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【ソムリエ勉強用メモ】日本編~主要産地 長野県~

~プロフィール~

・東京都の6倍の面積で、南北212km、東西120km、海に接しない県
・農地は松本盆地、上田盆地、長野盆地、伊那盆地の4つの盆地
・農地の80%以上が標高500m以上の高地。
・国産生ぶどうで「日本ワイン」を造るワイナリーは36軒
・長野県のワイン造りは明治の初め。明治政府の殖産興業政策の一環として、果樹栽培とワイン造りが推奨された
・山梨県と異なるのは、本格的なブドウ栽培がワイン造りを目的として始められたこと
・長野市周辺では、善光寺ブドウの名で竜眼が1900年前後(明治30年)ごろから栽培されるようになった
2002年「長野県原産地呼称管理制度」を創設、2003年から運用
・「日本ワイン」の生産量は第2位。全体の22%

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~気候~

・県内にある4つの盆地はすべて内陸性の盆地気候。年間降水量が少なく、昼夜、夏冬の気温差が大きい
・長野盆地から上田盆地、佐久盆地にかけての一帯は、北海道東部に次いで雨が少ない
・ブドウ生育期の平均気温は15.6~18.6℃と幅がある。東御市は15.6℃とブルゴーニュのディジョンやアルザスのコルマールとほぼ同じ
・ブドウ生育期の降水量では長野市が最低で683mm、上田市が711mm、東御市、松本市と続く。年間でみると上田市が一番少ない

~主なブドウ品種~

・日本で栽培されている欧・中東系品種のうち、メルロ、シャルドネ、ソーヴィニヨンブランの生産量は長野県がトップ
・アメリカ系品種を含めると、コンコードとナイアガラの生産量が多く、2品種で長野県の57%を占める
・2016年のワイン用原料ブドウ生産量のうち、白用品種36.2%、赤用品種56.5%で赤用品種の占める割合がかなり高い

1位:コンコード 長野県の34%。微減傾向
2位:ナイアガラ 長野県の23%。微減傾向
3位:メルロ
4位:シャルドネ

~主な産地~

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2013年に県が発表した「信州ワインバレー構想」のもと産地化が進む
・「千曲(ちくま)川ワインバレー」東地区の8市町村(上田市、小諸市、千曲市、東御(とうみ)市、立科町、青木村、長和町、坂城(さかき)町)は2015年に広域のワイン特区に指定されている
・その他「千曲川ワインバレー」内の高山村、「桔梗ヶ原ワインバレー」の塩尻市、「日本アルプスワインバレー」の山形村、「天竜川ワインバレー」内の松川町と下條村がいわゆるワイン特区の認定を受けている
桔梗ヶ原ワインバレー
・松本盆地南端の塩尻市全域。ワイナリー数11軒
・明治初期の殖産興業政策に刺激され、ブドウ栽培とワイン造りがほぼ同時に始まった、長野県のワイン造り発祥の地
・約5万年前、奈良井川、鎖川、小曽部川が形成した扇状地が河岸段丘化したもの
・標高700~800mの高地でブドウ生育期間の日照量は全国1位、2位を争い、栽培条件に恵まれている
・桔梗ヶ原はメルロの産地として名高い
・ワイン原料はコンコード、ナイアガラに次ぎ、メルロは3位
千曲川ワインバレー
・千曲川上流の佐久市から下流の中野市までの流域
・同県で最もワイナリー設立が活発な地域で、近年設立されたワイナリーが多い。以下の地区にさらに区分される
【①上流:上田盆地佐久盆地周辺(佐久市、小諸市、東御市、上田市】
 ・東御市は県内でもっともワイナリー設立の動きが活発
 ・東御一帯、千曲川砂岩の八重原台地は粘土質が多く、右岸は火山灰由来
  の黒ボクが多い
 ・東御市はシャルドネが特に高評価で、垣根仕立てのブドウ園が多い
 ・上田市、坂城町は東御市より気候が温暖。ボルドー系品種が主流だが、
  ソーヴィニヨンブランやシラーも高評価
 ・上田市の砂岩は、細粒褐色森林土と呼ばれる粘土質が多い
 ・小諸市はいくぶん冷涼で、シャルドネに適している
【②下流:長野盆地とその周辺(長野市、須坂市、高山村小布施町、中野市、飯綱町)】
 ・千曲川に流れ込む鮎川や松川、夜間瀬川などの支流に形成された扇状地
  と、千曲川によって作られた沖積地
 ・右岸は基本的に南西から西向きに開けた洪積扇状地。黒ボク土の他、礫
  粒褐色低地土
 ・右岸の高山村は2011年ワイン特区に認定。善光寺平とも呼ばれる長野盆
  地東端の扇状地に位置。欧・中東系品種のブドウ園が激増しており、
  2015年以降毎年ワイナリーが設立されている
日本アルプスワインバレー
・長野県西部に南北に延びる松本盆地から南端の塩尻市のみを除いたエリア
大町市、安曇野市、松本市山形村などが含まれる
・東部は長野県でブドウ栽培が始まった土地(松本市山辺地区)
天竜川ワインバレー
・東を南アルプス(赤石山脈)、西を中央アルプス(木曽山脈)に挟まれた「伊那谷」と呼ばれる伊那盆地
・盆地の中央を流れる天竜川が形成する河岸段丘と、天竜川に流れ込む支流が形成する扇状地のエリア。土壌は黒ボクと礫を含む低地土
・伊那市、宮田村松川町などが含まれる
・品種はヤマブドウ、ヤマソービニオン。近年、シードル生産が活発化

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【千曲川ワインバレー】
①飯綱町
 サンクゼール

②中野市
 たかやしろファーム

③小布施町
 小布施ワイナリー

④高山村
 カンティーナ・リエゾー
 信州たかやまワイナリー
 ドメーヌ・ハセ

⑤須坂市
 楠わいなりー

⑥長野市
 西飯田酒蔵

⑦青木村
 ファンキーシャトー

⑧東御市
 ヴィラデストワイナリー
 リュードヴァン
 はすみふぁーむ
 ドメーヌ・ナカジマ
 アルカンヴィーニュ
 カーブ・ハタノ

⑨小諸市
 マンズワイン小諸ワイナリー

【日本アルプスワインバレー】
⑩大町市
 ノーザンアルプスヴィンヤード

⑪安曇野市
 あづみアップルスイス村ワイナリー
 安曇野ワイナリー

⑫松本市
 ぶどうの郷山辺ワイナリー
 大和葡萄酒四賀ワイナリー

⑬山形村
 大池ワイン

【桔梗ヶ原ワインバレー】
⑭塩尻市
 井筒ワイン
 林農園
 アルプス
 信濃ワイン
 JA桔梗ヶ原ワイナリー
 サントリーワインインターナショナル塩尻ワイナリー
 Kido ワイナリー
 ヴォータノワイン
 サンサンワイナリー
 塩尻志学館高等学校
 いにしぇの里 葡萄酒

【天竜川ワインバレー】
⑮伊那市
 伊那ワイン工房

⑯宮田村
 本坊酒造信州マルス蒸留所

⑰松川村
 信州まし野ワイン

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