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車を変えた。で、思う事。(4)

長くなってしまった(苦笑)けど、一番考えさせられたことにやっと辿り尽きそうです、ははははは。

さて、現在どの車メーカーも安全をサポートする「機械の目」「クルマ自体が乗っている人間を守る判断をする」みたいなシステムをすすめていますね。ウチではスバルのWRXがEyeSightついてるんで(ホンダのシビッククーペはそれほどあれこれついてない)それがまぁ、私の基本となるんですが・・・

テスラモデル3には12コの(レーダー)センサー搭載カメラがついています。走行中、これらを使って自分の車の周囲の車やバイク、歩行者を認識してタッチスクリーン上に表示されるんです。「理論上」はクルマの周囲360度(と、地面からある程度の高さまで)をカバーしてるそうで、この複数情報を使って「オートパイロット」「オートスティア(車線内で走るようにする)」「オートマチックレーンチェンジ(周りの状況を判断して車線変更)」「自動駐車」そして「呼び出し(サモン、まだベータ版だけど至近距離では駐車したところから自分の所までクルマを呼べるらしい・・・まだやったことないです)」ができる事になってます。

その基本は「オートパイロット」自動運転です。行き先を入力すると(グーグルマップと思ってください。自分のグーグルマップから行き先情報を転送も出来ます)モデル3は「こう行くんだな」と理解するので、理論上はオートパイロットで目的地まで行けます。ただ、信号や一時停止標識は認識出来ないので、現実的には「フリーウェイに乗ってから」とか、そんな感じなんですけどね。

あちこちでレビューもされてますが、やっぱり自動運転はまだ完全に任せられるものではないと思います。でも確かにスバルのアイ・サイトにはない、「こう行くよ」というナビゲーターっぽい引っ張りは感じます。まぁ、ド素人が一言で表現するなら、どの程度運転手の運転方法に関わるか、その深さが各社ちがうんだろうな、って感じです。

はい、ドシロートがその技術力を云々かんぬん言おうとしているわけではないのです。そんなもん、乗って慣れて好きか嫌いかそれぞれが決めればイイと思ってます。そうじゃなくてね、このコンピューター技術の進化をテスラモデル3に乗って、オートパイロットやらオートなんやらを使ってみて、あるいは使って運転するオットの隣に座ってて思うことはね、

人間の基礎的な能力ってどんだけ凄いんだ!?

ということです。つまり、AIはまだまだ、人間が運転中にしている全てのことをやれる訳じゃ無いなぁってこと。


分かり易いところでは、私達が運転しているときに得ている情報って、どのくらい至近距離にどの位置にクルマがいるか、ってコトだけじゃないですよね。全ての車線の車の流れ、「あー7-8台前のブレーキランプがついたから、この先すこし流れがゆっくりになるかな」とか、「今合流してきた車の動きヘンだから、急に前に入ってくるかもな」とか、いわゆる”流れをよむ”こともしているんですよね。渋滞しそうな手前では周囲の車と「こっちの路線に移りたいんだけど?」みたいな視線の会話をしたりね。進行方向に「雨雲」があればまたいろいろ考えるし、意識の表層に上がってこないだけでスゴイ量の情報と可能性を一度に考えてる。

車のコントロールするAIに人間の感情(とんでもない追い越しされたら怒るとか 笑)までは教える必要ないけど、人間の目がどれだけの情報を集め複合的に処理してるかを教えていく・・・って、まだまだやることが沢山あるよなぁと思います。

運転ひとつとっても人間って、人間の基礎能力って、ものすごく複雑で難しい事を平気でやっている。なんか、改めて気付いてみると感激します。


スバルのアイサイトは、運転手ひとりひとりの個性を尊重しながらサポートする感じだな、と、比べて乗るとおもいます。一方テスラは、CEOのイーロン・マスクの思いの方向と熱量を感じるコンピューターのシステムになっていると感じます。

このシリーズの(1)で「全く違う乗り物」を強調しましたが、つまりスバルは「自動車と、その走りをそれぞれの運転手が楽しむために最大限のサポートを」という感じ。テスラは一方で「再利用可能エネルギーを使いながら、人類のパートナーになりうる交通手段を」という思いがとても強いのだなぁと感じます(あ、乗ってても楽しいけど)。そりゃ、全然ちがうわ。

そうそう、1ユーザーとしてテスラを乗ってみないで比べないでほしいなぁ、とは思います。全く違うコンセプトで全く違う乗り物だということ、コンピュータープログラム(AI)部分には「どう人間に近づけていくか」のアプローチが違うんだってことを知ってから、乗ってみて欲しいなぁって思うんですよね。



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