バスケ素人おばはん、選手と握手する (10/21 千葉ジェッツvs新潟アルビレックスBB)

私は大学進学時に関東に来たクチである。

ふるさと秋田は、情報発信基地・東京からはかなり離れた距離にある。
テレビのチャンネル数も少なく、TBS系は今も昔も入らない。
秋田に住んでいた頃に見た有名人といえば、高校のときの放送部イベントで目にした地元のアナウンサーくらいで、全国放送の電波にのるような人は見たことがなかった。

そんな田舎の小娘が東京にやってきて感動したのは「割と近くに有名人がいる」という点である。
芸能人は普通にふらっと街中を歩いているし、飲み屋で飲んでいる。
お洒落なバーや、ギラギラなクラブや、高級料亭などにしかいないと思っていた芸能人たちは、意外と庶民的なお店で普通に飲み食いしているらしい。

そして、そんな環境にきて、ひとつわかったことがある。
私は、比較的ミーハーなはずなのに、芸能人を発見するスキルがまったくない。

これまで自分の実力で芸能人を見つけたことはほぼなく、常に一緒にいる誰かが先に見つけている。
すぐとなりの席で芸能人が飲んでたことも何度かあったのだが私はまったく気付くことができなかった。
私のミーハー心も、こんなやつのもとにいては宝の持ち腐れというものだ。

そんな私だが、珍しくこの日は自ら有名人を発見した。
10/21(日)。
千葉ジェッツと新潟アルビレックスの試合日のことである。

はじめての家族揃っての公共交通機関利用

我が家の千葉ジェッツ試合観戦は、基本的に自家用車で行くスタイルである。
子どもが3人もいるとなにかとかさばるし、観戦で疲れた息子らはクルマの中で寝て帰ることもできる。
このように自家用車はとても便利なのだが、欠点もある。

自家用車利用のデメリット1) 駐車場問題

千葉ジェッツはリーグ1の集客数を誇る。
つまり「客を呼び込めるチーム」なのだが、それゆえに駐車場はすぐに満車になる。
指定席を買い、席取りをする必要がない場合でも、駐車場は席に関係なくうまっていくため、昼前には会場に着いている必要がある。
駐車場列にならび始めてしまうと出ることも難しくなり、最悪、試合開始になっても試合が見れないということも。(我が家も経験あり)

自家用車利用のデメリット2) お酒が飲めない

ジェッツの試合会場ではアルコール類も販売しているので、お酒をのみながら観戦することができる。
だが、車で行くと残念ながらお酒は飲めない。
運転をするのは夫なので同乗者の私は飲めるわけだが、ジェッツ観戦し始めたのが三男の妊娠中だったこともあり、私は会場で飲んだことはない。
夫ももちろんない。
そもそも子ども連れだと落ち着いて飲むのは難しいわけだが、ときどきは飲みながら観戦できたらいいよねー、と思ったりもする。


デメリットのなかでも、特に駐車場問題は大きい。
駐車場が満車になる前に会場に着いていても、試合がはじまるまでには何時間もあるわけで、子どもと一緒にいけば、ブーブー言う息子らを黙らせるための策が必要になる。
我が家の場合、長男と夫が駐車場確保のため早めに会場にいき、次男と三男と私は、次男の習い事をしてから電車で合流するパターンが多いのだが、夫はいつも長男の時間潰し対策で苦労している。

そこで、今回は
「みんなで電車でいって帰りに飲み屋で晩御飯食べて帰ろう」
と提案し、はじめての家族で電車を試してみることにした。

試合前の奇跡 新潟の選手と遭遇!

この日、次男の習い事があった我々は、船橋駅に降り立った。
船橋駅は、北口にも南口にも駅から出てすぐのところにエスカレーターがあり、横断歩道を使わずに他の商業施設に直接行ける遊歩道にアクセスできる。

次男の習い事に向かっていた私たちは、駅をでたところで、エスカレーターを降りてくるオレンジ色の服を着た大きな外国人を目にした。

大きい。
めっちゃ大きい。

芸能人が近くにいても全く気付かない私にしては珍しく、すぐに
「あれは!新潟の外国籍選手!!」
と気付いた。

あぁ!
握手したい!
なんか声かけたい!!
でも、なんて?!
とりあえず前を歩く夫に今すぐ伝えたい!!

