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働いているスーパーがキャッシュレス決済で5%ポイント還元の対象店舗だったということを知って驚いたこと

10月から消費税が8%から10%になるということはよく知られている。
そしてまた中小の小売店や飲食店でキャッシュレス決済をすると、支払額の5%がポイント還元されるということもよく知られている。

・・・が、この二つが同時に語られると、ごちゃごちゃになって良く分からないことになってしまう。

中小の小売店や飲食店でキャッシュレス決済をすると5%のポイントバック。・・・という話は知っていたが、イメージとしては商店街のお総菜屋さんとか八百屋さんというイメージだった。

・・・そう、もう既に消費税の軽減税率とごちゃごちゃになっている。

私はほとんどの買い物を、ディスカウントストアか、ネットか、スーパーマーケットでするので、このキャッシュレス決済で5%のポイントバック、というのはあまり関係ないだろうな・・・となんとなく思っていた。

・・・そう、もう既に5%還元対象を見誤っているのだ。

実は先日、働いているスーパーに経済産業省からのPOPキッドが送られてきた。
なんじゃこりゃ?と思って接客の合間に読んでいて驚いた。
どうやら働いているスーパーはキャッシュレス決済で5%ポイント還元の対象店舗だったらしい。

まあ、もちろん中小企業であるという認識はあったが、報道でも「商店街の小売店など」の中小企業という形で話をしているので、「一店しかない小売店舗・個人商店」もうすっかりそんなイメージになってしまっていて、自分はあまりそういうところで買い物しないので関係ないなと思ってしい、ほとんど関心がなかったのだ。

が・そうではなかった。日本には中小企業が実に多い。めちゃくちゃ多い。
ネットで購入しているから関係ない?・・・いやいやとんでもない、ネットに店舗を出している、楽天とかアマゾンとかに出店しているお店のほとんどは中小企業だ。だから5%ポイント還元の対象店舗だった。

いや~。これだけ中小企業が多いのだから、よく分かっている人も本当は多いのでしょうが、私のようによく分かっていなかった人も多いと思うので、ちょっとだけまとめてみよう。

そもそも、消費税の軽減税率というのは消費税は10%になりますが、食品に関しては8%に据え置きますよ。というものだ。よくテイクアウトだとどうだとか、TVとかでやっているが、その辺の境の話は今回は関係ないのでそこは置いておこう。
この消費税の軽減税率に関しては私たちがどうこうできる問題ではない。テイクアウトにするかイートインにするかという問題だけなのだから。
要するに、食品は8%の消費税。それ以外は10%の消費税。かかる税金が違いますよ、というそれだけの話である。消費税なので国税庁の管轄だ。

本来ならそれだけの話なのだが、
・消費税が10%になるので消費の落ち込みが心配だ
・さらにキャッシュレス決済を国策として推進したい
・さらに増税に関する中小企業の猛反発を回避するために

・・・ということでやっちゃったのが、中小企業での買い物の際にキャッシュレス決済をするとその金額の5%分をポイントという形で、国がお金をあげますよ。というとんでもないキャンペーンで、こちらは経済産業省の管轄。

基本的には消費税とは関係ない話なので、10月1日から始まる国主導の大型キャンペーンだと思えばいい。期間は翌年6月末日までの9か月間。
この5%還元という恩恵を受けるためには、中小企業でキャッシュレス決済をすればいいだけなので、八百屋だろうとクリーニング屋だろうと、飲み屋、ゴルフ場、旅館、タクシー、楽天の通販サイトだろうとYAHOOショッピングだろうと、中小企業ならとにかく5%のポイント還元だ。

いやいや、大変だ。

もうすぐ、町中に『当店は5%還元の対象店です』という真っ赤なステッカーとチラシがべたべたと貼りまくられることになるだろう。

何屋であろうと中小企業でキャッシュレス決済を使えばいいだけなので、簡単に見えるが実はそうではない。

国が戻してくれる5%はキャッシュレス決済に対する還元なので、基本的にはお店で 1,000円のTシャツをかったら 10%の消費税含めて 1,100円払わなくてはならない。
1,000円の肉を買ったら 8%の消費税で 1,080円だ。

しかし、これをクレジットカードで決済したら、国が5%分を負担してくれる。しかし、そのお金はクレジットカード会社に入ってくる。そしてクレジットカード会社はそのお金をポイントとして買った本人に還元する。

どういうやり方をするかはその会社によって違うようだが、クレジットカード会社の場合だと、引落金額から相殺をしてくれるところが多いようだ。
つまり、1,000円のTシャツを買って 1,100円をクレジットカードで支払うと、クレジットカード会社経由で5%の55円が戻される。
つまりクレジットカード会社から引き落とされるのは 差し引きで1,045円ということになり、実質支払いは +4.5% だったということになる。

