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産後ケアホテル マームガーデン葉山_7月21日の火災に関するご報告

産後ケアホテル マームガーデンを運営する株式会社マムズ・取締役社長の斎藤睦美と申します。

2023年7月21日10時6分、「マームガーデン葉山」にて火災が発生しました。

お客様、並びに関係者の皆様に多大なご迷惑及びご心配をお掛けしてしまった事を、まずは深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません。
下記にて「火災の状況」と「施設の再開予定」についてお知らせいたします。


①火災当日の状況に関して

▼出火の原因
事務所内にあった家電製品のバッテリーと推測されています。消防が、疑わしいバッテリー数個を火災当日に持ち帰り、原因を現在も調査中です。

▼火災発生時の状況
1階の事務所内で出火した際、事務所内には3名の従業員がおりました。事務所(48㎡相当)内のみで延焼は留まりましたが、2階にかけて吹き抜けがあるため、2階まで煙が拡散しました。主には煙の影響で、4名のお客様が入院いたしました。なお既に全員の退院が確認されております。また新生児の入院患者はおられません。

▼火災発生時のベビールームの状況
出火後すぐに、火災警報器が正常に作動し火災警報音が館内に鳴り響きました。また排煙設備も正常に機能いたしました。出火発見直後に、ベビールームのスタッフが訓練通りの手順で、ベビールーム内の新生児を即時避難させました。
施設からの避難が一段落した後、近隣の医療系介護施設「ライフゆう」にお客様をご案内し、希望された方にはその場で医師の診察を受けて頂きました。


②当施設の防災対応について

マームガーデンでは半年毎に防災訓練を実施しておりました。直近の実施日は3月29日です。防火設備に関しては、法的要件を満たした対策を講じており、この点については外部の専門家による事後確認もされております。


③当日被害を受けたお客様へのご対応について

火災当日、40組のお客様がホテルに滞在されており、本日までに、殆どのお客様にお詫びの機会を頂き直接謝罪をさせて頂きました。未宿泊分の返金、物損の補償、治療費やお見舞い金の対応等、今後も誠意を持って対応を行わせて頂く所存です。


④マームガーデン臨時店舗の運営について

マームガーデン葉山は火災以降、休館しておりますが、近隣のホテル「湘南リリーフ」様のご協力のもと、マームガーデン臨時店舗を火災当日より5部屋程度の規模で運営しております。現時点で18組のご家族にご利用頂いております。この臨時店舗でも、24時間ベビールーム等、マームガーデンの主要な機能を有しております。

マームガーデン臨時店舗(マームガーデン葉山より徒歩1分)
マームガーデン臨時店舗(ベビールーム)
マームガーデン臨時店舗(ベビールーム)

⑤休業期間中の従業員の対応について

従業員各々の希望を考慮し、休業希望の方は休業をし、勤務を希望の方は、マームガーデン臨時店舗での業務やお客様対応、及びマームガーデン葉山の再開に向けた業務を担当しております。
その他に、他社様が運営する産後ケア施設と連携し、株式会社3ミリ様が運営する産後ケアリゾート「HOTEL CAFUNE」(神奈川県川崎市)にて、希望した従業員の在籍出向の受け入れを行って頂きました。また臨床心理士によるメンタルケア講座を実施しました。

⑥施設の再開に向けて

消防による原因の究明は現在も続いていますが、弊社独自でも、発生から3日後に、外部の元消防局・消防司令・消防設備士・防災士を含む専門家を交えた検証を開始いたしました。火災から1週間後の7/28までに、当日に出勤していた全従業員と一部のお客様へ、専門家による聞き取り調査を実施しました。

再開にあたり、2021年12月の開業当初と同じ、もしくはそれ以上の施設の品質となるよう対策を行っています。清掃、復旧作業は、2020年の新型コロナウイルス感染症の際に横浜港でのダイヤモンド・プリンセス号の除染作業を担当した専門チームに依頼し徹底的に実施しています。

再開前の施設に関しても、消防法の基準を満たした防火対策を施しておりましたが、今回、さらなる安全性の追求をし、「日本一レベルの安全度」を有した産後ケアホテルを目指すため、下記対策を追加いたします。

▼再開時までに行う具体的な対策予定について(一部)

・今回の出火原因とされる、バッテリー類専用の保管スペースを屋外に新設し、万が一、再度バッテリー事故があったとしても、ホテル内への影響が及ばない運用とします。
・ベビールームからの外部への直通避難口を新設し、新たな避難経路を増設します。
・現状の二方向避難路を、全フロア四方向以上の避難路の確保のため増設し、災害時の命綱である避難経路を一層充実させます。
・消火設備を大幅に強化し、「ベビールーム」「客室」「共有部分」等に法定基準を超える新たな消化設備を増設します。
・専門家の知見を活用し、防災訓練、消火訓練、避難訓練等のマームガーデン専用プログラムをアップデートいたします。また訓練の頻度も増やし継続いたします。

上記対策を講じ、施設再開日は下記を予定しています。
再オープン日:2023年9月20日(水)


⑦最後に

この度の火災により、お客様、並びに関係者の皆様に多大なご迷惑及びご心配をお掛けした事を、改めて深くお詫び申し上げます。火災当時、40組のお客様がホテルに滞在されていました。本日までに、殆どのお客様にお詫びの機会を頂き直接謝罪をさせて頂きました。

その際、火災報知器が鳴り響く恐怖や、その後赤ちゃんに無事会えた安堵など、お客様からの率直なお声を頂き、改めて背負っている、とてつもない責任の大きさや認識を深めました。
一方で、「事故の事を除けば、本当に満足出来た、対象期間中に再開するならまた宿泊したい」といった期待や労いの言葉も頂きました。

私達がマームガーデンを再開する為には、開業時からかかげていた「産後ケアを日本の当たり前に」を実現する前提として「日本一レベルの安全なホテル」である必要がある事を、再認識しました。その為には設備への新たな投資は勿論大切ですが、それだけでは不十分で、防災訓練、消火訓練、避難訓練などを永遠確実に継続する必要があります。

私を先頭に、現スタッフは勿論、今はいないが将来加わってくれる従業員も含めて、その気持ちを決して忘れる事が無いように、全力を尽くし続ける事を、改めてお約束させて頂きます。少しずつにはなると思いますが、ご期待を頂いている皆様に信頼をして頂けるように、日々精進して参ります。

株式会社マムズ 取締役社長 斎藤睦美

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