑を見透かされた・図星を突かれたのが、大きいんじゃないですかね。才気走った人間に、昔から投げつけられた嫉妬の言葉は「生意気だ」ですから。経営者とはいえ田舎の小企業。日本全国、イヤ下手すれば世界を相手にするクリエイターとは、見ている世界や解像度が、ぜんぜん違うんですよね。それが解らない。解るわけがないんですが。
■コラボする必然性とは■
途中経過は省略して、こちらの内容に。
半田そうめんさんが、何を以ていけると思ったかは、このポストからだけでは解りませんが。『fate』では思い浮かばなかったコラボのアイデアが、『おへんろ。』では具体的なイメージになった。ここが重要。人気があるからと、木に竹を接いでもダメで。その作品の世界にマッチする、フィットする何かがないと。お遍路の旅で、四国にしかなく、しかも旅の思い出となり得る、特別なフックがあるか。
■イメージを喚起する?■
そこで求められたのは、特別な何か。素うどんならぬ、素そうめんでは、よほど特徴的な麺でないと、印象には残りませんね。徳島の、江戸時代から続く伝統製法だけでは、売りにならない。写真を見ると、徳島のかぼすとか、地元の食材との足し算があって、輪郭がハッキリします。かぼすは、徳島の山間部の気候が栽培に適していたため、生まれた名物ですからね。四国のイメージを喚起する特徴があって、初めてコラボするにたり得るわけで。
バカなプロデューサーなら、作中で主人公たちがコレ美味しいとか、舌鼓を打てば、アホなアニメファンは買うだろうと思うでしょうけれど。そういう面は、否定しませんが。有名タレントがCMで「●●を買ってください」って工夫のないCMと、何が違うのか。そうではなく、食べたくなる理由をコラボする企業側も、ちゃんと用意していないと、意味が無いんですよね。できれば、作中のキャラクターを深く理解し、そのキャラが食べる必然性が必要なわけで。
岡本太郎氏が、なぜグラスの底に顔を作ったか? 見せるための装飾なら、グラスの側面に付けるべきです。でも、グラスの底の顔は、そのグラスのオレンジジュースなら牛乳なりの、飲み物を飲み干して始めて、見えるモノです。飾って眺める芸術品ではなく、飲むという行為を促すデザイン。これが重要で。アニメーションとのコラボもまた、その商品を消費することで見える、グラスの底の顔が必要なんですよね。
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