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魚ポチ:フーディソンの決算考察

みなさま、こんにちは。「もこもこ」です。
普段はTwitterで株式投資に関する情報発信をさせて頂いております。

Twitter ⇒ mokorpho3653(モコルフォ)

昨年12月にIPOした
7114フーディソンが
本日5/15に決算発表しましたので
他社との比較や見通しを考察したいと思います

↓前回作成のnoteです

①事業内容

数値は22→23年(百万円)
1)飲食店向け生鮮食品EC「魚ポチ」
2421→3974 (前年比+64%) 比率75%
2)消費者向けの生鮮小売店「サカナバッカ」
814→939 (+15%)  比率18%
3)フード業界の人材紹介エージェント
341→359 (+5%)   比率7%
合計 3592→5279 (前年比+47%)

フーディソンのメイン業態は
売上の75%を占める
鮮魚EC「魚ポチ」がメインになっています

②2023年3月期決算

売上5279←予5200 +1.5%
営利136←予130 +4.6%
営利/売上 2.6%
純利100←予78 +28.2%
純利/売上 1.9%
1株益:24円 
1株純資産:441.2円
無配
PER:78.7倍
PBR:4.3倍
時価総額83.2億円

アクティブユーザー数
3621(+31%)
4QARPU:客単価
99,134(+35%)

23年3月期は
コロナ禍から回復
行動制限もなくなり
ユーザー数・ARPUともに上振れました
着地についても
業績予想から上振れの結果でした

③2024年3月期決算予想

売上6500←5279 +23%
営利164←136 +25%
営利/売上 2.5%
純利172←100 +72%
※ただし特益41がなければ132(+32%)
1株益:39.1円(特益込) 
無配
PER:78.7倍→48.3倍

④他社との比較

生鮮ECは上場企業唯一ですので
全く同じ同業他社はありませんが
業務用向け食品ECを運営する企業として
主に冷凍食品を扱うミクリードがあります
扱いは異なりますが
顧客層はフーディソンと同様です

7687ミクリード(F:フーディソン)
売上5600  (F:6500)
営利250 (F:164)
純益160    (F:172/特益なし131)
1株益73.4円 (F:39.1円)
1株純資産460円
14.7円配当
PER16.3倍(F:48.3倍)
PBR2.6倍 (F:4.3倍)
時価総額26億円(F:83億円)

アクティブユーザー数
10643(F:3631)
ARPU:客単価
39000(F:99000)

売上と時価総額はフーディソンが上ですが
利益面はミクリードのほうが上ですね
ほか
PER・PBR・時価総額
いずれもミクリードのほうが
安いという結果です

フーディソンは
ミクリードと比べると
多額少売ですので
ARPUが高い分
顧客が増えると
売上が一気に伸びる傾向にあると思われます

⑤来期の動向


鮮魚部門の環境については
豊洲市場の中央魚類の伊藤社長が
東洋経済社のインタビューで
このように話しております

こちらは有料記事となりますので
ポイントを抜粋

※業績がよかった要因はやはり魚介類の単価高にあると考えている。ただ、この流れは自分たちが恣意的に作ったものではない。国内の水域では海水温上昇などに起因して漁獲量が明らかに減っている。

※価格が上がった一方、取り扱い数量が減っている点には強い危機感を持っている。市場はモノが集まるから人が集まる、人が集まるから情報が集まる。単価が上がって「よかったよかった」という気持ちは全然ない。

つまり魚価高(ARPU高)により売上は増えたが
取り扱い数量が減少している部分は
懸念点と言えるでしょう

フーディソンの資料ではARPUとユーザー数は
明記していますが
1顧客あたりの取り扱い数量はわかりません

22→23年は多分1顧客あたりの扱い数量は
大幅に増えていると想定できますが
23→24年の1顧客あたりの扱い数量が
どこまで増えるのかはわかりません

会社側はBtoB+10億円という
売上見通しを提示していますが
その根拠が何なのかは
売上の数字だけではわからないですよね
顧客を増やすのか
ARPUを増やすのか
そして利益率にどのような影響があるのか

本来売上が上がればEC業態ですので
売上高固定費率が落ちることにより
営業利益率が上がってしかるべきですが
来期のフーディソンの場合
FFCや人材採用など
相応の投資を行っており
来期の営業利益率は0.1%減となっています

⑥まとめ

・来季BtoBは10億円増加想定
ただし顧客数がどのくらい増えるか
ARPUが増えるのか
要因についてはわからない

・BtoB10億円増加により
もちろん利益も増えるが
相応の投資も必要で営業利益率は前年比減
どのレベルまでの売上を稼げば
スケール(利益率up)するのか見えにくい

・PERは48倍
ミクリードは16倍
※他業務用食品卸
尾家 11倍
久世 6倍
トーホー 13倍
※魚市場
中央魚類 9倍
築地魚市 25倍
東都水産 12倍
このように食品卸や市場で
PER40倍以上の会社はありません

前年比売上増13億円
利益の純増も数千万円程度で
果たしてマーケットは
現在の株価を許容するのか・・

株価位置は一本調子で
下げて来たため
今回の決算がきっかけで
ここで下げ止まるのかどうかが
注目点となることでしょう

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