【ソムリエ勉強用メモ】赤ワインの醸造フロー

収穫、選果

徐梗(Egrappage エグラパージュ)
破砕(Foulage フーラージュ)

・果梗(かこう)を取り除き、ブドウを潰す工程。
果汁の酸化防止殺菌(静菌)作用のため亜硫酸(二酸化硫黄)添加。

主発酵(Fermentation alcoolique フェルマンタシオン・アルコリック)

・果醪(果汁・果皮・果肉・種子の混合物)をタンクに入れ、酵母(サッカロミセスセレヴィシエ)を加える。
・ブドウの中の糖分が、酵母の働きによってアルコール二酸化炭素(炭酸ガス)に変化する。
・発酵温度は30℃前後。地域、年により補糖(Chaptalisation シャプタリザシオン)実施。シャプタリザシオンは補糖を認可したジャン・アントワーヌ・シャプタルに由来。甘味の付加ではなくアルコール度数の嵩上げ目的。

醸し(Maceration マセラシオン)

・発酵が始まり3~4日すると果皮から赤い色素のアントシアニン、種子からは渋みの主成分のタンニンが抽出される。
・アルコール発酵中は二酸化炭素の力により、果皮・果肉・種子などの固形物がタンク上部に押し上げられ、果帽を形成する。
・果帽の温度調整や成分抽出を目的として、Remontage ルモンタージュやブルゴーニュ地方などではPigeage ピジャージュと呼ばれる作業が行われる。
ルモンタージュはタンクの下部から果汁をポンプで抜いて果帽の上からふりかける方法。
ピジャージュは、櫂棒などで果帽を突き崩し液体中に沈める方法。
〈ルモンタージュの効果〉
果醪液への酸素供給
糖分、酵母、温度を平均化
果皮・種子からフェノール類その他成分の抽出

圧搾(Pressurage プレシュラージュ)

マロラクティック発酵
(Fermentation Malolactique フェルマンタシオン マロラクティック=FML)
(Malo-lactic fermentation マロラクティック ファーメンテーション=M.L.F)

・アルコール発酵後ワイン中に含まれるリンゴ酸が、乳酸菌の働きによって、乳酸と微量の炭酸ガスに分解される発酵。
〈マロラクティック発酵の効果〉
・ワインの酸味が和らげられ、まろやかになる。
ダイヤセチル(乳製品の香り)などの香りにより複雑性が増し、芳醇な香味が形成される。
微生物学的安定性の向上。(リンゴ酸が減るため)
※参考:リンゴ酸(Malic asid)、乳酸(Lactic asid)

育成(Elevage エルヴァージュ)

・発酵後のワインをタンク又は木樽で熟成させる。樽の場合はワインが一定量状春するため定期的に補酒作業(Ouillage ウイヤージュ)を行う。
〈樽育成の主な効果〉
・酸素との接触
・清澄化の促進
・樽からの成分抽出(タンニン、ココナッツ香など)
・赤ワインの色調の安定化
・フェノール成分の重合による沈殿
・風味の複雑化

澱引き(Soutirage スーティラージュ、Racking ラッキング)

清澄(Collage コラージュ、Fining ファイニング)

・ワインの透明度をさらに向上させるため、必要に応じて清澄剤を使用する。代表的なものは、卵白タンニン酸ゼラチンベントナイト(粘土)などがある。

濾過(Filtrage フィルトラージュ)

瓶詰め(Embouteillage アンブテイヤージュ)

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