見出し画像

泉房穂前明石市長の問題点

◉泉房穂前明石市長の、PRESIDENTの記事が、炎上しています。X(旧Twitter)では2000万閲覧を超え、でもイイネ率は0.009%と、酷いもんです。当然ですね、自分が市長の間、大きな災害が来ないことを前提とした、インフラにかかる予算を人気取り政策に使う、ギャンブルみたいな行政をやっているのですから。はっきり言えば、発想が完全にブラック企業のそれです。

【10年の保証期間が過ぎたから部品交換したい…「エレベーターの修理」を急ぐ職員に前明石市長が言ったこと】プレジデントオンライン

以前の明石市では、市内全域の下水道工事に600億円の予算が計算されていました。その目的は、100年に一度起きるか起きないかのゲリラ豪雨で、床下浸水が懸念される民家10軒の安全性を確保するため。

ちょっと待ってください。その10軒のお家の床下浸水を防ぐために、明石市全域の下水道工事をする必要がありますか?
(中略)
ちなみに、その場所にはエレベーターが3基設置されているので、1基止まっても何の問題もないはずです。それでもなかなか職員が引かないので、「もし市民が怒ったら、私がおんぶして階段を上がるから大丈夫や!」と言って、予算を一切つけませんでした。

https://president.jp/articles/-/78466

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、明石城の石垣だそうです。

◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉


■ギャンブル型の政治■

その10軒の家で、死者が出るような災害になったら、人命は金で買えるとでも? このような思考の行き着く先は、韓国の三豊百貨店崩壊事件なんですが…。東日本大震災のとき、「1000年に1度クラスの災害に備えなかった行政が悪い」みたいな、ムチャクチャ言ってた連中がいましたが、この元パワハラ市長の防災手抜き政策を賞賛するのは、悪い冗談にしか思えないです。

泉房穂前明石市長は、東京大学教育学科を卒業し、NHKからテレビ朝日を経て、石井紘基民主党衆議院議員の秘書を経て、司法試験に合格。2003年に民主党から衆議院に立候補して当選、2005年に落選、2011年から2023年まで兵庫県明石市長。こういうパワハラ行政は、上手くいってるときは良いんですが、露見したときは儲けの何倍もの損を被ることが多いですし。こちらの指摘が正鵠です。

失敗学の提唱者、畑村洋太郎氏の「失敗学」の一文において。
「ツケの大きさはだいたい、予兆や事実を無視したり、隠したりして『得をしたつもりになっている』金額の300倍くらいになる。」
メンテナンス経費100万円だとしたら3億円以上の損害額になりますな。

https://x.com/destabilizer666/status/1758357852702523694?s=20

左派が絶賛する明石市の市政も、一事が万事、こういう感じだったのだろうというのが、浮かび上がってきます。まぁ、批判する人は何年も前から批判していましたし、明石市という立地条件を利用した、見せかけの少子化対策政治だと、はっきり明言する人もいましたね。今年、確実であろう総選挙への、色気を疑わせるメディア露出ですし。なお、畑村洋太郎氏の『失敗学のすすめ』はコチラから。

■メンテナンスは無駄?■

エレベーターの件に関しては、もう完全に論外です。一時期 問題になった、シンドラー社のエレベーターのような事故が起きていたら、どう責任を取るつもりだったのか? 何よりも社会的信用という、目に見えない・でもものすごく大事なものを、失うんですよね……。これホントに、ギャンブル行政です。

例えば車だって、そりゃあ同じ車種でもすぐ故障するものもあれば、長く乗っても故障らしい故障がないとか、当たり外れはあります。タクシー運転手のように仕事として自動車を使うと、通勤など認識は使わない人の車よりも、何倍も故障が減るんですよね。でも、そういう個々の違いをを踏まえての、車検のルールなんですから。うちは問題がないからと、何年もスルーしていたらいつか事故が起きます。従うのが当然です。

職員「エレベーターの部品保証期間が10年だから、そろそろ機械を交換したい」
市長「もし市民が怒ったら、私がおんぶして階段を上がるから大丈夫や!」と言って、予算を一切つけませんでした