1,000円の肉を買って 1,080円をクレジットカードで支払う場合はクレジットカード会社経由で5%の54円が戻される。
つまり実際に引き落とされるのは 1,026円ということになり、実質支払は ∔2.6% だったということになる。

くれぐれも勘違いして欲しくないのは、クレジットカード会社とかぺいぺいとかスイカとか、使った決済手段経由での還元であって、買った先のお店のポイントカードのポイントとは全く関係がないということだ。

通常ポイントカードを発行しているお店なら、もちろんポイントが付く。店舗にもよるが、1000円の商品を買った場合大体税別金額の0.5%~1%のポイントを付ける処が多い。スーパーなどなら0.5%が主流だろう。
またクレジットカードの場合だと利用金額の通常1%のポイントが付くことが多い。

1000円のTシャツを買って1,100円払うと
お店のポイント(税抜き0.5%)5円
クレジットカードポイント(税抜き1%)10円
国から(税込み5%)還元 55円
実質1,030円払うことになる。

因みに ぺいぺい は10月からの新キャンペーンで5%還元対象店舗でぺいぺいを使うと5%還元になる(対象店舗ではない場合はこれまでの3%還元から1.5%になる)キャンペーンを行うらしい。
ぺいぺい へのチャージをヤフーカードでしていると

1000円のTシャツを買って1,100円払うと
お店のポイント(税抜き0.5%)5円
クレジットカードポイント(税抜き1%)10円
ぺいぺい(税込み5%)55円
国から(税込み5%)還元55円
差し引きで実質975円払うことになる。
現金で1,100円払うのに比べると125円引き11.36%引きになるのだ。

いやいやもう~ですわ。随分安くなるということもさておき、資本主義の不思議なところだわ。
現金でもモノを買えば、直接的な単純な取引。
それをわざわざ、クレジットカード会社を経由させ、ぺいぺいなどの決済を経由させした方が得するという不可解な事態が起きていて、それがますます加速されているわけだから。

昔は社会科の授業でこう習ったものだ。
生産者 → 消費者  直接取引なので安い
生産者 → 問屋 → 小売店 → 消費者 間に二つ経由するのでその分高くなる

直感的にはそれが当然。でも、資本主義が成熟してくるとそうではなくなってくる。まあ、実際にはやはり中間コストがかかるのでそう単純ではないが、ヤフーカードとぺいぺい、楽天カードと楽天ペイのように、グループ内でお金を回しているのでコストを最大限に抑えることが出来て、レバレッジの効果を十分に得ることが出来るので、それだけのポイント還元をすることが出来るし、その価値があるということなのだろうか?

グループ内で一つのお金をいくつにも経由させればそれだけ、資産が増えることになるもんね。一粒で二度おいしいってやつだ。
国民自体は貧乏で実際に使っているお金は少しだけど、経済的には二倍に膨らむ。

・・・で、その流れが加速すれば、消費税10%にしても経済はしぼんでないってことになるのかな?安倍政権的には?

まあ、なんだか空恐ろしいような気がするのだけど、世の中がそうなっていく以上結局はついていくしかない。

いいなりになるのは癪だっていって現金払いに固執するつもりはもちろんない。・・・というか、個人情報駄々洩れになるのはもうすっかり諦めたので、いまや現金はほぼほぼ使っていない。

若い人は大体そんな流れだと思うのだが、問題は高齢者だ。

高齢のお客さんはもちろん、そんな世の中の流れにはついていけない。高齢者には厳しい世の中になっていて、政府はそんなこと分かっていても、少なくとも経済政策においては高齢者など相手にしていないようだ。

「情報弱者」という言葉がより一層身近なものとして感じられるようになってきた。

お年寄りから買い物の際に相談される。

「今度5%還元なんて言っているけど、よくわからないし、持っているカードはスイカだけなのよ。5%は大きいけど諦めるしか仕方ないわよね?」

正確に言えば「スイカ」はキャッシュレス決済なので5%還元の対象になる。しかし、残念ながらお年寄りがその恩恵を受けるのは難しい。おそらくスイカチャージを通常の券売機などの現金チャージで行っているからだ。
スイカでキャッシュレス決済の5%還元を受けるためには、JRE POINT登録済のスイカでなくてはならない。その設定にはパソコンやスマホが必要になるし、還元されたポイントを再度スイカにチャージするにも、やはりパソコンやスマホが必要になる。

よくわからないけどスイカでその場で一律5%引きとはならない。当然誰がどこで何をいくら買ったかというデータをもって5%ばらまくのだ。

経済もそうだが、クレジットカード会社やスイカやその他決済会社が集めた顧客データは当然、5%分を政府に請求する際に引き換えに渡されるのだろう。

経済産業省は途方もない量のビッグデータを9か月間で手にすることになる。一体何に使うのだろうか?・・・まあ、何かに使うのだろうが。

これから先の政策に使うのであろうから、これから先長生きしそうにない高齢者のデータは切り捨てても構わないのだろう。もっと若い年代の消費行動が欲しいのだろうから。

世の中というものは大分SF的に変わってきた。
世の中の変遷や政治の在り方や移民政策など、まさに現実は小説より奇なりだ。
本当に若い人には申し訳ないが、人生せいぜいあと50年。それ以上は絶対に長生きしない。良かった。と思うのだ。


