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紛らわしい語の識別②

このページは受験生のための知識確認を目的としたページです。
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■ ここは古典文法の紛らわしい語の識別問題の演習ですが、まずこのページにある90問の問題に答えてみて、自分の理解度を確認してください。
■ 理解不十分という場合には各識別問題の最初にリンクが貼ってあるので、そこからそれぞれの識別の解説を確認してみてください。

古典文法の識別問題チェックテスト

■「ぬ」「ね」の識別

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次の「ぬ」「ね」の文法的説明を選択肢から選びなさい
1・山里は冬ぞさびしさまさりける人目も草もかれと思へば 
2・春や昔の春なら  
3・あるいはおのが行かまほしき所へい  
4・日ぞ暮れ  
5・日もくれべし  
6・わが君はわけをば死と思へかも逢ふ夜逢はぬ夜二つゆくらむ  
7・月見ればちぢにものこそかなしけれわが身ひとつの秋にはあらど  
8・具しておはしまし  
9・申しつぐべき人のさらにさぶらはば  
10・玉の緒よ絶えなば絶えながらへば忍ぶることのよわりもぞする  
選択肢
ア・打消「ず」
イ・完了・強意「ぬ」
ウ・ナ変動詞の活用語尾

解答
=イ・=ア・=ウ・=ア・=イ・=ウ・=ア・8=イ・=ア・10=イ


■「なむ」の識別 

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次の「なむ」の文法的説明を選択肢から選びなさい
1・扇に書き付けてなむ持たる
2・惟光とく参らなむ
3・死なば一所で死なむ
4・髪もいみじく長くなりなむ
5・夕暮れのまがきは山と見えななむ 
6・ものは少し覚ゆれども、腰なむ動かれぬ  
7・春立てば消ゆる氷の残りなく君が心はわれにとけなむ 
8・飛び降るるとも降りなむ  
9・〈中宮が内裏に〉入らせ給はぬさきに雪降らなむ
選択肢
ア・係助詞「なむ」
イ・強意「ぬ」+推量・意志「む」
ウ・他に対する願望を表す終助詞   
エ・ナ変動詞の活用語尾+推量・意志「む」 

「いつしか梅咲かなむ」を口語訳しなさい。

解答
①:1
=ア・=ウ・=エ・=イ・=ウ・=ア・=ウ・8=イ・=ウ・②=はやく梅が咲いて欲しい。

■「なり」の識別 

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次の「なり」の文法的説明を選択肢から選びなさい
1・あはれなれば秋こそいみじけれ 
2・笛のいとをかしく吹きすまして過ぎぬなり 
3・山川に風のかけたるしがらみは流れもあへぬ紅葉なりけり
4・男もすなる日記といふものを 
5・女もしてみむとてするなり 
6・秋の野に人まつむしの声すなりわれかと行きていざとぶらはむ 
7・駿河なる宇津の山辺のうつつにも夢にも人にあはぬなりけり 
8・駿河国にあなる山 
9・昔より賢き人の富めるは稀なり 
10・筑波嶺の峰より落つるみなの川恋ぞつもりて淵となりぬる
選択肢
ア・断定の助動詞  
イ・存在の助動詞  
ウ・伝聞の助動詞  
エ・推定の助動詞
オ・ラ四動詞    
カ・形容動詞活用語尾

解答
=カ・=エ・=ア・=ウ・=ア・=エ・=イ・8=ウ・=カ・10=オ


■「に」の識別

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次の「に」の文法的説明を選択肢から選びなさい
1・(男が)三年来ざりければ、(女は)待ちわびたりけるに、いとねむごろ言ひける人に、「今宵あはむ」と契りたりけるに、この男来たりけり 
2・田子の浦うち出でてみれば白妙の富士の高嶺に雪はふりつつ 
3・まことにただ人はあらざりけるとぞ 
4・馬より落ちて死にけり 
5・年久しく住み荒らしたる宿のものさびしげなる、撥音気高く、青海波をぞ調べたる
6・国の守にからめられけり 
7・いづれの御時か、女御、更衣、あまた候ひける中に 
8・世は皆夢の中のうつつとこそ思ひ捨つることなる、こはそも何事のあだし心ぞや
9・せむかたなく思ひなげく物語のゆかしさもおぼえずなりぬ 
10・よしなき謀反にくみしけるこそ。
選択肢
ア・格助詞  
イ・接続助詞  
ウ・完了の助動詞  
エ・断定の助動詞  
オ・形容動詞の活用語尾  
カ・ナ変動詞の活用語尾

解答
=オ・=ア・=エ・=カ・=ア・=ウ・=エ・8=イ・=イ・10=エ


■「にて」の識別

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次の「にて」の文法的説明を選択肢から選びなさい
1・父はなほびとにて、母なむ藤原なりける。 
2・ただ人にておほやけの御後見をせさせむ 
3・さのみ目にて見るものかは 
4・面つきいとらうたげにて、眉のわたりうちけぶり 
5・深き川を舟にて渡る 
6・本の妻はその国の人にてなむありける 
7・竹の中におはするにて知りぬ 
8・故姫君は十ばかりにて殿に後れたまひしほど 
9・いみじうあはれにて、かなしきことなり。 
10・一の皇子は右大臣の女御の御腹にて、よせ重く、
選択肢
ア・断定の助動詞+接続助詞「て」  
イ・格助詞「にて」
ウ・形容動詞活用語尾+接続助詞「て」   

