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私はあなたと話をしたい

アメリカに市民権を持たず(永住権で住んでるっていうことね)住んでいる私はある意味、アメリカ社会を斜に見ているかもしれない。でも生活はしてるわけで、もしかすると「社会学者」とか「○○国の内情に詳しい専門家」より市民レベルで感じたり考えたりすることはあるんですよね。

今の大統領はなにかと世界の話題になることは有名なことだけど、まぁ異色という表現は間違ってはいないでしょう。私は国のトップで世界と渡り合うひとはある程度の常識的な言葉の選び方をすべきと思う方ですが、この方に関して「でもまぁ、効果的っていえば効果的なところはあるよね」と認めないわけでもないです。私個人はその言葉は受け入れられないけれど、効果を現す場所と世界があることは事実だから。まぁ、そんなひとは結構どの世界にもまま、います。あなたは好きか嫌いかと言われたら「苦手だ」と言うでしょうけど、でも別にそのひとを否定はしない。いろいろがある、のがこの地球というところの素晴らしさだから(上品・スマートだとは思わないけどね)。

ただ理不尽なこと、正当性が理解できない事、は「わからない」と言いたい。だって言葉が足りないんでしょう?そのままでは理解出来ませんよ、きっと国家の長として、あるいは国の機関として相当の理由と根拠があるのでしょうけれど、一般の私達の知るところからは分かりませんよ、って言わなかったら「いいから黙って従え」という世界になっちゃうではないですか。

市民ではないから言える、「一般(つまり他国民としても)のひとには理不尽ですよ」という言葉をこの間書いたのですがね。(大統領命令で移民局がある地方の小学校に子供のデータを出せ、と言ってきた。目的は「人種raceを調べる」だったらしい、それを学校側は拒否した。「このデータ提出がない子供は教育をうけさせない」と大統領が発言したというもの)私が引用したそのニュースは確かに、反対派政党に近いメディアが流していました。そのニュースを知ったのは確かに、反対派政党のもと政治家でした。でもそちらの政党を正しいといったわけではなく(すくなくとも他のメディア(現政権寄りのメディア含む)も伝えてることはほぼ一緒)、「このひとの言葉の使い方は唸らされる」=プロパガンダ(特定の主義・思想などの宣伝)として否定しにくい打ち出し方だ、(とまで詳しく書かなかったけれど)という意味です。だって市民じゃないもの、肩をもつ理由も権利もないです。

まぁ、市民権をもつ日本出身のかたの琴線に触れる結果となりましてね。

だから『私は市民権を持たず、いってみれば「世界のひとたちはこの状況をどうみるか」の一意見ですよ』、と答えたのでした。アメリカという社会の基本ルール(憲法)を知ってて、かつ実際の「小学校が集める情報」が法的に認められるパスポートや出生証明書などはつかわず、本人の自己申請のみで出来ていることを知っているからこそです。

そんな情報、移民局に出したっていいじゃない?と思うかもしれない。
でも「データを出さないなら教育を受けさせない」この’脅し’をうけているのは自分に決定権のない子供です。言葉をつたえられているのが学校や親だとしてもね。

恐らく(というかその目的、と書いてあった気がしますが)不法移民のあぶり出しにつかうのだろうと。それでもね、「自己申告」の「race人種」だけであっても(そのままでは何の証拠にもなりません)、合わせ技で「オマエは不法移民だ、自分でもそう書いてるじゃないか」と使われる可能性はあるのですよ。
移民局が「race」だけを提出しろ、と言っているにしても、使用目的が間違っているなら人権侵害(人種差別)です。そしてなぜそれを出せと言っているのかが各メディア情報からは明らかではない。明らかじゃないけど、はっきりと「なるほどね、それなら出すのは当たり前ね」って各学校が思う理由なら拒否されるなんておこらないでしょう。

このあたりはもっとデリケートなことが絡んでいると思うんですが、まぁいずれにしても「外からの人間には 自由と人権の国をうたったアメリカでそれは正当性ないんじゃないの、と見えますよ」というのが私個人の考えでした。

その方には一応ケンカするつもりはない、でも私からはこれこれこういう理由で正当性がみえません、不法移民問題は確かに大きな課題だし世界中が手をこまねいているのが実情だけど、だからといってどんな手をつかってもいいわけではないのでは?とお返事したんですが

んー、私には「現大統領はすばらしいのにどうしてあることないこと言って他の政党に踊らされるんだ」と怒りを向けられたとしか感じられなくて、お返事は返せていません。「えーと論点が違うんじゃないですか、私はこういう立場でここに正当性が見えないって言ってるんですよ」という返信にこれでは、話し合いもできない。下手するとその方が「私を攻撃するばかりか、この国に住みながらこの国をバカにするのか」と言い出しかねない勢いで・・・

私はあなたと話がしたい。ケンカがしたいのではないのです。

プロパガンダって使い方によってはコワイものです。事際にないことも事実になる。冷静に考えれば「あれ?」ってことも正当化される。ヒトラーはプロパガンダをもの凄く上手くつかったひとだと言われます。第二次世界大戦前、アメリカは日本人は黄色い悪魔だというプロパガンダを出してそれは原爆使用までを正当化(今の子供達ですらそう教わっています)しました。日本でも「お国のため」が正当化されたのはプロパガンダです。ずっと遡ればエジプトが文明の先端であったころ他国のひとたちが野蛮人とされたのも、キリスト教徒が迫害されつづけたのもプロパガンダです。

ひとりひとりが考えることをあきらめちゃイケナイと思うのです。だから正しいとか正しくないを決めるときに、あるいは世の中でそういわれている、というものがあるときも「他の角度でみたら別の意見はないのか」と問い直すことは大事だと思うんです。

だから 私はあなたと話がしたい。

いろんなひとのいろんな思惑を越えて大統領になったトランプさん、彼は投資家ですからどの部分で強気に出るべきかというのが恐らく他のひとよりはっきりしてます。改革も実行したでしょう。でもどれも絶賛されるべき、というわけではないことは明らかで(というかやっぱり、言葉が足りないとか言葉の使い方が間違って敵を生んでいるというか)・・・先日も自分の動議が374対40?とかで否決(もちろん自派政党も多くが否決を出した)されて怒って議会を退席してしまった話がありましたが、なにが否決へと向けたかの要因をいくつかでも検討しないなら やっぱり全般的に「むちゃくちゃやってる」と言われるのは仕方ないかと。

っていうか、やっぱり私、あの投稿のとき「大統領だめだ」なんて言わなかったんだけど?どうしてそんなこと言ったかみたいな話になってて 私は非難されてるんだろう?笑

残念だなあ って思うんですよ。議論したくても出来てないひとを、話し合いテーブルに(実りある討論出来る場所に)戻すことはやっぱり、出来ないのかなぁ・・・

私はそれでも、アナタと話がしたいと思うんですけどね。





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