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【ソムリエ勉強用メモ】日本編~主要産地 近畿・中国・四国・九州地方~

・・・近畿 大阪府・・・

~プロフィール~

・大阪府はワイン造りの長い歴史をもつ
・安土桃山時代の天正年間(1573~92年)、大阪府南河内地方の富田林村において、農家の軒先でブドウが栽培され葡萄酒が名産だったという記録あり
・江戸時代にも同様の記録があり、後の南河内地方、中河内地方におけるブドウ産地誕生のきっかけとなった
・明治時代には新宿御苑の甲州の苗木が沢田村育苗園経由で堅下村に伝わり、甲州ブドウの栽培が盛んになった
・本格的なワイン造りは大正時代に始まった。1930年代の最盛期にはワイナリー数は110軒を超えた。その後昭和そを迎えブドウ園、ワイナリーも激減
・近年、耕作放棄地を利用した新たなブドウ園の開園、大阪ワイナリー協会の設立など、大阪ワイン造りを復活させようとする動きがうまれている
・「日本ワイン」の年間生産量は157kl、約21万本。日本全体の約1%

~気候~

・大阪府の面積は都道府県では2番目に小さい
・地形は南北に長い。西側は大阪湾(瀬戸内海)、東側の府境には北摂山地、生駒山地、金剛山地、和泉山地が連なる。ブドウ園は主に金剛山地と和泉山地の一部の麓の斜面にある
・ブドウ生育期の平均気温は、22.8℃でほぼ九州と同じくらい(八尾のデータ)ブドウ園は中間産地に位置するためこれよりやや低めの可能性が高い
・ブドウ生育期の降水量は、841mm。山梨県勝沼町とほぼ同じ

~主なブドウ品種~

・大阪府は古くからデラウェアの産地であり、現在もほとんどを占めている

1位:デラウェア 大阪で生産される「日本ワイン」の約1/3を占める
2位:マスカット・ベーリーA
3位:メルロ

~主な産地~

・生食用、ワイン用を含めたブドウ栽培は、大阪府北部の能勢町、東部の河内地方に点在
・ワイナリーがあるのは、大阪市、柏原市、羽曳野市

・・・近畿 その他・・・

・大阪を除く近畿地方には、京都府、兵庫県、滋賀県で6軒のワイナリー
・兵庫県の2015年度における「日本ワイン」の年間生産量は202klで大阪を上回った。第3セクターのワイナリー、明治政府が開設した播州葡萄園の跡地を利用したワイナリーもある
・京都府には2件のワイナリーがあり、岐阜県には修道院が営むワイナリーもある

・・・中国 四国・・・

~プロフィール~

・中国地方では鳥取県に3軒、島根県に3軒、岡山県に7軒、広島県に6軒、山口県に1件のワイナリーがある。
・国税庁により「日本ワイン」の生産量が公表されているのは岡山県、広島県のみ
・四国では、香川県、愛媛県、徳島県、高知県にそれぞれ1軒ずつある

~主な産地~

〈岡山県〉
・日本ワインの生産量第7位。大手ワイナリーが県内に位置しているため
・内陸部の新見市哲多にはドメーヌ型ワイナリーがある。
・石灰岩が母岩のテラロッサ
・フランスのローヌ地方でワインを造っていた生産者が設立したワイナリーもある
〈島根県〉
・日本ワイン生産量第9位。1位山梨と大きく離れているが、甲州の生産量が多く第2位
・雲南市の乳業会社が母体のワイナリーは、小公子のワインの全国的知名度を上げた

・・・九州・・・

~プロフィール~

・九州におけるブドウ栽培は明治時代に始まったとされていたが、近年の研究で1627年より福岡県においてヤマブドウからワインが造られたであろうことが明らかになっている
・大正時代に福岡県でキャンベル・アーリー、デラウェア、甲州、甲州三尺が、熊本県ではキャンベル・アーリーが、大分県ではカトウバ、キャンベル・アーリーが導入されている
・現在、九州のワイナリー数は14軒で、大分5軒、宮崎4軒、熊本3軒と続く

~主な産地~

〈宮崎県〉
・日本ワイン生産量第8位。全国の約2%を占める。主要産地は都農町と小林市
・九州全体の日本ワイン生産量の約半分以上の45万本を生産し九州トップ
・1950年、永友百二が山形県からキャンベル・アーリーの苗木を導入。都農町を中心に栽培が広がった
〈大分県〉
・日本ワインの生産量は全国の1%で約16万本。九州では2位
・現在の主要産地は安心院町と竹田市
・安心院町は周囲を山に囲まれた盆地。国営開発パイロット事業の一環で1965年にブドウ園が開園し、当初栽培面積は西日本一になるほどだった
・竹田市は阿蘇くじゅう国立公園の中の標高800mを超える高原で、九州にも関わらず冷涼
〈熊本県〉
・大正時代からブドウ栽培が続いていた。ブドウ畑は山鹿市と隣接する玉名市などの県北部に集中
・山鹿市では1998年にワイン用ブドウの栽培を開始、翌年ワイナリー設立。
シャルドネの生産が多い

~九州の醸造量順位~

1位:キャンベル・アーリー 宮崎が大半。九州全体の醸造量で岩手県とほ
              ぼ同じ
2位:マスカット・ベーリーA
3位:シャルドネ

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