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梅干し作り‐土用干しで完成!

6月に人生で初めて手を付けた梅干作りがこのほど一応の完成を見た。野菜売り場に山の様に梅が並び、赤紫蘇や粗塩などが売られているところを見ると、今の時代でも毎年当たり前のように梅干しの漬けこみをしている人はかなりの数に上ると思われる。今はほとんどの人は梅を買って漬けるが、庭の梅の実を漬ける人は大量に漬けて知り合いなどにおすそ分けをすることになる。

そんな中で私の様な新米の梅干漬けの記事など何のお役にも立てないと思うが、ただ、初めて挑戦する方には多少参考になるかもしれないし、何より自分の備忘録として書いておくことにする。

土用干しをして甕などにおさめて半年や一年、寝かせて熟成させる。新しい梅干しを漬け始める頃に一年前の梅干を食べ始める.と言うのが普通のパターンだろうと思う。お店にも梅干しが最近並ぶようになった。昨年漬けこんだものが食べごろになったということだ。
【塩漬けの後】

梅酢上がる。6月19日

前回の記事では塩漬けにするところまで書いた。確か梅酢が上がらず、ベテランの友人、A子ちゃんにすがり、梅の天地を返して何とか上の写真の様に梅酢があがってまずは一安心。

そのあと、塩で揉んでアクを出し、梅酢を浸した赤紫蘇を梅の上に広げ、そのまま土用干しまで置いた。

今年は梅雨入りが遅く、そして梅雨明けが異常に早かった。新米の私は、梅雨明けと同時に梅を干す、と思い込んでいたので慌てた。そこでA子ちゃんにお伺い。梅雨明けと言うのが例年まちまちだし、『土用干し』を目安にするのが良い、とのこと。彼女が干し始めたら連絡を、と頼んだ。

【土用干し初日】

先月末、『私は今日干します!』とLINEが入った。すぐ土用干しの準備にかかる。この日しか出番がないと思われる、平たい大笊は既に洗って乾かしスタンバイさせておいたので、焼酎を含ませた布巾で拭き清めた。

次に干す場所。猫の額ほどの庭も何となくスペースを確保しておいたので、梅を干すテーブルなどもきれいに拭いた。風が通るように笊の下に段ボールを置いたり工夫した。

いよいよ真っ赤な梅酢に浸っている梅をひとつず取り出して笊に並べた。この作業も手袋をして消毒して万全である。

土用干し初日、7月29日、梅,赤紫蘇

2キロ漬けたのだが、そのあと完熟の梅が値下がりしていたので、欲を出し1キロ追加した。上の写真でまだオレンジ色で赤くなっていない大きな梅が追加した分だ。分けようと思ったが、エイッとばかり一緒に干した。赤紫蘇も、容器に残った梅酢も陽に当てた。消毒、殺菌、そして水気を飛ばすためである。2時間ほどで一粒ずつ裏返して、この日は一日干した。

土用干し初日の梅、7月28日

見た感じは上々か。干して水気が70%ほどになるまで干すと言う。初めてなのでbefore→after の重さを計れば一番良いが、面倒なので省いた。

【師匠の土用干し風景】                       心配でA子ちゃんに写メを依頼して、送ってきた写真が以下のとおり。

明子ちゃんの梅干、土用干し③

明子ちゃんの梅干し、土用干し②

明子ちゃんの梅干、土用干し①

何と、すごい!壮観な風景である!スケールが違う!我が家の梅干の6倍の量、18キロだそう。これは並べるだけでも大変だ。彼女のは買った梅ではなく、地物なので採れたのも、漬ける時期も私のより遅かったようだ。減塩仕立てで塩分は11パーセントとのこと。ベテランならではだ。私のは失敗が怖いので、オーソドックスに18パーセントにしてある。

【2回目,3回目の干し】

三日三晩干す、と昔から言われているが今年はお天気が定まらず悩ましかった。また梅干し干し日和と言う日は一日用事ででかけたので、一回目の後は半日ずつ2日干して調整した。つまり何も3日間連続でなくても良いと言うことが分かった。又夜は雨に当てると台無し、と聞き、恐れをなして取り込んでおいた。いろいろなやり方があるが、師匠は夜は梅酢に戻す、と言うので従った。

と梅土用干し2日目、紫蘇

朝土用干し2日目

【最終日→完成】

だいぶ乾いて来たので最終日は早めに取り込んだ。追加で漬けた大きな梅は長めに干した。赤紫蘇はカラカラに干してゆかりにしようと思っていたが、なかなか乾かないし、赤い梅干しにしたかったので、梅の上に乗せて保存することにした。

、保存う、目星完成

こんな少量の梅干しでも、手間と時間を考えると、何より失敗したくなかったので気を遣った。まずまずの出来上がりだったので、来年は欲を出して、もう少し増やそうと思った。5キロくらいは漬けたいかも。

【貴重品の赤梅酢】                         自家製は梅干しも貴重だが、下漬けで上がってくる透明は梅酢はこの時にしか作れない貴重なものだ。梅酢があればいろいろ便利なのに、といままでは指をくわえていた。その梅酢が出来たことが何より嬉しい。新生姜をスライスして梅酢に漬ければお寿司のガリになるし、茗荷なども美味しい。紅ショウガは買うもの、と思っていたが、それも出来そうだ。ご飯を炊くときに少し垂らして、青紫蘇の千切りと梅干をちぎって混ぜて,おにぎりにしても美味しそうだ。それから茄子,胡瓜、茗荷の柴漬けも出来るはず。これは楽しみである。京都の大原の柴漬けやさんを思い出す。

’【試食】

恭しく出来立てを一粒、白いご飯で食べた。かなり酸っぱい!まだなじんでいないので無理もない。しかし、新漬けらしくフルーティで梅の果実を食べていると言う感じで、これはこれで美味しい。テレビでお漬物の専門家が出来立ての梅干は自家製ならではの味、と言っていたのを思い出した。熟成して枯れた味の本物の梅干は専門家のをいただくことにして、食べ始めることにしよう。梅酢と水,砂糖を溶かしてご飯に混ぜ、鮭のフレーク、キュウリの薄切り、白胡麻、もみのりで簡単お寿司にした。美味なり。

新漬け梅干しガリ

【梅仕事を終えて】                         6月の梅シロップ、梅ジャム作りにはじまり、ついに念願の梅干しも作り、大げさだが達成感に満ちている。梅も紫蘇も体に良い。土用干しをした暑い4日間はザクザク氷に梅シロップを注いだグラスを供に首には手拭いを巻き、汗を拭き拭き、暑さを楽しんだ。庭に干したので家に閉じこもっていると梅の様子が心配で、草取りや庭掃除、車洗いなどをしながら梅干しの番をして過ごした。普通なら熱中症にもなりかねない状況だが、汗をたくさんかいて気持ちよくさえあった。梅仕事の効用かもしれない。6月中旬に梅の塩漬けに始まり、8月2日に完成、ほぼ2ヶ月足らずの季節仕事。

では今日はこの辺で。今週はまた猛暑日が続くとのこと、どうぞご自愛のほどお祈りいたします。


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