日記

今日は、電車に4駅分乗った。

具体的には

忍法西駅 - 忍法駅 - 忍法東駅 - シャッター公園前駅

常連路線で、今日も忍法西駅から乗る。

ボックス席が好きなので、今日もボックス席の窓際に座る。

車窓が楽しすぎる。

忍法駅に到着する。

あ、もう、忍法か早いねと思った。

老夫婦が隣の車両に乗り込む。

しばらくしてまた停車する。

あれ、また忍法だ。

いや違う、忍法東か。

忍法東と忍法、両者駅前の雰囲気が全く同じである。

もっというと、配置が違うだけで街を構成する店舗は全く同じだ。

そして駅前は基本的にチェーン店だけで構成されている。

例えば忍法中央改札左折の通り

夜光虫(喫茶)→噺家(居酒屋)→吉野家(牛丼屋)→ハイパーヒガシ(ボウリング屋)

忍法西改札左折の通り

噺家(居酒屋)→夜光虫(喫茶)→ハイパーヒガシ(ボウリング屋)→吉野家(牛丼屋)

特にこの2エリアの一致率が高すぎる。

みたいな具合で、車窓からいつも見ていて、降り立ったら訳分からなくなるんだろうなあと思う。

というわけで

あれ、また忍法だ。

いや違う、忍法東か。

は、しばしば、やってしまう。

仕方ない。

仕方ないなあと思っていると、じきに停車する。

「忍法東〜忍法東お出口左側です開くドアに…」

と車掌の声が響くはずだったのだが

「忍法〜忍法お出口右側です開くドアに…」

あれ違う。

さっき

あ、もう忍法か早いね。

をやったはずだから、絶対に違う。

見ると、老夫婦が乗ってくる。

さっきとは別の老夫婦だった。

つまり隣の車両には老夫婦が少なくとも完全に2組乗っているということか。

良くない、完全に忍法諸駅のワールドに吸い込まれている。

「次は終点〜シャッター公園前〜シャッター公園前駅〜お出口左側です…」

よかった、脱出できる。

「…開くドアにお気をつけください〜忍でしたドロン」

忍びでしたドロンで完全に分かった。

違った、私が吸い込まれたのは「忍法諸駅」ではなく「忍車掌」のワールドだった。

終点のシャッター公園前駅で下車する。

車両から、わらわら人が降りる。

先ほどの2組の老夫婦も隣の車両から降りる。

老夫婦の後ろを歩く形で改札に向かっていると

2組目の嫁のトートバッグの外ポケットに、金属的に光るものが見える。

「手裏剣」

とぼそついてしまう。

すると嫁はちらと私の方を振り返って

「ま き び し」

声には出さずに口の形で伝えてくる。

手裏剣よりタチ悪いなあと思ったので、歩くペースを緩めて距離をとった。

忍関係者が多すぎる。

おっかない路線だと思った。

そのあと駅前のハイパーヒガシで1ゲームだけ遊んで帰った。

楽しかった。

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