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絵本『もりはみている』写真絵本の魅力

絵本や童話をきっかけに、旅行先を決めることがある。『赤毛のアン』のプリンスエドワード島、『ピーターラビット』の湖水地方、絵本ではないが『めがね』の与論島。従来、旅の目的は様々だと思うが、食や観光ではない理由で訪ねる旅先は、ただそこに”居てみたい”というのが目的なので、到着出来ただけで幸せを感じることが出来る。

これから訪ねてみたい場所の一つに、北米の湖水地方、ノースウッドがある。

大竹英洋さんの『もりはみている』は、ノースウッドで生息している野生動物達の写真で綴られた写真絵本で、森の奥からこちらを見つめる動物達に導かれ、森の奥へ奥へと入っていく感覚を味わうことが出来る、静かな絵本だ。子供が選んで来てくれて以来、私もとても好きな1冊で、ノースウッドは、いつか訪ねてみたい場所リストの筆頭となっている。

写真絵本が一冊出来上がるまで、写真家の方は、長い長い時間かけて被写体と向き合うのであろう。絵本からは、緊張感と、被写体に対する愛情や敬意を感じとることが出来る。

子供たちが小さい頃にお気に入りだった岩合日出子さん・岩合光昭さんの『にゃんきっちゃん』や

『10ぱんだ』はより身近で愛らしい動物が登場する写真絵本で、文章や写真から被写体を見つめる、優しい視線を感じ取ることが出来るのが大きな魅力の作品だ。


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