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70年代のままの社民党と周辺

◉なかなか沈静化しない、伊是名夏子社民党常任幹事の話題ですが……。社民党は徹底擁護の構えです。しかし保守系論談志のWiLLに、社民党の擁護の論理と川崎バス闘争との類似性を指摘する記事が、アップされていました。

【40年以上進歩していなかった!リベラルの「自分勝手な正義」】Dayly WiLL Online

賛否両論、多くの議論を巻き起こした伊是名夏子氏の「乗車拒否問題」。筆者も本件に関して問題提起を続けてきたが、リサーチを続けるうちに失笑(失礼!)の事実が見つかった。なんと一般的には?マークがつく彼女の抗議行動は、リベラルの伝統では実にオーソドックスで平和的だ…というのだ。1977年におきた「川崎バス闘争」と今回の件の関連性を見ながら、半世紀近くに渡り進歩しないリベラルマインドを俯瞰する。

そりゃあ、大椿裕子社民党副党首が、定期的に燃料を投下してるんですから、仕方がないですね。社民党には、炎上対策のアドバイスをする人がいないのか? まぁ、自分など何回か炎上していますから、その点では悪手を打ってるように思えますが……大きなお世話ですね。

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■オーソドックスな手法?■

詳しくは、上記リンク先を読んでいただくとして。なるほど、70年安保の失敗と80年安保はもうないという、シラケた空気の1977年ごろに、こんな闘争があったんですね。自分はまだ小学生で、全然知りませんでしたが。ハッキリ言えば、社民党や伊是名夏子さんの感覚は、この頃から止まっていると言わざるを得ないですね。横紙破りの問題提起が、マスコミによって無条件に許された時代は、もうとっくに終わっていますよ?

これは、実は〝放伐〟の問題として、古代中国からずっと問題になっていた点です。中国では王朝が替る易姓革命があるのですが、殷の王が夏王朝の暴君桀王を追し殷王朝を興し、その殷王朝の暴君紂王を周の王が征した故事から、〝湯武放伐〟とも呼びます。主君を弑逆するのは悪ですが、それによってより良い世が来たのだから、放伐は肯定されるべきという意見と、それを安易に許すと弱肉強食の世になり帰って世が乱れるという意見の、対立です。

■放伐とテロリズムの問題■

これは、テロリズムの肯定の論理にもなってしまいます。ただ、テロリズムや現状打破の試みは、結果論でしか評価できないんですよね。例えば、韓国では英雄の安重根ですが。結果的に、彼の伊藤博文暗殺という行為は、日韓併合を進めてしまった側面もあります。伊藤博文は日韓併合に一時期は反対するなど、推進論者ではなかったですしね。暗殺の理由も、「現日本皇帝ノ御父君ニ当ラセラル御方ヲ伊藤サンガ失イマシタ」と、伊藤博文孝明天皇暗殺説の流言飛語を信じた部分もありますしね。

なので、北朝鮮では安重根の救国の志の純粋さは認めるにしても、しょせんブルジョアたる両班階級出身で、暗殺という手段も評価されていません。けっきょく、ジャンヌ・ダルクはフランスにとっては救国の英雄でも、イギリスにとっては侵略者であるように。ナポレオンはフランスにとっては英雄であっても、ヨーロッパ各国にとっては侵略者であるように。行為が結果論に終わるのならば、原則禁止が妥当。そしてテロを行う側には、失敗したら評価が泥にまみれる覚悟が必要。

■覚悟がない反体制ゴッコ遊び■

日本の左派がダメなのは、グリーンピース宅配便窃盗事件に典型的に現れています。自分たちは正義を行ったから、無罪だという覚悟のなさ。覚悟があればいいってもんじゃないんですが、例えば山口二矢が日本社会党の党首浅沼稲次郎を暗殺した事件がありました。コレ自体は許されざるテロであり言論の自由への挑戦なんですが、でも彼が獄中自決したことには、思想の左右を問わずある程度の同情やら、共感はあるわけです。

それは、山口二矢に思想的影響を与えた赤尾敏大日本愛国党総裁の数寄屋橋での辻説法に、思想的には相容れない小田実氏が敬意を表したように。例え犯罪者の汚名を着ても、自分の正義を信じてやった、それで死刑になっても仕方がないという覚悟ですね。もちろんそれは、9.11テロのような狂信ゆえの行動を促してしまうので、ダメです。ここは強調します。しかし日本のリベラルには、そういう覚悟がない。結果、身に危険や危害が加わらない、安全な相手を殴りつけ、歪んだ正義感を満たそうとするわけです。反体制ごっこと評する由縁。