と、私があわてていたところ、夫、すたすたと選手の方に行き
「Handshake OK?」と声をかけ、握手!!

おおおお!
グッショブ、夫!!

流れにのって、私も長男も握手!!
感動~!
超感動~~!!
彼はラモンド・ハミルトン。
新潟でパワーフォワード、センターをしているゴール下の巨人。

彼が人よりかなり大きい、というのはあると思うが、私が自ら有名人を見つけたというのはけっこうすごい。

思うに、特定の分野にちゃんと興味をもち、その興味が自分のなかのセンサーの感度を高めてくれたのではないかと思われる。
だって、この私が自分で発見できたんだもの。

新しい「好き」「おもしろい」を見つけたからこそ、自分にとっての有名人が世界に増え、そこに一喜一憂できる。世界がよりおもしろく、楽しくなる。
「好き」「おもしろい」のパワーはすごい。
自分も子どもらも「好き」「おもしろい」を見つけたら絶対に飛び込むべきだなと、この歳になって思う。
ジェッツを好きになり、バスケの世界を知り、他のチームも好きになって、そんなことを改めて思った。

ハミルトンと五十嵐圭が大活躍

その後、電車とバスで船橋アリーナに向かう。
ちょうどいい時間に会場に到着。
無駄な待ちがなく、観戦を楽しめるのはやはりいい。

その日の試合は、我々が握手したハミルトンともう一人の巨人、ダバンテ・ガートナーが大活躍。
でかい!
超パワフル!!
リバウンドがすごくて、何度もリバウンドをとられる。
ジェッツブースターとしては、若干「ムムム…」と思うものの、直前で握手してもらっていることもあり、相手チームなのにハミルトンには活躍してほしいと思ってしまう浮気な私。

そしてもう一人。
新潟といえば五十嵐圭!

田臥以降、バスケの話題が一般社会にあがることはなかなかなかったが、そんな時代にあらわれた五十嵐圭はバスケ人気をちょっぴり復活させた(ように思う)。
彼のブームは、バスケにまったく興味がなかった私でも覚えている。バスケ界としては珍しく、写真集が発売されて話題にもなった。

そんなイケメン五十嵐圭。
けっこうな年齢のはずなのだが、年齢をまったく感じさせない活躍。
この日もスパスパと3ポイントを決める。
流石だ…。これはたしかにかっこいい。
なんて頼れる男なのだろう…。
相手チームながら、ほれぼれである。


石井講祐

昨年からジェッツブースターになったので、昔のことはわからないが、今季の石井講祐の安定感は素晴らしい。
この日も出だしから3ポイントを決める。
3ポイント以外にも、ディフェンスやスティールなど、要所要所で決めてくる。

石井ちゃんはいま流行りの塩顔イケメン。
しゃべりは若干、舌足らずで滑舌悪めだが、その仕事ぶり、発する言葉、クールな佇まいは侍のよう。
昨シーズンもいい選手だなぁとは思っていたが、今季はさらに洗練されているように感じる。

ジェッツ勝利、からの勝利の宴

前日に続いて、この日も接戦が繰り広げられたのだが最終的にはジェッツの勝利!
気分よく帰路につく。

と、いつもはここで自家用車なのだが、この日はみんなで船橋日大前まで歩き、電車で移動。
お店の多い西船橋に降り、居酒屋で晩御飯&夫はビール。
ありがたいことに、お店にわたあめの機械があったので子どもたちは大喜びしてわたあめを食べる。 

結論。
公共交通機関も悪くない。
というかむしろとっても良い。
さすがに夜開始のゲームは厳しいけど、日中なら全然あり。
いつもクルマでいっちゃう、という人も是非一度試してみてほしい。



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