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未来の種

給食の準備をしている時
「欠席した子が担当している台ふきの役を
誰がするの?」っていう声が聞こえてきた

うちのクラスはどちらかというと
「やってあげたい子」がたくさんいるクラス
決め方によっては後味悪くなってしまう

様子を見ていると男の子が
ドアの付近に立って
「はい、やりたい人集まって~」と言った

やりたい人が続々と集まった
「やりたかったのにぃ」と
まだ白衣を着ている最中の子

男の子はその子が白衣を着るのを
待っていてくれた

しばらくすると
ひとつの台ふきを
いい顔をしてみんなで
持ってきてくれた


「少数の意見を大切にすること」を意識して
一年間過ごしてきたのだけれど
未来の種は芽を出して
あたたかく育っていると感じた


大人になったらさ
利益を追求する厳しい社会が
待っているのだと思うけど
誰かの満足を満たす力が
本物の利益や新しい価値に
つながっていくんじゃないかな


そんなことを思いながら
次の担任にバトンを渡す準備をする
今日この頃




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