典型的なメンテナンスの概念がないアホ仕草だが、それを本人が自慢話にするホラー

https://x.com/akoustam/status/1758298674034348219?s=20

この、メンテナンスの概念がないアホって、「2位じゃダメなんですか」精神と地続きです。1位から滑り落ちても、ずっと2位がキープできると思っているんですよ。劣化や老朽化に思いが致せないってのは、進歩や発展にも思いが致せないのと表裏一体。未来への想像力の欠如って意味で、同じなんですよね。

■未来が予想できない■

これは反原発派の思考パターンも同じで、第四世代原子炉でより安全な技術が研究開発されているって、思考ができない。原子力発電所は未来永劫、危険な存在だから、全部廃止してしまえと思い込む。無能な方の菅元総理が、大洗の高温工学試験研究炉も停止させるなんてバカなことをしたのも、この未来を想像する能力のなさの、延長線上にあるんです。

官僚にも、この100年後も 今の状態が続いていることを前提として思考する、悪い癖があるので。未来予測という点では、学歴は立派でもバカはバカ、という部分が顔を覗かせます。HONDAを世界的な企業に押し上げた影の立役者である藤沢武夫氏は、「経営者とは、一歩先を照らし、二歩先を語り、三歩先を見つめるものだ。」との言葉も残したが。これは政治家も同じでしょう。

この、未来に思いを致す能力は、ペーパー試験ではなかなか見抜けない種類の能力です。あんがい、SF好きのほうが、そういう現在の延長線上にある未来に、思いを致す能力があるのかも知れませんね。手塚治虫先生の鉄腕アトムを子供の頃に読んだ世代が、後にロボット産業を担ったように。国家100年の計という言葉も、長いスパンで未来を考える政治家の、重要な資質でしょう。

■コンクリートから人へ■

元パワハラ市長がかつて所属した民主党は、「コンクリートから人へ」なんて情緒的かつ間抜けなキャッチフレーズで、公共工事を目の敵にして、事業仕分けなどと攻撃対象にしたのですが。民主党政権下で二転三転した八ッ場ダムにしても、2019年の台風による水害で、活躍したという指摘もあります。この辺に関しては否定する意見もあるので、こちらの記事がわかりやすかったです。

【八ッ場ダムのおかげで「利根川が助かった」は本当か 識者らに見解を聞く】J-CASTニュース

台風19号に関連し、ネット上では「八ッ場ダムのおかげで利根川が助かった」「利根川氾濫を抑えたのは間違いなく八ッ場ダムのおかげ」など、ダムを「称賛」する声が相次いでいる。

一方、八ッ場ダムをめぐっては、「利根川への洪水調節効果はほとんどないものと思われる」など否定的な意見も出ている。実際、どれだけ治水効果があったのだろうか。識者らに話を聞いた。

https://www.j-cast.com/2019/10/17370325.html?p=all

この画像も、貼っておきますかね。

何度も書いていますが、頭でっかちの受験エリートは、現場の意見を無視しがちです。王安石の新法を、ただ廃止しただけの大学者の司馬光や、荻原重秀のインフレ政策を理解できずにデフレを引き起こした新井白石など、昔から繰り返されています。こういう人たちはろくな対案も出さず、ただ反対するか、目先の利益や短期の成果を求めて、かえって自国民を苦しめる。毛沢東の大躍進政策と一緒です。

批判を多数寄せられた元パワハラ市長、陰謀論に逃げましたか。CLP問題やブルージャパン疑惑、慶応大学の三股交際准教授など、組織的な怪しい動きを繰り返しているのは、むしろ立憲民主党の方です。自分たちが 組織的にやっているから相手もそうだという、心理学で言うところの〝投影〟なのかどうかは、判断を保留しますが。陰謀論に逃げる政治家に、ろくなもんはいません。個人の主観ですが。

noteの内容が気に入った方は、サポートで投げ銭をお願いします。あるいは、上記リンクの拙著などをお買い上げくださいませ。そのお気持ちが、note執筆の励みになります。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