■福島瑞穂党首の変わらぬ体質■

それは『宇崎ちゃんは遊びたい!』の献血ポスターにイチャモンを付けたのが典型例です。もっとも版元には華麗にスルーされ、逆に朝刊5紙一面広告という形で、マスコミとの関係を分断されたのですが。奇しくも、グリーンピース・ジャパンの元理事長は、福島瑞穂社民党党首の内縁の夫である海渡雄一弁護士。福島瑞穂党首も、弁護士時代からチベットに対する中国共産党政府による弾圧や民族浄化については、極めて冷淡ですね。言及を避ける。

もちろん、ブルーリボンなんて付けない。反体制ポーズをずっと取っておられますが、坂本弁護士一家失踪事件が起きたとき、証拠もないのに犯人はオウム真理教と決めつけ、別件逮捕しろという意味のことを、週刊プレイボーイ誌上で口走っていました。殴り返してこない国に対して反体制ポーズを取りながら、その安心安全な国を転覆させようとしたオウム真理教に、パニックになっていました。呉智英夫子が著書で批判されていましたね。

■伊是名夏子社民党常任幹事への疑義■

伊是名夏子社民党常任幹事の数々の疑義はありますが、まとめるとこんな感じですかね?

①乗車拒否されていないのに、乗車拒否という表現の妥当性
②事前連絡をJR側はお願いしているのに無視の理由
③過去にも同じような騒動を起こしており、繰り返した理由
④事前連絡の必要性は、前回の事件で認識済みのはず
⑤車椅子対応タクシーは1ヶ月前というのは、事実に反する
⑥移動自粛中にいきなり来宮神社へ行こうとした理由
⑦決行日が、バリアフリー法改正のタイミングであった理由
⑧他駅でエレベーターが設置された伊東線を選んだ理由
⑨来宮駅から来宮神社へは、車椅子での障害が多いのに強行
⑩そもそも、なぜ来宮神社へ行きたかった理由が不明確
⑪その便に乗りたいと言ってたのに長時間の抗議をした理由
⑫抗議の最中にマスコミに連絡し、すぐに呼応した疑惑
⑬事故死の危険性も伴う労働を、JR職員に強制した妥当性
⑭JR職員の写真を晒し上げるようにアップした妥当性
⑮連絡先電話番号の写真をわざわざブログにアップした理由
⑯今回の件が確信犯であったかのような発言をした真意
⑰炎上後、ブログの過去記事を大量に削除し証拠隠滅の疑惑
⑱社民党神奈川支部がバリアフリーになっていない疑問

他にもいろいろと、疑惑は持ち上がっています。ヘルパーの虚偽申請の疑惑やら、過剰申請の疑惑、ディズニーランドなどの入場料を誤魔化した疑惑などなど、もう次から次へと。できれば、こういう疑惑については、きちんと記者会見などで説明する責任があるのでは? 記者制限などせず。もちろん、彼女への人格攻撃や、事実によらない誹謗中傷には、自分は与しません。Amazonのレビューなどでの中傷は、バンバン違反報告していますしね。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

■追記■

Twitterで、大椿裕子社民党副党首が、川崎バス闘争を引き起こした『青い芝の会』にかなりの共感を示している旨、指摘された方がいました。実際、こんなツイートをされているとのリンクもいただきましたので、転載しておきますね。1973年生まれの大椿裕子社民党副党首が、リアルタイムで青い芝の会や川崎バス闘争を、覚えているはずもなく。誰の影響かは知りませんが。

福島瑞穂社民党党首を、〝気分は遅れてきた全共闘〟と皮肉を嚙ましたのは、宮崎哲弥氏だったか、八木秀次氏だったか。辻元清美議員や押井守監督など、全共闘に間に合わなかった世代ほど、連合赤軍総括リンチ殺人事件などの当事者故の深刻な挫折体験がないため、美化し妙な憧憬を抱くようなのですが。大椿裕子副党首、全共闘世代に感化された世代に、さらに感化された世代に見えます。

押井 守 1951年
坂本龍一 1952年
石田英敬 1953年
塩山芳明 1953年
永田浩三 1954年
福島瑞穂 1955年
海渡雄一 1955年
森 達也 1956年
小田嶋隆 1956年
浅田 彰 1957年
植村 隆 1958年
辛 淑玉 1959年
岩上安身 1959年
辻元清美 1960年
町山智浩 1962年
安田浩一 1964年
野間易通 1966年
青木 理 1966年

こうやって並べると、気分は遅れてきた全共闘世代って、解りやすいですね。雁屋哲先生が『男組』でヒットを飛ばしたとき、まだオマエは学生運動をしていているのかと、学生時代の友人に言われたように。そういう世代の創作物や描いたモノ、あるいは映像表現に影響を受けたんでしょうね。大椿裕子副党首っていわば、全共闘第三世代なんでしょうね。労働運動や組合に幻想が持てるのは、御用組合となり消滅した実態を、知らないから。

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