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御厨さんに突撃インタビュー!

みなさま、こんにちは。「もこもこ」です。

初めてましての方も、いらっしゃるかもしれませんが、普段はTwitterで情報発信をさせて頂いております。

Twitter ⇒ mokorpho3653(モコルフォ3653)

今回は私の注目銘柄のひとつ、ミクリードについてのnoteです。

「ミクリード」(7687・マザーズ:時価総額21億円)

業務用食品の通信販売を行っている会社です。年2回カタログを発行しており、15時までに発注すれば、見積もり不要で4000アイテムを翌日お届けするというサービスを行っています。食材のムダをカット、手間がかからないような、個食パックや下処理済みの食品を中心に扱っているのが特徴です。直近はWEB(EC)を強化中で、こういうご時世でもあり、スマホでサクっと注文というのが増えているみたいです。

10月30日に第二四半期(2Q)決算を発表しましたので、その内容に関連して、疑問点をIRご担当者様にメールで問い合わせしました。お返事を頂いたあと、追加質問について電話をさせていただいたところ、詳しい内容は電話にて、ということで、アポイントを取ったうえで、IRをご担当されている石井取締役より、いろいろなお話を伺うことができましたので、その内容と、個人的な見解コメントを、このnoteでご披露したいと思います。

タイトルの「御厨さん」ですが、

御厨さんとは、ミクリードを紹介しているキャラクターの一人「御厨明日」さんのことでして、ミクリードの社名の由来も、3つの厨(台所)から来ています。

ミクリードのサイトはこちら

https://www.micreed.co.jp/

では余談は置いておきまして、本題へ。

①決算説明会において発表された質疑応答について

Q1.来期以降の回復はどうなりそうか?どれくらいの売上で黒字化するのか?足元は黒字なのか?

A1.どれくらいの売上で黒字化するかは先行投資的な費用をどれくらい見込むか、抑えるかによる。足元は黒字の月もある。

先行費用とは:主にECの改修費、ほか販促費、広告費を指しており、顧客獲得チャンスをしっかり掴みたいため、この部分の投資についてはケチらずにしっかり行うスタンスです。とのことでした

Q2.来期には顧客単価が100%まで戻るのか?それとも90%止まりか?

A2.ワクチンができるまでは100%に戻るのは厳しいと思っている。

Q3.コロナで成長戦略は変わるのか?

A3.成長戦略は変わりません。2月頃より人材系の会社と協業で飲食店向け求人サービスのプランを進めていたが、コロナで環境が変わり、この件は中断しています。個人店は結構粘り強いが、それでも苦しいので、彼らに寄り添い支えていく戦略を自社・提携先と共に遂行して行きたい。

(コメント)決算説明の動画で割愛された質問です。採算面については後述しておりますが、会社のスタンスとしてはコロナについては保守的に考え、かつアフターコロナを見据えて投資を継続する姿勢がうかがえます。顧客が全国なのと、個人店中心であるため、大手チェーンの動向と比べると比較的健闘しており、回復も早いようです。

②新規顧客件数について上期と下期の偏りがあるのか、昨年より新規顧客件数が増えた理由

新規顧客の月々の購入顧客数を平均していることから、年間の新規顧客数から上期の顧客数をマイナスしても、下期の顧客数は算出できないようになっています。4月に購入頂いた顧客のうち、一定数は5月以降も購入頂けるので、年度の後半に行くほど、新規顧客のうちの購入顧客数は増加していきます。

(コメント)会社側の説明では新規顧客件数は積み上げ方式でカウント、月間平均値で算出しています。なお、上期と下期で偏りは特にありませんが、GWと年末は注文数が増えるため、新規顧客も増える傾向にあるようです。

コロナ禍にも関わらず 新規顧客が昨年上期よりも増えている理由としては、飲食店への来店客が減ったことで、飲食店が日々必要となる食材の量が減っており、食材ロスを防止するために、当社が得意としている小パック/個食パック商品や、賞味期限が長い当社の冷凍食品ニーズが高まったことがあります。

③GoToイートキャンペーンについて 、業績面等どの程度期待しているか

GoToイートキャンベーンは現状、大手チェーンの登録が多く、当社主要顧客層である個人経営の飲食店などが直接的に得られる恩恵は限定的ですが、一方で、単純に街へ出かける人が増えることで、馴染みの飲食店へ飲みに行く心理的抵抗感が薄れるなどの間接的な効果はあるものと認識しております。GoToイートキャンベーンが当社の新規顧客獲得に与える影響は限定的であると考えています。

(コメント)GoToイートの直接的な効果はあまりない様子で、会社側もGoToの効果には期待はしていない雰囲気でした。ただ、会社側が指摘する「心理的抵抗感が薄れる」ことは非常に重要で、この点が改善してくれば、以前のレベルまでには届かないまでも、力強い回復は期待できると思います。

④客単価と売上動向について

上場前までは兄弟会社であったカクヤス経由で、販売していた飲食店に対し「酒で利益を確保し、食材については大きな値引きを入れて、大口注文を取ってくる」という商売をやっていたため、2019年までの客単価は高い水準でした(42~43千円)。この方法は売上は上がるのですが、利益がほとんど取れないため、上場を機に、カクヤス経由の商売は相応の採算が取れる取引のみに絞っています。そのため、現時点の感覚としては1顧客平均の単価は3万円後半から4万円の間になるでしょうか。現状はコロナ禍で大きく単価は落ち込んでいますが、平時では大きなブレはありません。

