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絶滅したフクロオオカミの復活

◉フクロオオカミ、別名タスマニアンタイガー。狼なのか虎なのか、ハッキリしろと思う人もいるでしょうけれど。見た目は、完全に狼です。でも、身体の後半部に縞模様があり、これが虎縞のようでもあり。タスマニアオオカミとも呼びます。有袋類の中では大型の肉食獣で、頂点捕食者だったのですが。アボリジニの先祖がオーストラリア大陸に到達し、犬も一緒に入ってくると、どんどん絶滅してタスマニア島にしかいなくなったので、この名前があります。

【絶滅したフクロオオカミ、遺伝子編集で復活目指す オーストラリア】CNNニュース

(CNN) オーストラリアで100年近く前に絶滅した肉食有袋類のフクロオオカミ(通称タスマニアンタイガー)の復活を目指すプロジェクトが始動した。進歩した遺伝学を活用し、古代のDNAを採取し、人工生殖を行ってフクロオオカミをよみがえらせる計画だ。

「何よりもまず、これ以上の絶滅を防いで生物多様性を守る必要がある。だが種が失われるペースに鈍化は見えない」。プロジェクトを率いるメルボルン大学のアンドルー・パスク教授はそう語る。「この技術はそれを是正するチャンスを与えてくれる。重要な種が失われてしまった特殊な状況に適用できる可能性がある」

プロジェクトは新興企業コロッサル・バイオサイエンシズと共同で手がける。同社創業者の1人で米ハーバード大医学校のジョージ・チャーチ氏は、マンモスの復活を目指す1500万ドル規模のプロジェクトにもかかわっている。

https://www.cnn.co.jp/fringe/35191984.html

ヘッダーはWikipediaのフォトギャラリーより、フクロオオカミの写真です。

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この報道に、簡単に復活できるようになれば、動物の保護や環境保護に無関心になるのでは……という危惧も、チラホラ見かけました。そんな単純な話でもないので、心配はいらないと思いますけどね。というか、そういう発想の人こそが、自然を破壊すして平気なタイプではないですかね。絶滅危惧種に限らず、自然派できるだけ保護し、その中で人類の経済活動や生存の折り合いの中で、解決策を見つけるべきで、全否定・全肯定の極論に走る人の発想。

それはともかく、有袋類。哺乳類ですが、人類が含まれる真獣類とはちょっと違っていて、子供を未熟な状態で生んで、袋で育てる有袋類です。なので、オーストラリアやニュージーランド、タスマニア島にはフクロモモンガとかフクロモグラ、フクロアリクイ、フクロモモンガなどなど、フクロナントカという名前が多いですね。おなじみのカンガルーとコアラも有袋類ですが、カンガルーは牛や鹿のような立場で、コアラはナマケモノのポジションだそうです。

こういう絶滅動物の復活案は、例えば鹿児島大学のマンモス復活計画とか、イロイロとユニークな案が出ています。私たちは進化論を誤解して、絶滅した生物は、劣っていたから絶滅したという、優勝劣敗の思考に陥りがちです。でもそんなことはなく。環境によって、優秀な種が滅び、欠点があった種が生き残る。そんなもんです。なので、朱を絶滅させず、その遺伝子の多様性を保持することは、あんがい人類の利益にもなるので。正義のためでなく、人類の利益のために保護する、そういう視点があってもいいと思うんですよね。

それが多様性。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

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