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帰国子女の「日本の受験」

3ヵ月(願わくば三年を目指したい)毎日投稿するぞ、の3日目。(フリー画像で安田講堂が出てきたのでお借りしました、他意はございません)

さて、もちろん私が学生時代から(こらそこ、年数かぞえないこと。)帰国子女ということばはよく聞いたし、どうやら別の試験があるらしいとも聞いてた。正直「ずるいなぁ」と思ってた 笑

がっ。お嬢が日本の大学を考え始めたとき、そこにある沢山の越えなければいけない階段の多さにびっくりした。


そうそう、日本国籍を有して2年以上海外に住んで(高校の過程時に)いれば帰国子女の入学試験を受けさせて貰えるようです。国籍が違う場合、ごく少数ですがそれもアリですよーという大学もあります(東大とか有名です)。

まず学校の始業時期・・・日本は4月スタート、アメリカは9月です。日本の大学受験に必須な「3月31日までにカリキュラムを修める、もしくはその見込み」ってことは、自分の通う高校のDean(校長に準ずる、のかな?校長プリンシパルはいるけど実務はDeanだよね)や各教科の先生と個別に話して、本来4-5月に学ぶ部分を前倒しで自主学習でもなんでも終わらせる、としていいかの相談がある。これがだめ、もしくはいろんな事情で調整不可なら、受験は「高校を卒業して半年(以上)所属無し、で受験する」ことになる。
うちのお嬢は現在、学校と折衝中なり。(本人任せなんで知らない)

次に「出願」。
アメリカもアーリー(大体11月頭までに出願し、この合格の可否は12月半ばくらいで出る)、通常(1-2月出願)とがあるけれど、日本に行こうと思ったらそれぞれの学校の募集要項をしっかり読まないといつなのかわからない。大体10月くらい、とおもっていたら(多くの国立大は10月頃です)、なんのなんの。7月ってところもございましてよ。(つまりウチの場合、お嬢が高校2年を終えたときに出願しないといけない)※7月に願書を受け付けるところは、9月スタートのカリキュラムを持っていたりします。なので、むしろその大学の優しさ、ともいうな。
各学校で違うわけだから、学校の目処を立てるのは更に半年から3ヵ月は前でなければいけない。今我が家がざわざわっとしてる理由です。

そうそう、「出願期間」も厳しい。大抵10日間ほどのうちに出願しろ、となってる。出願受付が10日間?!
しかも、インターネットで出願するのに加え、ハードコピー(実際の紙)も同時に提出、という、二重?の出願が揃って初めて受理されるとか。この国際郵便が不安定な昨今、一度日本の親戚に送って、時期を狙って郵送して貰わねばならないか???もしくは一通$50を越える郵送料を支払うお急ぎ便を使うか・・・

アメリカにいる我がムスメの場合、TOEFLも受けなければならない。まぁそうだよね、2-3年アメリカに住んでて日本を受験、っていうひともいるから。TOEFLのスコアについて書かれている大学、書かれていない大学があるが、書かれている所では550点以上とか。ふーん。日常会話で慣れてるけど文法は抑え切れてない、そういうところを狙った点数かな・・・

アメリカの統一テストの結果提出も求められます。これは有名どころでSATとかACTとかいうのがありますが、気をつけねばならないのは日本の大学によっては一方を指定している学校があることです。アメリカの大学ではどちらかでいい、下手すると(有名エリート校なんかでは 差が全くつかないので)提出不要ってのもありますが。
ちなみに、SATもACTも一般企業がやってますんで、一発勝負でなくていいことは有名です(お金がかかるけど)。良い点数の時を選んで良い、と大抵は言われます。

出願時に提出が求められるのは
 ー 国籍の証明(日本国籍のないひとは、ここにさらにいくつかの手続きが。)
 ー 統一試験の結果
 ー 卒業予定の学校からの「3/31卒業予定ですよ」のお手紙。
 ー 受験の動機を書かせるところも・・・
 ー 居住国の2年間の内申書(もっと求められる?こともあってもおかしくない。アメリカなんかは結局、日々どれだけ努力してるかが大切だから)
 ー 受験料(国立で2万円弱、私立は一般の入試と変わらない、らしい)

大抵これが最初の書類で、かつこれで一次審査の可否がでます。(1-2ヵ月後発表ってのが多い)

そうそう、通っている高校からの「推薦書」が最初の時点で求められることもあります。まぁ、アメリカの場合は先生方が慣れてるんでちゃちゃっとかいてくれるとは思いますけど。

二次審査の時期は、それこそ各大学まちまちです。が、一般入試と同日にやる、というところが多そうです。
二次試験内容も大学によります。小論文と面接でおわるところ、小論文(日本語and/or英語)に英語と数学を課すところ、理系だと「小論文、数学(日本の高校生とおなじ範囲から)、理科選択2科目」ってのもあります。

どんな問題なんだろう、とググっていたお嬢が「あ!東京大学は問題を一部公開してるーーー♪」と意気揚々とPDFを開いて凍り付いてました。日本語の理解が出来ない・・・笑(ウチの子たちはそれでも、ずっと日本の学校に短期ながら行かせてたんでそこそこ読めるんですけどね) ほら、良い大学の問題って「基礎は共有してるよね。だからこういう実際の場で、それを使ってみんな研究したり仕事したりしてるんだよ?」がわかるようなものを出してくるじゃないですか。多分それでもちょっとずつ設定が簡略化+単純化されて「日本語読みにくくても分かるよね?」な出題者の意図がみえる・・・あー、そうそう。私もこんな問題解きまくったよ。(トオイメ)

日本語が読めて、理解して、かつ柔軟に解くことができるか。それを見てるのね、というのが一目瞭然。うーむ、帰国子女枠、決して「簡単」ではない・・・・(当たり前か)

小論文にしてもですね。日本語で書くのか、英語で書くのか。これは大きなハードルです。(ウチの子、当然ですが英語でしか書いた事無い)


ウチの子、帰国子女だわ〜日本の大学受けられるのかしら?と思っていらっしゃる親御さんがいらしたら・・・日本の大学、ほんとに沢山のところが受け入れを積極的に行ってますよ。
下調べを早めに(大体 高校2年の秋口くらいから)始めておけば、いつ頃までになにをすればいいか、は分かります。
あとは・・・大学だってね、「日本語メインで勉強してないんだもんね、それでも頑張ってきてるし日本にきたいんだね」って姿勢なんだなというのが、募集要項のそこかしこから感じられるんで、お子さんと「一緒に頑張ろうか」と一歩ずつ進んで欲しいですね。
なにより!もうインターネット上に事細かに説明されてるし、なんだったら直接大学の受付番号に電話して「日本語で」聞けるわけですから!

やっぱり甘くはない帰国子女の受験、でも「この国は外から戻ってくる日本の子供を受け入れよう、としてくれてるんだな」がわかるので、ちょっとじーん、とします。


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