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世にも奇妙な退職の話 - 守護霊ドリブン意思決定

市原えつこです。4/28までは有給消化期間だったのですが、4月いっぱいで正式に退職し、本格的にフリーランスとしてお仕事をはじめてます。
社会保障系の手続きや会計周りの手続きも爆速でやっております。事務処理能力が飛躍的に上がった、、、と思いたい。


こちらの独立エントリを書いた時にちょろっと書いた「スピっててヤバい退職のきっかけ」について、そろそろお話しようかなと思って筆をとりました。

そもそも私は2011年に新卒入社するときの段階では、「いつか独立しよう!」とは毛頭たりとも考えてませんでした。もともと文系大学卒なのにデザイナーを志望していたこともあり、念願かなってデザイナーの職を得たことだし真っ当な社会人としてはたらくぞー!ウオー!!と意気込んで入社したのを覚えています。
大学生の頃の卒業制作として喘ぐ大根「セクハラ・インターフェース」を制作し、論文も書いていたものの「まあ、会社員になったらこういうわけわからんことからは足を洗おう」とスパっと封印。余暇はクラブにフェスに同僚や大学の友人との飲みに遠距離恋愛に、普通にOL生活を満喫。喘ぐ大根の開発も、黒歴史として会社の先輩たちには隠していました(たまに漏れ出てましたが)。

が、新卒一年目の秋にAR三兄弟の川田十夢さんからイベント登壇のお誘いをいただいたのがきっかけで、セクハラ・インターフェースの開発を再開。その後に突如作品がバズったりし、あれよあれよという間に個人宛の依頼が入るように。そこからなし崩し的に作家と会社員の二足のわらじ生活が数年続きます。余暇の遊びや同僚とのプライベートでの交流もパッタリとやめ(ついでに言うと当時の彼氏とも別れ)、無駄にストイックな修行のような日々が始まりました。

そして4年が経ち、昨年2015年10月。

二足のわらじ生活で常に忙しく、ぼんやりと「いつかは独立したほうがいいのかな〜」とは思いつつも、職場環境には恵まれ特に不満はなかったので「まあ、数年後、なにか良いタイミングがあれば」ぐらいに考えてました。むしろ「いっそ決定的に上司と喧嘩するとか周囲と険悪になるとか、理不尽なことがあれば強制的に会社やめられるのにな〜」と思いつつも、周囲の方々も良い方ばかりだったので、いっこうに理不尽なことが起こる気配がない。上司も仕事できるわ人として立派すぎるわで喧嘩どころか感謝で拝み倒したいレベル。こちらの記事で紹介した佐野さんをはじめとした個性的な人々が集ったチームにいたこともあり、むしろ職場の居心地は良くなるばかりでした。

その頃、私は文化庁のメディア芸術クリエイター育成支援事業で新作「デジタルシャーマン・プロジェクト」の制作をしており、同じ時期に事業に採択されていたひらのりょうさんの「パワースポット展」というグループ展を見に行きました。
「パワースポット」というテーマにちなんで、展示現場に守護霊的な存在と繋がって対話ができる夏目さんという美人占い師さんがきていたので、興味本位でおじゃましたのですが、それがまさか自分の転機になろうとはその時まったく予想していませんでした。

夏目さん

「いつかフリーランスで働いてみたいんですよね」ぐらいのノリでお話すると

「えっと・・・いつかじゃなくて、なるべく巻きで動いてください。そんなに強くはないのですが、後ろの方(守護霊)がとにかく外に出したいみたいで。一度脚を折ってゆっくり考えさせようとしてたみたいです」

という衝撃的な解答が。こわっ!!!守護霊、そんな体育会系なのか・・・。

自分主体でやっていく中でどこかの組織の方からオファーを頂く、という関わり方ならばいいのですが、組織の中の一員として働くのは違うと思います」とズバッと断言されました。「周囲の方も良い人が多いですし、今の会社にいることはできるんですが・・・でもやっぱり出ますね。企業の中にいると、人々の突破口や窓口になり、先陣を切って何かをやるという役目にどうしても制限がかかってしまうので」と。

そうか…。と心に受け止めつつも、その後も作品制作やら海外出張やらなんやらで色々とバタバタして、気付けば一ヶ月が経過。上司との面談に向かうべく会社の階段を降りていた時に、事件は起こりました。

