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今日は「緑茶の日」

今日は「緑茶の日」です。
お茶文化の振興を図る目的で設立された、「日本茶業中央会」が制定しました。

というわけで、今日は緑茶についてのあれこれ、少し触れてみたいと思います。
(ただ、茶の歴史については、2月6日に「抹茶の日」があるので、そこに取っておきます(笑))

1、なぜ今日が「緑茶の日」?

その理由は「八十八夜」にあります。
八十八夜は、「立春」から数えて88日目となる雑節(日本の気候に合わせて定められた節目)

つきのこよみ様より引用

のひとつ。
年によって日付は異なりますが、おおむね5月2日(閏年は5月1日)前後であることから、この日に固定しています。

気温も上がり春から夏へ移行する時期であると同時に、時にはまだ霜がおりることもあります。夏に向けた農作業の一つの目安になる時期ですね。

この時期のお茶の木は、冬から春にかけてお茶の木が蓄えた栄養が新芽の旨み成分として凝縮されているため、この時期に摘んだ茶葉には旨みや甘みのもとであるテアニンも多く含まれます。
つまり、一年の中でもお茶が最も美味しくなる時期です。
霜が降りることもこれ以降はほとんどなくなるため、霜に弱いお茶収穫はこの時期から本格化します。

ちなみに、古くから八十八夜に収穫したお茶は、寿命を延ばす仙薬とも言われてきました。
それは、美味しさだけではなく、「八十八」の八という文字が末広がりで、しかもそれが二つも含まれているのでとても縁起の良い日である、という考え方から来ています。

なお、現在「新茶」と呼ばれるのは、4月下旬~5月中旬頃にかけて収穫された茶葉を指しています。


2、「番茶」の由来とは

お茶の木は生命力が強く、新芽がどんどん出てきます。
そのため、長期間にわたって何度も収穫ができるという特徴も持っています。そして、摘んだ時期によって呼び方が異なってきます。

・1番茶…(~5月末)
・2番茶…(~7月末)
・3番茶…(~9月10日)
・4番茶…(~10月20日)
・番茶…(それ以降)

「番茶」というのは、摘む時期が遅い「番外のお茶」という意味だとされています(「晩茶」の転化という説も)。
摘む時期が遅い分価格も安く、「安いお茶」の代名詞として番茶という言葉が使われるようになったそうです。


3、緑茶製品あれこれ

「緑茶」と一口に言っても、加工工程によって色々な種類に分かれます。
しかし全てに共通しているのは、「発酵させない」という点です。
紅茶やウーロン茶には「発酵」の工程が入りますが、緑茶は「不発酵茶」になります。

基本的には「収穫」→「蒸す」→「もむ」→「乾燥」という工程を経ます。
蒸すことにより発酵を止め、色止め(鮮やかな緑色を保つ)することができます。

代表的な種類を挙げてみると

・煎茶…最もスタンダードな製法で作られた緑茶
・深蒸し茶…蒸し時間を長くとることで、渋みを減らした緑茶
・玉露…太陽光を遮って栽培した茶葉を使用。甘みが強い
・抹茶…玉露からさらに茎を取り除き(甜茶)、粉にしたもの
・茎茶…新芽の先だけを用いたお茶。甘みがとても強い

などでしょうか。

ちなみに、煎茶や深蒸し茶は比較的カテキンが多く含まれるため、健康増進に良いと言われています。
逆に、玉露や抹茶は、テアニンが多いため、リラックス効果が期待できるとか。
なお、新茶はカフェインが多く含まれるため、爽快感が強く感じられるそうです。

種類によって効果も違うなど、緑茶の世界も奥深い…。

というわけで、近年の健康志向の拡大で、日本のみならず世界各地でブームを巻き起こしている緑茶。
これからの時期が旬だそうですので、改めて一度、味わってみてはいかがでしょうか?

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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