前科あります(3)
1.暇つぶし
今回は房での生活についてです。
取り調べは、まあ毎日あるのですが、私みたいに黙秘もしない嘘も言わないだと、サクサク進み、結構暇な時間が多くなります。
で、何をしているかというと房でゴロゴロ、成年男子はワーワーおしゃべりをしてますが、私はそれに聞き耳を立てるだけ。言葉を発することはありません。
何をしているかというと、房に置かれている本を読んだり、新聞を読んだり。
お金を出して雑誌なんかを買ってきてもらうこともできます。
本は、中身をチェックして、記事によっては切り取られたりするのですが、普通はそのままです。ただ、ハードカバーのしおりは切り取られました、あとステープラーの針も外されて、紐で製本し直しされます。
毎朝新聞が読めますが、これも記事によっては黒塗り。なんだけど結構人によっては適当です。
2.食事
食事は朝昼晩、三食無料で食べさせてもらえます。
朝と、土日は菓子パン、平日の昼と晩、土日の夜は弁当でした。味は、ただだから贅沢は言えません。
あとで書きますが、食事は拘置所の方が格段に良かったです。
あ、そうそう、自分でお金を出せば出前も取れます。私はお金がもったいなかったから頼んだことはありませんが、男子たちは結構麺類とか頼んでいました。
もちろん丼ものなんかも頼めます。
お菓子類も買ってきてもらえますよ、要は金があれば、食い物には困りません。
2.お風呂
留置場内にお風呂があり、週に三回はいることができました。
時間は何分だったかなあ、結構ゆっくり入れました、浴槽には小窓があり、外には女性警察官が見張りとしてすわっていました、最初は気になったけど二回ぐらいで慣れました。
歯磨きは毎日朝と晩、持ち込んだ歯磨き粉は使えず、新品を買ってきて、警察官が口を切ったものだけ使えます。
石鹸とかも一緒、そりゃそうだよね、チューブやボトルの中にどんな薬入れてくるかわからないもんね。
薬で捕まってる連中は信じられないことをするらしい。
3. 掃除と運動
食事が終わって、今日の担当警察官が上がってくると(留置場に来たら)数人ずつ房から出て、外の空気を吸うことができます。
大きい警察署は違うのかも、ですが、私が捕まっていた小さな署では女子は男子がみんな終わってから、なもので、朝から取り調べがあったりすると、運動は吹っ飛びます。
まあ、外の空気って言っても、金網と鉄格子の空なのでどうしても房から出たいかというとそうでもありません。
昔は運動の時にはタバコが吸えたらしいので、そっちが楽しみだったみたいです。
私の場合は結構取り調べが多かったので、運動がなくても気晴らしはできていました。
といってあまりたいしたことは聞かれなかったから、担当の刑事が理由をつけて外に出していてくれたのかもしれません。
4.拘置所へ
大したことを聞かれもしなかったし、私も素直に全部話したのに、再勾留もされて、起訴までは最大に日数がかかりました。裁判所が混んでたのかなあ。
あまり長いから、不起訴になるかなって期待したのに……。
起訴されたら保釈申請ができるよって言われたのですが、どうせ一人だし、家から遠いこんなところで保釈されても裁判まで行ったり来たり大変、ということで、素直に拘置所暮らしを選びました。
留置場に入るときに預けたお金や品物、ま、この受け取り事務も大変だったんだけど、返してもらって拘置所に出発。
ちなみにこの時点で私の立場は被告人ということになりました。
ということで、次回からは、いよいよメインの拘置所の話と裁判の話になります。
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