売上動向としては12月の忘年会シーズンが一番売上が多く、通常月の1.3倍ほどありますが、1月・2月は反動減や休日も多いため若干減少する傾向にあります。

⑤採算ラインは月商3億円なのでしょうか

※下期の業績予想は売上が約18億円、月商3億円

下期並みの投資継続であれば、採算ラインはご認識どおりです。

⑥会社側で目標としている売上高経常利益率はどの程度か

アフターコロナになるかと思いますが、まずは6%を目指すこととしています。固定費が小さい会社ですので、売上がもう少し伸びれば十分達成できるレベルです。

6%前後まで到達した後は、ここから利益率を伸ばすのではなく、西原商会など競合他社の動向もあるため、販売価格を下げ、売上をより一層スケールアップする方針で考えています。

現状、北海道と九州エリアは受注から2日後の到着となっており、また生鮮野菜やチルド品は配送センターがある関東圏だけの扱いとなっています。今の売上・利益率ではちょっとまだ尚早ですが、数字が伸びてくれば西日本エリアに配送センターを設け、配送時間の時間の短縮や生鮮チルド品販売エリアの拡大を行うといった投資プランも考えています。

(コメント)昨年の売上高経常利益率は3.7%、今期予想は赤字ですが、目標として、まずは利益率を現状の約2倍、6%を目指しているようです。この数値は2017年時点では達成できていましたので、ECなど効率化や取引先数増加の施策が進めば、そこまで高いハードルでもなさそうです。ある程度の採算が取れる態勢が整ったら、基本的には「売上を伸ばす、利益は後からついてくる」方針でスケールアップを狙っていくようです。そして、やはり1品からでも配達する西原商会が一番の強敵でした。

⑦代理店の開拓について

代理店の開拓を積極的進めることで、一気呵成な顧客数拡大に活用する方針を取っていますが、現時点では明確な目標は設定してません。

ただ、代理店や提携先と連携することで、それぞれの顧客である飲食店を助ける、支えていくという共通目的があります。

売上を伸ばすのも一つの目的ですが、顧客を助けることにより閉店率(※)をいくらかでも減らしたい。ミクリードを利用していただいているお客様は5年経過しても60%残っております。

(コメント)飲食店開業後5年以内の閉店率は81.4%。ミクリードの5年離反率は40%で、6割の客は継続してミクリードを利用してくれています。

テンポスバスターズは提携している代理店の1社ですが、同社はデジタル対応しきれないアナログな顧客を掴むのが得意で、ミクリードは紙カタログでアナログ対応はしているものの、顧客を取る手法が違うためこの点はテンポスには敵いません。ECを利用するデジタルな客はミクリードがきっちりキャッチし、キャッチしきれないアナログな客はテンポスをはじめとする代理店の協力を得ながらカバーしていきたい。

⑧CDエナジーダイレクトとの提携案件について

非開示項目となります。本件に限らずですが、提携については相互送客か成果に応じたコミッションで対応しております

(コメント)具体的な提携案件については、詳細はわかりませんでしたが、CDエナジーダイレクトの勧誘については月次小冊子に内容が同封されていましたので、ミクリードとしては、さほどコストや手間を掛けなくても、ニーズにマッチした内容のセールスを掛けることが出来る(コミッション収入が得られる)ことになります。

⑨ミクストアのUI改善や会社側のDXに対するスタンスについて

通販サイトである、ミクストアは2019年2月に大型改修を行い、以降は顧客の不便な点を改善するべく、細かい改修を続けています。アンケート結果を踏まえ、検索がHITしやすくする、品物を見つけやすくする等、いかに使いやすいサイトにするかを意識しており、サイトの内容については、毎月変わって(改善して)おります。

飲食店業界はDXが遅れているアナログが多い業界ですが、(他の業界と比べると)一定数のアナログは残ると思われます。水濡れしやすい厨房では、スマホよりも紙媒体のほうが使いやすいという意見も聞かれます。

⑩足元の新型コロナの動向・忘年会商戦をどう見ているか

コロナ第3波か?というニュースが出てきており、動向については注意深くみております。12月は忘年会シーズンで、売上も上がるため、12月に制限・自粛等となってしまうと、大きな影響は避けられません。夏に売上が落ちたのも営業時間の制限が影響したものです。

ただし、会社規模での大型な忘年会は自粛するケースが多いですが、その代わり、少人数での忘年会・飲み会が増加することになれば、ミクリードのターゲットとするような小規模店舗に恩恵が出てくるため、GoToイート含め、このまま、みんなの「街に出かけたい、居酒屋で飲みたい」というマインドが冷えないことに期待しています。自粛や営業時間の制限等がなければ、大手チェーンと比較して、小回りが利く小規模店舗はまだなんとかこの困難を超えられそうだし、超えられるようにミクリードは色々な面で飲食店を支援していきます。

(総括)

人員が少ない会社ですので、IRは石井取締役がご担当され、レスポンスは非常に早く、内容も的を得たものでした。不確定要素は、やはりコロナの動向なのですが、影響が大きいとはいえ、大手外食チェーンと比べると、ターゲットとしている個人・小規模飲食店業者はいろいろな支援を得ながら徐々に回復しており、ミクリードも単純に「品物を売る卸会社」ではなく、店舗の視点で「小規模・個人営業の飲食店を支える、インフラになる」という方針がきちんと確立されていると感じられました。足元の業績はコロナ禍の影響により売上が減少してますが、客単価が減っているのが一番の要因であり、客数を増やす施策・投資を続けることで客数は維持されており、アフターコロナで客単価が回復すれば、業績が一変する素地は十分にあると感じられました。























































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