すいません、話を戻そう。

実は大変なのはお客さんではない。店側だ。

それはつまり返品の問題だ。

店やクレジットカードのポイントは置いておいて5%還元の問題だけにしぼろう。
1,000円のTシャツをクレジットカードで1,100円で買う。
しかし、やっぱり気に入らないからといって返品を行う。
返品不可と強固な姿勢で対応できれば良いが、多くの中小企業は返品を受けざるを得ないだろう。

お店のポスレジシステムがクレジットカード会社への請求と連動できていれば、お店のポスレジシステムで返品処理をかけるときに、連動したクレジットカードも同時に返品がかかる。したがって、お店の売り上げがゼロになり同時にクレジットカードへの請求もゼロになるので問題ない。

しかし、システムが連動していない場合も多々ある。中小企業ならレジシステムの問題で連動していない場合も多いだろう。
その場合、正確には返品の処理が出来ない。

システムが連動になっていない場合、例えばスイカの場合、通常お店のポスレジで売り上げを上げた後、支払元をスイカと入力する。お店側はそれで終了。
スイカ側の端末で新たにその金額の請求をあげ、お客さんに決済してもらう。スイカ側はそれで終了。そういったやり方をとる。

クレジットカードは歴史も長いので連動しているシステムも多いが、スイカやぺいぺいなどのスマホ決済は連動していないシステムを使っている企業も多い。(それにクレジットカードは締支払システムだが、スイカやぺいぺいはそもそも基本的には即時決済だ)

その場合は、返品の際にそれぞれにマイナス処理を行う必要がある。お店のポスレジ側でマイナスの売り上げを立てて、スイカならスイカのマイナス決済(返金処理)を端末で行わなくてはならない。

しかし、そう簡単にマイナス処理を一方的にお店側に許す決済会社はない。

クレジットカード会社はお客様のサインで認証とみなすが、スイカやぺいぺいにおそらくそのシステムはない。

だからお店側で勝手にスイカやぺいぺいの売り上げを返金する機能はない(多くのお店ではそうだと思う。ごめんなさい全てではない)

そのため、お店としてはスイカはスイカの売り上げとして建てたまま、返品分の金額をお店側の現金で渡すこともある。

まあ。その辺はそれぞれの店舗によると思うが。多くの店舗ではそういうやり方がマニュアル化されていると思う。

まあ、仮にそうだった場合、お客さんとしては返品を行ったので、スイカは1,100円引かれるが、現金で1,100円もどったので差し引きゼロで問題ない。
お店側としても現金で1,100円渡したが、スイカ側から後日1,100円入金されるので問題ない。今まではそれでやってきた。

しかし、実際にはスイカの売り上げは立ったままなので、JR(国)としてはそれに5%の還元を行う。つまり、スイカに1,100円の5%の55円の還元が行われる。

それってどうなるの?

もちろん各店舗によっていろいろ対応を検討していると思う。

・・・でも、中小企業ですよ。まあ、逆に最近キャッシュレス決済を導入した会社は、この場合にはこうしてくださいみたいな説明があるのかもしれないけど、中途半端な時期に導入しているようなところはどういう対応するのでしょうか?

・・・っていうか、うちのスーパー大丈夫なんでしょうか?
社員に聞いても、「あああ・・・スイカの問題もあったか・・・」的なノリで、問題山積み過ぎてまだ対応できてません。

酷い・・・

10月まであと14日だけどどうなることやら。
本当に無責任で申し訳ないんだけど、アルバイトで良かったわ。

補足・
中小企業ならどこでも5%還元と、書きましたが、実際はそうではないです。実際は申告制です。中小の店舗が経済産業省に「申請」を出して認められないと対象店舗として認められません。
高齢者だけの経営で、そういうのが面倒くさいという店舗もたくさんあるでしょう。そういう店舗は中小企業でも還元事業の対象店舗になっていません。気持ちは分かりますわ。キャッシュレス決済をすでに導入している店舗ならともかく、これから新たにキャッシュレス決済を導入して、申請上げて・・・なんて面倒くさいですもんね。

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MOIPE

45歳迄バリバリ働いていましたが、ふと人生の後半に差し掛かったことに気付いて結婚、サラリーウーマン辞めました。 これからはもっと違う形で仕事・生活をしたいと、新しい生活を始めるも、卵巣ガンで卵巣・子宮を摘出することに。 そんな更年期女の生活を軽いエッセイや写真で綴ります。

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