解答
=ア・=イ(資格:〜として)・=イ・=ウ・=イ・=ア・=イ(原因:ことによって)・8=イ・=ウ・10=ア


■「る」「れ」の識別 

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次の「る」「れ」の文法的説明を選択肢から選びなさい
1・ひとつ家のやうなれば望みてあづかれなり
2・舎人が寝たる足を狐に食は 
3・恋しかべきことは恋しく 
4・富め人は貧しき人の心を知らず 
5・かの大納言いづれの船にか乗らべき 
6・大納言、驚かたまふ 
7・小野道風の書け和漢朗詠集とて持ちたりけるを 
8・はづかしくてもの申さず 
9・民間の愁ふところを知らざっしかば 
10・いときよげに縫ひいで給へば 
選択肢
ア・受身の助動詞  
イ・可能の助動詞  
ウ・自発の助動詞  
エ・尊敬の助動詞
オ・完了・存続の助動詞  
カ・動詞の活用語尾(一部)  
キ・形容詞の一部

解答
=オ・=ア・=キ・=オ・=エ・=ウ・=オ・8=イ・=カ・10=オ


■「らむ」の識別 

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次の「らむ」の文法的説明を選択肢から選びなさい
1・恋しからむことの堪へがたく、湯水飲まれず 
2・ひさかたのひかりのどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ 
3・あはれ知れらむ人に見せばや 
4・鸚鵡、いとあはれなり。人のいふらむ言をまねぶらむ 
5・懈怠の心あることを知らんや 
6・風吹けば沖つ白波たつた山夜半にや君がひとり越ゆらむ 
7・五人の中に、ゆかしきものを見せ給へらむに、御心ざましまさりたりとて仕うまつらむと、そのおはすらむ人びとに申し給へ 
8・こなたはあらはにや侍らむ 
9・それを射あてたまへらむ人に奉らむ 
10・なにせむにか命も惜しからむ
選択肢
ア・現在推量の助動詞「らむ」  
イ・現在の原因推量の助動詞「らむ」
ウ・現在の伝聞婉曲の助動詞「らむ」
エ・完了の助動詞「り」の未然形に推量意志の助動詞「む」のついたもの
オ・ラ四・ラ変動詞未然活用語尾に推量意志の助動詞「む」のついたもの
カ・形容詞(型活用)未然活用語尾(一部)に推量意志の助動詞「む」のついたもの 

解答
=カ・=イ・=エ・=ウ(婉曲・伝聞)・=オ・=ア・=エ・8=オ・=エ・10=カ


■「し」の識別 

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次の「し」の文法的説明を選択肢から選びなさい
1・秋の木の葉も散れるやうにぞありける 
2・天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出で月かも 
3・いとあやしくおぼて、 
4・もの問ひ給へば、神の御たたりとのみいふにさるべきこともな 
5・立ち分かれいなばの山の峰に生ふるまつと聞かば今帰り来む 
6・京に下りし時に、みな人子どもなかりき 
7・とかくつつののしるうちに夜更けぬ 
8・家にあらばけに盛る飯を草枕旅にあれば椎の葉に盛る 
9・山へのぼりはなにごとかありけん 
10・島隠れ行く舟をぞ思ふ 
選択肢
ア・サ変動詞連用形  
イ・過去の助動詞「き」の連体形    
ウ・伝聞の助動詞 
エ・動詞の一部    
オ・形容詞の一部           
カ・強意の副助詞

解答
=カ・=イ・=エ・=オ・=カ・=イ・=ア・8=カ・=イ・10=カ


■「けれ」の識別

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次の「けれ」の文法的説明を選択肢から選びなさい
1・滝の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれ 
2・恨みわびほさぬそでさへあるものを恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ 
3・はやく散り過ぎにければ 
4・冬枯れのけしきこそ秋にはをさをさ劣るまじけれ 
5・竜のしわざにこそありけれ 
6・世の中よ道こそなけれ思ひ入る山の奥にも鹿ぞ鳴くなる 
7・秋の野をにほはす萩は咲けれども見るしるしなし旅にしあれば 
8・四十路に足らぬほどにて死なむこそ目安かるべけれ 
9・貧しければ恨み切なり 
10・泰盛こそ双なき馬乗りなりけれ
選択肢
ア・過去の助動詞  
イ・詠嘆の助動詞  
ウ・形容詞已然形の活用語尾
エ・形容詞型の活用をする助動詞の一部
オ・四段動詞已然形活用語尾に存続「り」がついたもの

解答
=イ・=ウ・=ア・=エ・=イ・=ウ・=オ・8=エ・=ウ・10=ア



    

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