MacBookで連絡をチェックしながら階段を降りていたところ、最後の一段で足を踏み外して転落。
受け身をし損ね、右足をヘンなひねり方したらしく、気付けばパンパンに赤黒く腫れていました。
とはいえ「せいぜい捻挫ぐらいだろう」と思いながらそのまま打ち合わせを数件こなし、翌日外科にいったら

骨折でした。
右足の立方骨にヒビが入っているとのこと。

就業中の出来事なので労災扱いで治療費は全額会社負担。キレイな傷で激しい損傷ではないので、後遺症は残らない。でも骨折は骨折なので動けない。多忙な日々からポッカリと、自宅にこもってひとり自分のこれからを考えるための膨大な時間が与えられてしまいました。この狙ったかのような絶妙なシチュエーション、守護霊の采配を感じずにはおれませんでした。「今だ!!転ばせろー!」みたいな。。。

「これはさすがにアレに違いない・・・」と観念し、骨折から一週間後に上司に退職の意向を相談。その時点で特定の大口クライアントがいたわけでもなく、生活の不安はあったのですが、「これは守護霊のお達しだから大丈夫」と自分に言い聞かせましたw

で、退職&独立を決めてから不思議なことに、対外的に独立のお知らせをする前(直属の上司しか知らない段階)からなぜか案件相談が舞い込んでくるようになったのです。最初、どっかから情報が漏れ出ているのか!?と思ったのですがそういうわけでもなく。「ああ、守護霊のお導きやわ・・・」と感じました。

1ヶ月経ち、2ヶ月が経ち、松葉杖もはずれて順調に右足が快方に向かう中で、不安もありつつ妙な確信も固まっていきました。

退職するまで本当にどうなるかわからんしこの先生きていけるか謎、まあ守護霊の命令とあれば仕方ないから退職するぜ、というフワフワ丸腰状態での独立。

イエーイ!!!お先どうなるかまったくわかんねーぜー!の図。

でも独立後、フタをあけてみれば良いクライアントさんに恵まれ、辞める前に感じたお金の不安というのは完全に杞憂だったことがわかりました。
さらに昔から大好きだった美術館「ICC」での個展や「TEDxUTokyo」登壇など、大きめのチャンスもコロコロといただくことができて、その度に「守護霊さんパネーっす・・・」という気持ちになっております。

なんだこの並びは

ということで、うっかりあやしい守護霊ドリブン意思決定で大事な人生選択をしてしまったのですが、おおよそ間違いではなかったような気はしています。保守的にならず、「自分の人生を実験台にする」ぐらいの気持ちで生きたほうが楽しいわ、ということにも気が付きました。たぶん頭はおかしくなってない、、、と思います。大丈夫です!たぶん。

「お前まだ依頼してた原稿書いてないのに何ブログ書いてんだよ」と思われないかドキドキしながら深夜の勢いで書いた文章でした。

みなさん、不慮の事故があった時は、守護霊からの「転機だよ」というメッセージかもしれませんよ!w 手の怪我とかだと普通に日常生活送れてしまうので、脚の損傷とかムチ打ちとか入院レベルの病気とかで動けなくしてじっくりと休ませて考えさせる、というのは割と守護霊業界でよくある手段のようです(夏目さん談)。自分が薄々「こうしたほうがいいんじゃないかなー」とぼんやり考えていることや、「なんとなくそんな気がする」という直観は、守護霊の方が積み上げて気付かせようとしているメッセージであることが多い模様。目に見える現実とスピリチュアルワールドのバランスをとりつつ、力強く生きていきましょう!!w



文:市原えつこ
1988年、愛知県生まれ。早稲田大学文化構想学部表象メディア論系卒業。学生時代より、日本特有のカルチャーとテクノロジーを掛け合わせたデバイス、インスタレーション、パフォーマンス作品の制作を行う。主な作品に、大根が艶かしく喘ぐデバイス《セクハラインターフェース》、虚構の美女と触れ合えるシステム《妄想と現実を代替するシステムSRxSI》、脳波で祈祷できる神社《@micoWall》等がある。2014年《妄想と現実を代替するシステムSRxSI》で文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門審査委員会推薦作品に選出。

http://etsukoichihara.tumblr.com/

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