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2023年６月７日

米国食品医薬品局（FDA）はジェンダー違和（性同一性障害）に対して薬剤使用を承認しておらず、その効果は深刻で永続的だ。

トランスジェンダリズムの流行は、新たな婉曲表現を産んだ。
「ジェンダー・アファメーション・ケア（ジェンダー肯定医療）」これは、身体をより異性に近づけるための外科的・薬学的介入を意味する。

子供のジェンダー肯定医療では、「思春期ブロッカー 」と呼ばれる、性ホルモンの自然な分泌を阻害する５種類の強力な合成薬物を使用する。

米国食品医薬品局は、前立腺がん、子宮内膜症、ある種の不妊症、遺伝子変異による珍しい小児疾患の治療薬としてこれらの薬を承認している。
しかし、ジェンダー違和／性同一性障害（自分の体が間違った性別であるという信念を表す臨床用語）については、これまで承認されたことがない。

このように、AbbVie社のルプロンを筆頭とする薬剤は、「適応外」として未成年に処方されている。
（性犯罪を繰り返す人の化学的去勢にも適応外使用されている。）
適応外処方は合法であり、米国では全処方箋の約半分が適応外使用である。

しかし、適応外使用は、医薬品の安全性と有効性を審査するFDAの権限を回避するものであり、特に患者が子供である場合は注意が必要だ。米国のいくつかの州では、15歳の未成年が思春期ブロッカーを始めるにあたり、親の同意が不要になっている。

思春期ブロッカーの支持者は、欠点はほとんどないと主張している。保健福祉省は、思春期ブロッカーは "可逆的 "であると主張している。

英国の国民保健サービスの報告書による【「性的指向と性自認の発達の通常のプロセスを阻害することによって」、これらの薬は「子供や若者を治療経路に効果的に『閉じ込める』」】という証拠は省略されており、思春期ブロッカーを処方された未成年の96％から98％が異性間ホルモンに進むという研究結果を引用している。

ジェンダー擁護派はまた、最近のサイエンティフィック・アメリカンの記事にあるように、子供や10代の若者向けの思春期ブロッカーは「1980年代後半から安全に使用されてきた」と虚偽の主張をしている。これは、有害な長期的副作用の実質的な証拠を無視したものだ。

調査報道センター（Center for Investigative Reporting）は2017年、身長を伸ばすために子供の頃に適応外でルプロン（リュープリン）を投与された女性から、FDA（米国食品医薬品局）が１万件以上の有害事象報告を受けていたことを明らかにした。

彼女たちには、薄くなったりもろくなったりする骨、エナメル質が抜けたり割れたりする歯、椎間板変性症、関節痛、過激な気分転換、発作、片頭痛、自殺願望などを報告した。線維筋痛症を発症した者もいる。また、不妊症や認知機能の問題も報告されている。

FDAは2016年、AbbVie社に対し、ルプロンを投与された子どもたちが新たに、あるいは激化した精神疾患を発症する可能性があるという警告を追加するよう命じた。

トランスジェンダーの子どもたちは、不安、うつ病、神経発達障害になる可能性が一般集団の少なくとも3倍あると言われている。
昨年、FDAは子ども向けに、脳の腫れや視力低下のリスクに関する警告を再度追加した。

利点がリスクを上回ることを証明する研究がないため、米国内外で注目すべき反発が起きている。
12州の共和党議会は、未成年者の性別確認ケアを縮小または禁止した。
フィンランドでは、副作用の懸念を理由に、2020年に未成年者への思春期ブロッカーと異性間ホルモンの投与を削減。
スウェーデンは2022年に、ノルウェーは今年、それに続いた。

イギリスの国民保健サービスでは、ゲイや精神疾患、自閉症の10代の若者を過剰診断し、症状を悪化させる薬を処方するよう圧力をかけられたとして、3年間で35人の臨床医が辞職し、国内最大の子供用ジェンダークリニックが閉鎖された。

しかし、未だにアメリカやヨーロッパのほとんどの国では、若者を「ジェンダーを肯定する」治療に向かわせるという標準的な治療法を受け入れている。

これは、「注意深く待つ」ことや会話療法を迂回し、多くの子供たちが単に成長段階を経ているだけかもしれないのに、ジェンダー違和／性同一性障害と診断してしまうということなのだ。

子供たちへのジェンダー肯定医療は、間違いなくアメリカの文化戦争の火種となるものだ。また、最も脆弱な患者である子供や10代の若者に対する人体実験でもある。

強力な思春期ブロッカーと異性ホルモンの無制限な適応外投与がもたらす長期的な危険性を無視し、未成年者を性同一性障害と過剰診断するなど、児童虐待に等しい。

ポズナー氏は「Pharma: Greed, Lies and the Poisoning of America」の著者

Archive （著者自身が公開した）

https://archive.md/2023.06.07-171120/https://www.wsj.com/amp/articles/the-truth-about-puberty-blockers-overdiagnosis-gender-dysphoria-children-933cd8fb