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ぶくめも #2 北村恒信『戦時用語の基礎知識』

北村恒信『戦時用語の基礎知識』

先日のnote初投稿にて、
区役所に展示されていた防毒面の横に添えられていた写真
「どっかで見たなぁ、確かウチの本棚に…」探したら、すぐに見つかりましたわ。

防毒面をつけた女子学生の行進

試しに「防毒マスク 女子学生」で検索すれば
コスプレや二次元に混じってすぐにヒットするので、結構知られた写真なのかな。
どうやら、1936(昭和12)年
二・二六事件直後の戒厳令下での1枚らしい。

ボクは戦争についての書物や映画を選ぶとき
「大和」やら「零戦」やら
そういう軍隊や前線を扱う内容にはそこまで興味を惹かれない。
観てないので偉そうなことは言えんけど、特攻隊を美化する映画とか、そんなんには拒否反応すら覚える。
それよりも、どちらかといえば銃後の人びとのほうを追ってしまう。

わかりやすく言えば「火垂るの墓」だったり、「この世界の片隅に」だったり。

そういう作品に触れると
「はい、今戦争が始まりましたよ!」
ではなく、徐々に日常の小さいところから戦局の悪化が伝わり、それが大きくなっていくことがわかる。

この本にも「防空壕」「疎開」「焼夷弾」「隣組」「千人針」「竹槍部隊」「国家総動員法」などの戦時用語が並ぶ。

あのころのこの国においては、生まれたばかりの赤ん坊だって、
戦争に関わらずにいた人はひとりとしていない。
只中にいたのだから。

現に、終戦時12歳だった父は大阪から祖母の故郷豊岡へ疎開、15歳だった母は学徒動員先の呉で米軍機の機銃掃射に遭っている。

ボクは両親から〈生きた話〉を聞いている。
これから、子どもたちにどう伝えよう。
過去のことは当然として、今のことだってそう。
この国って、平和なの?
本当に安全なの?
それを知るには、まず歴史から。

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